約束を果たした『心配無用ノ介 天下御免』クランクインレポート!
奇跡のインディーズ映画『侍タイムスリッパー』から派生したスピンオフドラマ『心配無用ノ介 天下御免』が、京都太秦映画村のオープンセットで大勢のファンに囲まれながらクランクインを迎えた。(2026年3月28日)

『侍タイムスリッパー』(略して『侍タイ』)は流行語大賞のノミネートや、数々の映画賞を総なめにした空前の「侍タイ」ブームを巻き起こし、1館のスタートから全国380館で拡大上映。興行収入10億円を突破し、自主映画では異例となる「第48回日本アカデミー賞」では最優秀作品賞を受賞。
ファンの中から作画担当を選出した「アニメージュ」での連載漫画化、宝塚でのミュージカル化、ノベライズなど多岐に渡って夢を与えてきた『侍タイ』。今回は劇中劇(正確には劇中劇中劇)の『心配無用ノ介 天下御免』が連続ドラマとして制作される。監督はもちろん安田淳一。

ファンが見守るなか、主演の田村は「素晴らしい天気に恵まれて暑いくらいですが、それに負けないくらいの熱気で見届けていただけたら」と晴れ晴れした表情でクランクインの挨拶。
安田監督は「ファンのみなさんとの・・・」と感極まって言葉を詰まらせるも、「約束をやっと果たすことができて非常に嬉しく思います」と万感の思いを込めた。
続けて「この『心配無用ノ介』、先々不安でございます」と吐露すると、すかさず「心配御無用っ!」と田村がお決まりの合いの手。「なんとか田村さんを盛り立てて、面白い作品を作って参りたいと思います」と述べ、ファンからの「おめでとう!」の声を背にして、大好きなコーラ片手にカメラを握構えた。

今回は時代劇をはじめ多くの作品に携わってきた西片友樹が助監督を務めており、『侍タイ』では一人で13役以上をこなしていた安田監督は「(西片が)八面六臂の活躍で。僕はちょいちょい座ってるだけでいい時間があって感動している」と少しは肩の荷が下りたようす。

『侍タイ』のなかでも1、2を争う人気キャラクターである心配無用ノ介こと錦京太郎役を演じた田村ツトムを主演に迎え、助監督・優子を演じた沙倉ゆうのが今回はお庭番・おゆうとして登場。ニューフェイスには善治役に井之上チャル。クランクイン前までの発表ではここまでだったが・・・。

丸顔のご同輩こと村田左之助を演じていた、日本でいちばんお団子が似合う俳優・高寺裕司。安田監督から演技指導を受けながら今回も登場。茶屋にいるということは、マストアイテムも登場!?

町娘・おうめ役を演じていたReneが今回も登場し、緊迫した中で懸命な演技を披露。実の姪であるReneを見守る沙倉の姿も。

お庭番のおゆう役の沙倉、善治役の井之上が仮の姿で登場。お庭番といえば「水戸黄門」の由美かおる演じるお銀だが、本作では入浴シーンは残念ながらないようす。

また、くノ一として心配無用ノ介と殺陣のシーンも。笑顔がトレードマークの沙倉だが、安田監督からのダメ出しを受けながらも笑顔封印で挑んでいる。田村は2日間ともに朝早くから夜まで誰よりも撮影をこなしていたが、一度も椅子に座ることなく立ち続け、隙を見ては殺陣の練習をしていた。

久々の面々と束の間の会話を交わしながら、撮影の合間にはファンサービスもやっぱり欠かさない。サインや握手、一緒に写真を撮るなどはできず、テスト撮影と本番撮影では写真・動画の撮影はNGだが「はい、カット!」の声がかかると、撮影可能でSNSでの拡散も可能。一緒に味わう緊張感のあと、ちょっとしたトークをキャストと楽しむことができる。

斬られ役3人衆の安藤彰則、きらく尚賢、ムラサトシも異なる役で登場しており、さらには『侍タイ』ではキャストとして登場した泉原豊と岸原柊がスタッフとしてレフ板や照明を手にしているなど、見慣れた顔を目撃しては歓喜の声が度々あがる。

安田監督は本作において“『侍タイムスリッパー』の世界線を崩さないこと”を公言しているが、同じ俳優が異なる役で出演しているだけでなく、さりげなくいるスタッフにも注目が集まる。

照明技師のはのひろしをはじめ、殺陣師の清家一斗が殺陣を指導するリアルな風景。また、関本役の峰蘭太郎が応援に駆けつける姿や、『侍タイ』の大恩人である元・東映京都撮影所の進藤盛延プロデューサーがまさかのマイクを握ってお手伝いなど、公開収録ならではの予想外のサプライズも目の当たりにできる。斬新かつどこか懐かしい、まるで『侍タイ』ワールドに迷い込んだような嬉しい錯覚にも陥るだろう。

公開収録は入れ替え制で行われるが、あらかじめ京都太秦映画村の公式サイトにて時間が告知されており、1度見てもまた並び直しで見れるため、4回、5回と観覧しているファンが多数。違うシーンが楽しめるのも醍醐味だが、撮影の進行状況によっては観覧できないタイミングもある。映画村の入口は2つあり、公開収録が行われるオープンセットは撮影所口寄りにある。今後の公開収録は5月に行われる予定で、さらにはどんなキャストが登場するのかも期待しながら、臨場感あふれる生の撮影現場をぜひ体験していただきたい。

ドラマ化について安田監督が過去の舞台挨拶で語った絵空事からはじまり、ファンに恩返しをしたい、公開収録を復活させたい思いを胸に、ついにクランクインを迎えた連続時代劇『心配無用ノ介 天下御免』(全6話)は、BS-TBSにて7月16日(木)より毎週木曜よる11:00~11:30放送。(再放送 毎週土曜日よる5:00~5:30)
取材・撮影 南野こずえ