松坂桃李、自身の回答に苦笑い『新聞記者』公開記念舞台挨拶



真実を伝えようとする新聞記者が、権力や組織に真正面から立ち向かう姿を描いた衝撃作『新聞記者』の公開記念舞台挨拶が行われ、シム・ウンギョン、松坂桃李、本田翼、岡山天音、高橋和也、北村有起哉、藤井道人監督が登壇した。(2019年6月29日 新宿ピカデリー)

本作のストーリーは、新聞記者の吉岡(シム・ウンギョン)のもとに届いた極秘文書について、真実を探りはじめた矢先、キーパーソンの神崎(高橋和也)が自殺。元部下の杉原(松坂桃李)は政権を守るための情報操作をしていたのだが、神崎の死に疑問を抱きはじめる。現代社会に起こるリアルを浮き彫りにした、社会派エンタテインメントとなっている。

日本での初主演作となるウンギョンは、権力に屈しない記者・吉岡を演じており、「この映画を通して、何かを感じていただければ」と笑顔で挨拶。ダブル主演でエリート官僚・杉原を演じる松坂は本作について「観てくださったみなさんの感想がすべて」と話し、さらには「昨日、『新聞記者』のホームページがみなさんの感想がすごく多くてパンクしたらしくて」と熱量のある作品であることを改めて実感したという。

杉原の妻役を演じた本田は、意外にも松坂と初共演。松坂の印象について「静かな方です。(撮影で)一緒にいる時間が長かったんですけど、喋らなくても平気といいますか。そんな居心地のいい雰囲気を持っている方」と答えると、ウンギョンも「私もそう思っています。あまり喋っていなくても平気で。すごくいい俳優さんだと思っています」と同感した。

それに対して松坂は「あまり喋りません。すみません、本当に」と2人に挟まれながら恐縮。しかし、ゲームの話では盛り上がったことも明らかになり、「夫婦間の仲はそれで出来上がったような感じでした」と笑いを誘った。

本作にちなみ、新聞記者だったら書きたい記事の発表が行われ、“お祝い!公開!新聞記者”と公開の喜びを書いたウンギョンは「素晴らしい俳優のみなさんと共演できて、たくさんの刺激を受けました。計り知れません!」とコメント。

一方、「(ウンギョンの)素敵なコメントのあとに…」と前置きした気まずい表情の松坂は“テレビが…”と書いており、「つい先日、テレビがうんともすんとも言わなくなっちゃって。バラエティ番組とかも観たいので、困っている状態なんですけども……。これはもう、非常にやめたい」と自身の回答に苦笑い。

輪をかけるように本田が「松坂さんのあとで良かったなと思うんですけど(笑)」と言いながら“素晴らしき日々”と発表。「ニュースになるような毎日を送っていないわけで、実は大事なんじゃないかなって。事件とかが起こらない日々がとっても素晴らしい日々なんじゃないかなと思って」と、にこやかに述べた。また、“深夜徘徊”と書いた岡山は、深夜に散歩していることを告白した。

最後の挨拶でウンギョンは「色々な情報が溢れている今の現代に、どうやって頑張って自分の道を切り開いて生きていくのか、この映画を通して伝わるメッセージがあると思います。真心で感じてくださるとありがたいと思います」と力強くアピール。

松坂も「ホームページがパンクしてしまうくらい、みなさんの感想が書き込まれて。観てくださった方の熱量がすごいんだなと改めて実感しています。みなさんの言葉を繋いでいって、色んな方に届けてもらえると嬉しいです」と反響への喜びと、さらなる拡散を呼びかけた。

取材・撮影 南野こずえ

『新聞記者』
公開中

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