オペラの舞台裏を描くドキュメンタリー『椿姫ができるまで』トークショー
6月21日より開催していた『フランス映画祭2013』。最終日となる24日に『椿姫ができるまで』が上映され、トークショーのゲストにフィリップ・ベジア監督、作品に出演した演出家・ジャン=フランソワ・シヴァディエがトークショーに登壇した。
同作は、2011年春にフランスのオペラ歌手ナタリー・デセイが、演出家のジャン=フランソワ・シヴァディエと共に、エクサン・プロヴァンス音楽祭で上演されるヴェルディの傑作オペラ『椿姫』の製作に臨んだ姿を描くドキュメンタリー。
映画化するにあたり、ジャン=フランソワ・シヴァディエは「演出家として製作の裏事情を見せたくなかったし、リハーサルを映すことも良くないと思っていた」と葛藤があったことを告白。続けて「映画を作ることで、観客に芸術とはどう作るかを見せたら面白いと思った。芸術は、難しいものじゃなくて手の届くものと理解してもらいたかったのです」と製作の経緯を語った。
過去に公開された映画『トラヴィアータ/1985・椿姫』(フランコ・ゼフィレッリ監督)について聞かれたフィリップ・ベジア監督は「映画の『椿姫』も素晴らしかったけれど、歌は録音されたものだったり、リアリズムを描いていない。この作品に登場する歌は、全てその場で歌われているものです」と自身の作品への思いを語り、「日本の歌舞伎と同じ、肉体の芸術であるオペラをもっとリアルに伝えています」と同作の魅力を語った。
『椿姫ができるまで』は、2013年9月に日本公開予定。
取材・編集 佐藤久美
『フランス映画祭2013』
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主催:ユニフランス・フィルムズ 共催:朝日新聞社
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