峰蘭太郎、役者冥利に尽きる1年だった。東映太秦映画村『侍タイムスリッパー』トークショー



京都・東映太秦映画村にて『侍タイムスリッパー』のトークショーが行われ、沙倉ゆうの、峰蘭太郎、安田淳一監督が登壇した。(2025年1月4日 東映太秦映画村 中村座)

「新藤兼人賞2024」の銀賞受賞を皮切りに、「第37回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞」で作品賞・監督賞・主演男優賞を受賞。さらには4日に「第67回ブルーリボン賞」にて作品賞・監督賞・主演男優賞の3部門のノミネートも発表されたばかり。

まだまだ勢いが止まらない本作のロケ地でもある「東映太秦映画村」でのイベントであり、沙倉が東映京都撮影所の俳優部に所属しているため、司会は先輩であるまつむら眞弓が務めた。また、トークショー会場の中村座は、過去に安田監督がここでイベント撮影の仕事をしており、今回は登壇する側のため「ちょっと緊張しています」と感慨深さがあるようす。

愛車を売ってまで制作した本作だが「もしヒットしていなかったらどうするつもりだったか?」と聞かれると「静かに米農家として生きて行こうと思っていました」と明かし、安田監督が11役をこなしていることは有名だが、助監督役で助監督も務めた沙倉も多数兼ねており「助監督、制作、時代劇小道具……あっ、ヒロイン(笑)」と主に4役を兼務していたことを話し、さらには「オーディションの際もスタッフが誰もいなかったので、母が受付をして私が監督のもとに案内をしていた」と親子で貢献していたことを振り返った。

殺陣師・関本を演じた峰はオファーについて「僕の大好きな先輩(故・福本清三)の代理だったら何はともあれ引き受けたいと。台本を読んだら素敵な内容だったので、ちょっと荷が重いなと思いながらも頑張らさせてもらいました」と当時の心境を語った。

最後の挨拶で沙倉は「『侍タイムスリッパー』はもう少しひと頑張りしたいと思っているのでこれからも応援をお願いします」と呼びかけ、「昨年で芸能生活60周年を迎えられまして。『侍タイムスリッパー』の大ヒットは本当にご褒美だと思っておりまして。役者冥利に尽きる1年でした」とベテランの峰は役者人生を振り返り、安田監督も「みなさんのおかげで素晴らしい1年でした。もう少しだけみなさんのそばにいさせていただきたい」とコメントした。

沙倉と峰の和装は、川崎チネチッタのみで上映されているデラックス版を観た方にはレアな衣装ということもあり、多くのファンが集まった。さらにはトークショーのあと、絶賛発売中の沙倉のカレンダーが当たる抽選会や写真撮影会に応じ、新年早々「侍タイ」らしい正月イベントに聖地がにぎわった。

取材・撮影 南野こずえ

『侍タイムスリッパ―』
©2024 未来映画社
配給:ギャガ 未来映画社
絶賛公開中

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