関西勢が大暴れ!『侍タイムスリッパー』チネチッタ&シネマ・ロサ100日目記念
『侍タイムスリッパー』の舞台挨拶が川崎チネチッタ、池袋シネマ・ロサ(100日目記念)にて行われ、主演の山口馬木也、冨家ノリマサ、沙倉ゆうの、庄野﨑謙、紅萬子、福田善晴、田村ツトム、安田淳一監督が登壇した。(2024年11月24日)
直近のトピックスとして、「報知映画賞」にて作品賞、主演男優賞、助演女優賞にノミネート。「新藤兼人賞」では安田監督が最終選考選出。「日刊スポーツ映画大賞」でも作品賞、石原裕次郎賞、監督賞、主演男優賞にノミネート。海外においても「第18回ルスカファンタスティック映画祭」で最優秀国際映画賞を受賞。さらには「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされたことで映画業界のみではない空前のブームとして世間に認知された『侍タイムスリッパー』。
続々と吉報が届くなか、どれだけ注目されても「チーム侍タイ」のスタンスは変わらない。たくさんの方に喜んでもらえることが恩返しであり活力になっているが、一緒に楽しんでいることが何よりも彼ららしく、登壇前にはいつも仲良くリラックスした時間を過ごしているオフショットを。
川崎チネチッタの舞台挨拶でまず登壇したのは山口、冨家、沙倉、庄野﨑、安田監督。それぞれが挨拶した後、冨家が「今日新幹線が止まってしまったみたいで……というのは冗談で(笑)関西から来てくれました、紅さん、福田さん、田村さんです!」と呼び込むと、関東での舞台挨拶は初登場となる住職の妻・節子役の紅は早々に「やっと来れましたー!!!」と喜び全開。同じく初登場の住職役の福田が挨拶をしていると「はよしゃべり!」と急かす紅。さらには度々関東には登場している心配無用ノ介こと錦京太郎役の田村が「お江戸に下って参りました!」と挨拶すると「あんた、人気者やなー!」と、うらやましがる紅。
そのあとも誰に対しても絡み倒し、暴走する姿に笑いながら圧倒されるキャスト陣と「今日は猛獣見物」と見守る安田監督。紅のマシンガントークは止まらず、本作でヒロインと助監督を務めた沙倉に向かって「45歳のあなたもよく頑張った!」と言うと「みんなの前で(年齢を)言わないでくださいよ!」と苦笑い。すぐさま紅が「だまれ、妖怪!」と愛ある一喝に会場は大爆笑。若く見られる沙倉に対して「自慢した方がいいよ。女性は年齢を隠すけど、ゆうのちゃんなんてすごいわー!ああなりたいわー!ってなるし。私なんて18歳からこの顔やで」とフォロー。撮影現場では山口と冨家も沙倉の年齢を知った時は驚いたという。
田村がお決まりの口上を披露し、庄野﨑も劇中のたすき掛けを再現して沸かせた。また、チケットは即完売で争奪戦だったが、お客さんのなかには今回の鑑賞が69回目の方もおり、100回を目指していることが明らかになると会場から拍手が起きた。
続いて向かった池袋シネマ・ロサでは8月17日の初日から100日となるため「100日目記念・応援上映」が行われた。こちらもチケットは即完売で、100%リピーターで埋め尽くされた客席でキャスト陣も一緒に声を出しながら鑑賞しており、上映後に舞台挨拶がはじまるとスタンディングオベーションで迎えられた。
「今日は100日目でございました!こんなに長く上映してもらえると思っていませんでした。感謝の気持ちでいっぱい」と安田監督は喜びをあらわにし、山口は「後ろで一緒に(上映を)観ていて、中盤まで泣き続けていました。みなさんの熱い声援が刺さりました」と話し、冨家は「改めて山口馬木也という俳優がこんなに人に愛されることを本当に感じました。馬木也と一緒に仕事ができて嬉しいです」と感慨深い思いを語り、その言葉に山口は男泣き。沙倉も「こんなにも長く、みなさんと一緒に笑ったり泣いたり喜んだりできるなんて思ってもみなかったので本当に嬉しいです。これからも私たちと一緒にいてください」と感謝を述べた。
庄野﨑は上映中に近くに座っていた冨家が「庄野﨑!」と叫んでくれたことが嬉しかったそうで、福田はインディーズ映画の聖地に来たかったことを明かした。先週はソロ舞台挨拶を行ったため2週連続の登場となる田村が挨拶を終えると紅が登場し「売店のおばちゃんです!」と紹介すると「ポップコーン売り切れました!やかましいわ!」とノリ突っ込み。
その様子を見ていた山口が嬉しそうに笑っていると紅は「なにニヤニヤしてんねん、誰のおかげでごはん食べとったんや!デリバリーやったけどな」と劇中で居候している設定を笑いに変え、庄野﨑のことをカリヤザキと言い放ち、さらには「天地無用ノ介!」(紅)「誰が段ボールやねん!」(田村)、「心肺停止ノ介!」(紅)「ピーーー!動いとる!動いとる!」(田村)と、まるでどこかの新喜劇を見ているかのようだが、猛獣・紅と猛獣使い・田村は実は師弟関係にある。それだけにテンポの良さはピカイチ。71歳の紅だが、トコトン人を巻き込んで楽しませるバイタリティで最初から最後まで笑いを提供した。
最後の挨拶で山口が「本当にみなさんのおかげです。感謝のしようもございません。かたじけない」と御礼を述べ、冨家は「ちょっとでも長く上映されるようにまだまだ応援お願いします」と呼び掛けた。
取材・撮影 南野こずえ
『侍タイムスリッパ―』
©2024 未来映画社
配給:ギャガ 未来映画社
絶賛公開中