田村ツトム、妻夫木聡と共演熱望!「侍タイ」スピンオフ『心配無用ノ介 天下御免』取材会
映画「侍タイムスリッパー」スピンオフドラマ『心配無用ノ介 天下御免』の制作発表が行われた後に、マスコミ向けの質疑応答取材会が行われ、田村ツトム、沙倉ゆうの、安藤彰則、安田淳一監督が登壇した。
―― アカデミー賞の時にドラマ化の話があったとのことですが。
田村 BS-TBSさんからその時にドラマ化のお話を振っていただき、多くのスタッフの方たちの力のおかげで、ここまでやっとたどり着くことができました。舞台挨拶とかで僕や監督が少しずつその話を漏らしていたので、ファンの方たちが「え、そんなことあるのか?!」と盛り上がっていって。SNSの方でも「まだかまだか」という方向に変わっていきました。それと並行して裏の方では話を進めていただいて、やっと今日に至りました。
―― 元々やりたいというコンセプトがあったのですか?
安田監督 ありました。去年の11月くらいからですね。「いつかこういうのやったら面白いと思いますよね」って言っていたら、舞台挨拶で盛り上がったりして。ギャガさんの仲介でBS-TBSの方が興味を持っていただいてお会いしました。
元々はこのドラマの話とは関係なく、太秦映画村さんから「面白いイベントの企画ありませんか?」と相談されたんです。映画村は本来、時代劇の撮影を見学しに行く場所で、それが面白かった。昨今は情報をシャットアウトしているので撮影が見られない。お客さんは空のセットを見るだけになっているので従来の形で見せて、その見せた作品がテレビで流れるのが理想ですよねと話したところ、『心配無用ノ介』でやれるし、田村さんならギャラがそんな高くないと思うんでという感じで話しました。最初は「5分ぐらいをYouTubeでやろうか」みたいな話でした。
そこから話が大きくなって、最初は僕がお金を“もらう”話だったのが、いつの間にかお金を“払う”話になっていきました(笑)。それでも「面白いからやってみよう」と。この時代に民放で完全懲悪の時代劇を蘇らせるのは意味があるんじゃないかと。もちろん、お客さんが待ってくれているというのもあって「やりましょう」という形でここまで来ました。
僕もやりたい気持ちがもちろんありますが、お客さんが楽しみにしてくれてるんです。なによりも『侍タイムスリッパー』はお客さんがすごく応援してくれて、あんなふうになれたという思いがあるので、その“ご恩返し”の一環として絶対やりたいと思っていましたので実現できるのはすごく喜んでいます。

―― 山口馬木也さんや冨家ノリマサさんの出演は?
安田監督 ご本人たちはぜひ出たいとおっしゃっています。スケジュール次第ですが、なんとか出ていただきたいです。ファンの方を裏切らないように『侍タイムスリッパー』の世界線は崩さないようにしたいですし、この物語は第1話からではなく、第500話くらいの10年程度続いた設定ではじまります。自由奔放に、でも“時代劇の体を崩さずに”できればいいなと。
―― ドラマ化されますが、その先の映画化やハリウッドは?
安田監督 やってみないとわからないですけど、ギャガさんは「劇場で映画として上映したい」という思いを持っておられます。僕ら自身も、好評があれば続編をテレビシリーズとしてやっていければと思っています。
―― 海外での『侍タイムスリッパー』のリメイクの話などは?
安田監督 リメイクの話は来ています。『心配無用ノ介』についてはそこまで視野には入ってないです。
田村 僕は野望があります。世界の方々に見ていただきたい。ドント・ウォーリー!と。(笑)
―― 海外の方にとっても新鮮なのでは?
田村 インバウンドで“時代劇を見るために日本へ来る”というツアーが広まったらいいなと。僕の海外の友達に聞くと、時代劇を見に来ようとしている人が結構いるそうです。日本の古き良き時代劇文化を現代の形で触れてもらえたら。その架け橋になれればと思っています。
―― 助監督役の沙倉さんは、監督作品の予定は?
沙倉 ないですね。『心配無用ノ介』では、助監督の優子ちゃんが“女優として駆り出される”設定なので、監督作品は撮れないですね。
安田監督 優子ちゃんはくノ一として活躍する予定です。

―― 連ドラ主演は初めてですか?
田村 51歳にして初主演です。主演をできる役者は一握りなので、山口馬木也さんにも冨家さんにも井上さんにも安藤さんにも、僕たちが全面的にバックアップするからと。今までの田村ツトムとしてのスキルを発揮しなさいと背中を押していただきました。少し不安もありますが、ファンのみなさんの笑顔も背中を押してくれているので、毎日一生懸命トライしたいです。
―― 誰と共演してみたいですか?
田村 妻夫木聡さんですね。まだお会いしたことがないので共演したいなと思います。妻夫木さんの表現の1つ1つから勉強させてもらっているので間近で見たいです。
―― どんな設定で共演したいですか?
田村 妻夫木さんの悪役をあまり見たことがないので、やっていただけるなら悪役で最後に僕が斬るというのをやってみたいですね。
―― 制作費ついて、いくら出資されたのですか?
安田監督 6話で600万くらいです。とにかくこの作品を世に出したいという思いでやっています。太秦映画村の公開撮影を取り戻したいですし、民放での時代劇復活のきっかけになればと思っています。
安藤 25年前ぐらいは、修学旅行生や観光客で大混雑でした。映画村がはじまったのも“公開撮影を見せる”というコンセプトなので。
安田監督 『侍タイムスリッパー』も実際に営業中の中で撮っていて、数百人が見ていました。その雰囲気を取り戻したいですね。映画村は来年50周年で、初日にこのドラマがクランクインします。映画村としてもオープン撮影を“目玉の取り組み”とおっしゃってます。
―― 出演料はあがりましたか?
田村 現状維持で(笑)
取材・撮影 南野こずえ
■同日に行われた制作発表レポートは【こちら】
映画「侍タイムスリッパー」スピンオフドラマ『心配無用ノ介天下御免』
放送局:BS-TBS
放送時期:2026年7月クール(予定)
話数:全6話(1話30分・一話完結型)