瀬戸康史、未練たっぷりの男性に共感？『愛なのに』公開記念舞台挨拶

2022/02/282022/02/28

映画『愛なのに』公開記念舞台挨拶が行われ、主演の瀬戸康史をはじめ、河合優実、城定秀夫監督が登壇した。(2022年2月26日　池袋HUMAXシネマズ)

邦画界を牽引する城定秀夫監督と今泉力哉監督の脚本による本作は、古本屋の店主と、店主に求婚する女子高生、店主の憧れの女性とその夫など、一方通行の恋愛が交差し二転三転する先の読めないラブコメディ。城定・今泉両監督の持ち味とも言える優しさとユーモアを携えた視点ですくいとられていく。

古本屋の店主・多田(瀬戸康史)は、昔のバイト仲間、一花(さとうほなみ)のことが忘れられない。その古本屋には、女子高生・岬(河合優実)が通い、多田に一途に求婚してくる。一方、亮介(中島歩)と婚約中の一花。結婚式の準備に追われる彼女は、亮介とウェディングプランナーの美樹(向里祐香)が男女の関係になっていることを知らずにいて…。

MC：瀬戸さん、多田という男性を演じられて、どう捉えられましたか？
瀬戸: 平和主義者なのかな、と。平凡な日常を毎日毎日送っているのかなっていう。だから急に岬ちゃんが来たときは、だいぶ動揺したと思いますけど、なかなか顔に出なかったので、そういう所が難しかったというか。でも伝えなきゃいけない所はあるんで、そこの所をやっていかなきゃいけないのは悩みどころでしたね。

MC：岬ちゃんはいかがでしたか？
河合：そうですね。全体として、大人の屈折した恋愛模様が描かれると思うんですけどその中で純粋な存在の象徴というか、ポジションなのかなって。やってることはすごくおかしいんですけど一番まっすぐで真っ当な立ち位置だったのかなと思います。

MC：多田のような未練たっぷりの男性に共感できました？
瀬戸：できなくはないですけどね…僕は割といろんなことを無かったことにできるというか、切り替えられる人間なので。だからそういう所も彼のよくない所ですよね。どんどん彼の粗が見えてきました。でもそこが彼の人間らしくて可愛い所ですね。

MC：監督、瀬戸さんと河合さんとの仕事は今回いかがでしたか？
城定監督：本当に素晴らしかったです。元々は遊びみたいな企画だったんですけど、瀬戸さんと河合さんに配役が決まったあたりから、映画自体にすごい熱がこもったというか。企画が急に走り出したという感じを受けましたね。

MC：瀬戸さんと河合さんは、今回共演されていかがでしたか？
瀬戸：河合さんは冷静だな、と思いました。めちゃくちゃ。怖かったです。すごく。見透かされているようで。
河合：見透かしてはない…あんま何も考えてないです。
瀬戸：そうなんだ(笑)

MC：逆に河合さんは、瀬戸さんと共演されていかがでした？
河合：そうですね…怖くはなかったですね。瀬戸さんは撮影に入ってからどんどん役に馴染んでいってる感じがして、すごくやりやすかったです。撮影の日数は短かったんですけど内容が濃かったです。

MC：瀬戸さんと河合さんは、城定監督の演出で「これ、城定監督らしい」って演出はありましたか？
瀬戸：らしい、っていうのはよく分からないですけど、城定監督が自ら体を張って裸になってくださったんで、とっても気合が入りましたね。
河合：初めて城定さんとご一緒したので、らしさは分からなかったですけど、とにかく撮影はテンポが早いんですけど、事前に決めているっていうわけでもなくて。自分でカメラの位置に立って動いていた姿が印象的です。