青春リターンズコメディ!『モリー・シンガー“2度目”のキャンパスライフ 最高な大学生活の過ごし方を教えます!!』レビュー



突然ですが、皆さんは学生生活でどんな思い出があるでしょうか?ひたすら勉強していた。もしくはバイトに明け暮れていた日々を過ごしてきたでしょうか?「人生のモラトリアム期間」と言われ、社会人としての責任も無く、ただただ自由で楽しい時間を過ごす。一度は戻りたいと思ったことはないでしょうか。

主人公モリー(ブリット・ロバートソン)は、スポーツ観戦イベント、自由な恋愛、毎日がパーティー三昧と大学生生活を存分に謳歌していた。卒業してから8年、大手弁護士事務所の若手弁護士として働き始めたが、未だに学生気分が抜けきれず親友のポーリー(ニコ・サントス)と朝までクラブで踊る日々。そのせいで、ボスのブレンダ(ジェイミー・プレスリー)から依頼されていた案件の法廷に遅刻してしまったのだ。やり手で厳しいボスから、クビと怒りの鉄槌を下されて大ピンチ。そんな絶体絶命の中、ボスから命令を受ける。それは大学に再入学しブレンダの息子エリオット(タイ・シンプキンス)の新入学生活をサポートし、順調に息子が学生生活を送れるようになれば、クビにはしないという事だった。果たして、モリーはクビを回避出来るのか?エリオットは素敵な大学生活を送れるのか?モリーの2度目の大学生活が始まった!

こんな夢のような話があるのだろうか、と鑑賞し終わって思わず声が出た。それは、学生に戻るという事はタイムリープすると思っていたからだ。でも引きこもりになりそうな息子を何とかしたいというボスである母の願いによる命令が、もしかしたら自分の身に起こりそうと現実感が湧いてきた。そこからはワクワクが止まらない。また、楽観的で自信に溢れてるモリー。お調子者でユーモラス、だけど頼りになる悪友ポーリー。会えば嫌味をいう永遠のライバルスチュー(ホーランド・ローデン)。キャンパスにいそうなイケすかないけど間抜けな軍団とキャラクターが個性的で魅力的なのも良い。時折挟み込まれるSNS画像が、ポップで底抜けに明るいのも楽しい。そして何より、エリオットが少しずつ学生生活に馴染んでいく様は、胸がキュンとなって応援したくなる。そう、この作品は90年代の映画『メリーに首ったけ』や『ノッティングヒルの恋人』のようなノリが軽く、ユーモア溢れるラブコメの魅力を楽しめるのだ。そして、どこか懐かしさもあり、キラキラした青春を思い出させてくれる。

主演モリーを演じたのは、『トゥモローランド』でジョージ・クルーニーとともに主演を務めたブリット・ロバートソン。主人公の親友ポーリーには『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』で悪役であるハイ・エヴォリューショナリーの横に佇む記録係として強烈な印象を残したニコ・サントス。ボスの息子であるエリオットを『アイアンマン 3』で孤独な少年を演じ、また『ジュラシック・ワールド』では好奇心旺盛な少年を演じたタイ・シンプキンスが成長した姿で演じる。他に、ボスのブレンダ役にベテラン女優のジェイミー・プレスリー、モリーのライバル役には Instagram フォロワー数 520.4 万人の超人気インフルエンサーのホーランド・ローデンなどが起用されているのも見どころ。

文 内野ともこ

『モリー・シンガー“2度目”のキャンパスライフ 最高な大学生活の過ごし方を教えます!!』
配給:スターキャット
© 2022 MS FILM LLC. ALLRIGHT RESERVED
3月7日(金)より、シネマート新宿ほか全国順次公開

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