杉本彩、動物たちを通して見える日本の問題から、目を背けてはいけない『犬と猫と人間と2』
ドキュメンタリー映画『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』のトークショーが行われ、動物愛護家としても活躍する女優の杉本彩、宍戸大裕監督、プロデューサーの飯田基晴が登壇した。(2013年6月25日 渋谷ユーロスペース)
同作は東日本大震災と福島第一原発事故で警戒区域に取り残されたペットや家畜の実態を追ったドキュメンタリー。
作品の率直な感想を聞かれた杉本は「観た後に愕然としました。この作品を通してじゃないと知り得ない現実があって、まだまだ動物たちの苦しみ、それに伴う人々の苦労が続いてることにショックを受けました」とコメント。続けて「動物愛護の活動は心が折れそうになるときもあるけれど、ここまでやってらっしゃる方がいるんだから、嘆いてる場合じゃないと背中を押されました」と笑顔を見せた。
また、被災した猫を保護しているという杉本は「震災から2年経ったとき、テレビで家の中を放送したらその猫が映ったんです。そしたら、たまたま飼い主の方がビデオを見ていて、その方から連絡がありました。その方は避難生活で今は飼うことができないから『この子をよろしくお願いします』と手紙をいただきました。猫たちをちゃんとかわいがっていた飼い主の方がいて、その方が無事に過ごしてるってわかって、ほっとしました」と感慨深げに語った。
今後について、杉本は「ボランティア団体さんへの支援を無理のない範囲で継続していくこと。そして、ずっと変化を見ていくことが大切」と呼びかけ、「日本で幸せに暮らしていきたいのなら、動物たちを通して見えてくる日本の問題から目を背けてはいけないと思います」と力を込めた。
取材・スチール撮影:戸田美安香 編集:佐藤久美
『犬と猫と人間と2』
監督・撮影・ナレーション:宍戸大裕
構成・ 編集・プロデュース:飯田基晴
製作:映像グループ ローポジション
配給:東風
ユーロスペースにてロードショー他全国順次公開中
公式HP www.inunekoningen2.com