『心中天使』初日舞台挨拶レポート! 



『心中天使』公開初日に行われた舞台挨拶には、一尾直樹監督、尾野真千子さん、郭智博さん、桜井ひかり(元・菊里ひかり)さんが登壇した。(2011年2月5日 渋谷・ユーロスペース)

この作品が完成した時、どんな気持ちでしたか?
尾野 台本を読んだとき、1度では理解できませんでした。完成した作品を観た時、これをどう伝えたらいいのか悩みました。不思議な気持ちにさせてくれる作品です。

郭さんはちょっとダメな男子の役でしたが、役作りはしましたか?
 役作りはしていませんが、よく人に「孤独だね」と言われるので、そういった点はリンクしているのかなと思います。実生活もダメです(笑)言えないくらいダメです(会場笑い)。
尾野 郭さんは手品を披露してくれたりして、現場を明るく盛り上げてくれる方でした。

17歳の桜井さんは、大人の方々に混じっての撮影はどうでしたか?
桜井 撮影ではちゃんとついていけるか不安でしたが、共演者の方々に助けていただいたので、すごく楽しかったです。 私が演じたケイは、周りに起きている出来事を客観的に見ていたり、家族や先生との関係性を、自分なりに受け止めて生きている女子高生だと思います。

愛知・名古屋で撮影されたとのことですが。
一尾監督 私自身、名古屋に住んでいるからこそ撮影のできた場所などもあり、ディープさが映っていると思います。

共演者の萬田久子さんから届いたメッセージが披露された。
透明感あふれるみずみずしい映画で、観終わったあとは夏休みのお昼寝のようなノスタルジックな気分が残りました。観る人によって形を変える、繊細で傷つきやすい作品だと思います。優しく丁寧に扱ってあげてください。

この作品を観るかたに、メッセージをお願いいたします。
尾野 わかりずらいかもしれませんが、その中で幼い頃を思い出してください。この映画を観て感じたことを、色んな人に話してください。
 公開できたことに意味があるのかなという気がします。不思議な映画で、すごく温かくもあり、透明な作品でもあります。その世界観を堪能してください。
桜井 私と同じ年代の方が持っているような、“自分が何でここにいるのか”という不安や疑問を持ちつつ、観ていただきたいと思います。
一尾監督 公開まで時間がかかりましたが、まだ道半ばだと思っております。是非この作品を育てていただければと思っております。 物語を観て感情移入する作品ではありませんが、ご自分の心に照らし合わせて、何かを感じていただきたい作品だと思っております。
※下記画像はクリックで拡大できます。                   取材・スチール撮影 南野こずえ


【追加情報】 2月10日(金)、渋谷・ユーロスペースにて絶賛公開中の「心中天使」プチ舞台挨拶が行われ、一尾直樹監督と桜井ひかりさんが登壇。
 桜井ひかりさんは東京生まれの東京育ち。この映画で初めて親元を離れ、ひとり名古屋での撮影に参加した。スタッフから、「名古屋名物スガキヤのラーメンとコメダコーヒーのシロノワールだけは食べて帰れ」の助言に従い、名古屋撮影を充分に満喫していた桜井さん。
 「待ち時間とか長かったりしてほったらかしだったかな」と心配していた監督もほっと一安心の様子。
また、バレンタインの14日を待たずして名古屋に帰ってしまう一尾監督へ、桜井さんからバレンタインチョコのプレゼントも。一尾監督は「30年ぶりくらいです」と思わず相好を崩した。

作品情報『心中天使』 (しんちゅうてんし)
公開情報2011年2月5日(土)より ユーロスペース、
2月19日(土)より 名古屋シネマテーク、小牧コロナシネマワールド、安城コロナシネマワールド、豊川コロナシネマワールド、半田コロナシネマワールド ほか全国順次ロードショー!
監督一尾直樹
キャスト尾野真千子 郭智博 菊里ひかり 國村隼 萬田久子 内山理名
配給マコトヤ
公式HPhttp://shinchutenshi.com/
 ©2010 「心中天使」製作委員会

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