宮崎県を愛慕する堺雅人『ひまわりと子犬の7日間』初日舞台挨拶に中谷美紀らと登壇。



2007年に宮崎県の保健所で起こった、犬と人間の奇跡の実話『ひまわりと子犬の7日間』が初日を迎え、舞台挨拶が行われた。

堺雅人・中谷美紀・若林正恭(オードリー)・吉行和子・近藤里沙・藤本哉汰・平松恵美子監督・宮忠臣(ドッグトレーナー)・イチ(ひまわり役・犬)が登壇した。

7日間の命の期限日が迫る、母犬・ひまわりを助けるため奮闘する、保健所職員・神崎彰司役を演じた堺雅人は「この映画のお話があった時に、故郷の宮崎を舞台にした映画と聞いて飛びつきました。自分にとって家宝のような作品になったと思います」と、自身の出身である宮崎県への思いを語り、獣医を演じた中谷美紀は「本当にあたたかい、堺さんの魂のこもった作品になりました」と、堺への敬意を込めた。

「犬嫌いだったんですが、この撮影を通じて犬好きになりました」という意外な告白をしたのは、彰司の母親役の吉行和子。彰司の娘を演じた近藤里沙は「今回は命の大切さを一人でも多くの人に知ってもらえるように頑張りました」と、大人顔負けの挨拶。映画初出演となった、オードリーの若林正恭は「持ち前の明るさとハイテンションで演じました(笑) 番組で共演した柴田理恵さんから号泣したという感想をいただいたので、確かに感動出来る映画だと思います(笑)」という芸人らしいコメントで笑いを誘った。

そして、本作が監督デビューである平松監督は、「世の中には憎しみの連鎖について言われる事も多いけど、私たちは“愛情の連鎖”があるという事を信じて、この映画を作りました。是非周りの方々にこの愛情の連鎖を広げていって欲しい」と、観客に訴えた。

宮崎弁での演技に対して、「宮崎で芝居をするのが夢だったので嬉しかったです。役者の皆様に、生まれ育ったなまりをしゃべっていただくというのが嬉しくて、こんなにすばらしい響きに囲まれて、育ったんだなという思いがしました」という堺に対して、慣れない宮崎弁で演技をした中谷は「事前に練習していったので、自分でもイケてると思っていたのですが、堺先生は厳しくて。この素敵な笑顔でスパルタなんです」というエピソードも明かした。

また、撮影現場の雰囲気を聞かれた若林は、「堺さんとでんでんさんがお笑いが好きで、特にスリムクラブが好きだという話をしていました。残念ながらオードリーは出てこなかったんですが・・・」と、苦笑い。

ひまわりの花言葉である“愛慕(あいぼ)”にかけて、「夢中になっているもの、愛すべき存在は?」という質問には、中谷が「あたたかくなってきて、ベランダの鉢植えの植物から色んな芽が出てきました。植物を愛慕しています」と、春を感じさせるコメントをし、「宮崎の食べ物、お酒を愛慕しております」と答えた堺は、ひまわり役のイチに、マイクを向けるお茶目な一面も見せた。

愛して、なつかしみ慕うという意味である“愛慕(あいぼ)”。主演の堺は「あたたかい宮崎で作った、あたたかい映画です」と、終始笑顔で故郷への愛慕を込めた。

取材・スチール撮影:南野こずえ・佐藤久美 (2013年3月16日 新宿ピカデリー)


【ストーリー】
ある冬の寒い日、母犬と生まれたばかりの子犬が保健所に収容される。母犬は近寄る人すべてに激しく吠え、懸命に子犬を守ろうとしていた。一匹でも多くの犬を助けるため、日々里親探しに奔走する職員の神崎彰司は、命がけでわが子を守る母犬と出会い、その小さな命を守ろうと決意する。犬たちの収容期間は7日間。その間に、新しい飼い主を見つけ、人に慣れた犬として渡さなければならない。

彼は、母犬の強い母性から、母犬がかつて人に飼われ、愛されていたはずだと確信する。そして、収容期間を延長するというルール違反をしてまで、必死に心を開かせようと奮闘するが、母犬は心を許さない。彰司の娘は、事故で亡くなった自分の母親と母犬の姿とを重ね、「子犬とお母さん、一緒にいさせてあげて」、と父親に懇願する。そして、もう一度太陽の下で生きていけるよう、母犬に「ひまわり」と名付けるが、その願いもむなしく、犬たちの命の期限は刻一刻と近づいていた――。

『ひまわりと子犬の7日間』
キャスト:堺雅人、中谷美紀、でんでん、若林正恭、吉行和子、夏八木勲、檀れい、小林稔侍、左時枝、草村礼子、近藤里沙、藤本哉汰 監督・脚本:平松恵美子
(C)2013「ひまわりと子犬の7日間」製作委員会   全国公開中!
公式サイト:http://www.himawari-koinu.jp/

記事が気に入ったらいいね !
最新情報をお届け!

最新情報をTwitter で