田村ツトム、ドラマ化決定時に「ファンの顔が浮かんだ」。『心配無用ノ介 天下御免』記者会見
映画『侍タイムスリッパー』から誕生したスピンオフドラマ『心配無用ノ介 天下御免』の記者会見が行われ、主演の田村ツトム、沙倉ゆうの、井之上チャル、安田淳一監督が登壇。さらに、エンディングテーマを書き下ろしたクレイジーケンバンドの横山剣もサプライズで駆けつけ、作品への思いや制作秘話を語った。(2026年7月14日 池袋シネマ・ロサ)

心配無用ノ介こと錦京太郎役を演じた主演の田村は「今回の作品は、映画『侍タイムスリッパー』の劇中劇『心配無用ノ介 天下御免』が勢い余って飛び出したドラマです。ファンの一声一声が1つの力になってドラマ化された作品なので、そういう気持ちも強く、一生懸命撮影しました」と振り返り、「完成したドラマを観ましたが、時代劇ファンはもちろん、新しく時代劇に興味を持つ方にも喜んでもらえる作品になっています」と自信をのぞかせた。
お庭番・おゆうを演じる沙倉ゆうのは、「クスッと笑える時代劇。子供からお年寄りまで家族みんなで楽しめます。年配の方には昔懐かしい時代劇」とアピール。さらに、「太秦は”日本のハリウッド”と呼ばれ、時代劇が根付いて100年という節目でもあり、映画村のリニューアルとともに、この作品の撮影ができたことが幸せでした」と語り、自身の見どころについては「おゆうの姿で立ち回りをしているところ」と笑顔を見せた。おなじくお庭番・善治役の井之上チャルは「見どころは全部と言っても過言ではありません」と言い切り、「30分の中に監督のこだわりがぎっしり詰まっています。ぜひ最後まで観てください」と呼びかけた。

「このシネマ・ロサで『心配無用ノ介 天下御免』をお披露目ができることをすごく喜んでおります」と感慨深げな安田監督は、6話のうち5話を監督。第2話の監督は白石和彌、安田監督はカメラマンを担当している。「『侍タイムスリッパー』を応援していただいたお客さんにご恩返しをしたいと舞台挨拶で言ったことが実現したことが本当に嬉しく、幸運だと思ってます。時代劇ですが、回を追うごとに自ら穴にツッコミを入れるような展開を見せたり、映画では沙倉さんは助監督を演じていますが、なぜお庭番を演じるようになったかというほぼ現代劇回もあり、なかなか一筋縄ではいかない展開を見せます」とのポイントを披露。さらには「時代劇が民放で作れない時代に実現できたことを本当に嬉しく思ってます。新しい勧善懲悪な時代劇を大人から子供まで楽しんでご覧いただきたいと思います」と呼びかけた。
ドラマ化決定時の心境について質問が及ぶと、安田監督は「制作委員会が立ち上がってからオンライン会議を8回ほど重ね、決定まで約10か月かかりました。やっとか!という感じがありました(笑)」と振り返った。田村も「途中で『ほんまに実現するんか?』と思っていました(笑)」と本音を明かしながら、「撮影できると決まった時は、『侍タイムスリッパー』を応援してくださったファンへ恩返しができる、その人達の顔が真っ先に頭に浮かびました」とファンへの思いを吐露した。

エンディングテーマを書き下ろしたクレイジーケンバンドの横山剣がサプライズで登壇し、「この話をいただいた時、『やった!』と思いました。過去に作っていた曲を蔵出ししてカスタマイズしたんですが、『これは間違いない』と思いました」と振り返った。
安田監督から「昭和的で演歌っぽさのあるロック」というリクエストがあったことも明かされると、田村は「初めて聴いた時、横山剣節も炸裂していて。こぶしも効いていてテンポもいい。ドラマの最後に流れるので、お客さんが『今日のドラマも良かったな』と思いながら木曜の夜を終えられる曲」と絶賛。沙倉も「映像とテンポよく流れるエンディングで、家族で楽しめるからピッタリ」と続けた。

心配無用ノ介というキャラクターの魅力について、横山は「かっこいいし、チャーミングな魅力がある」と語り、安田監督は「たくさんの人から愛されるキャラクターになるだろうということと、昔の時代劇の主人公がそうであったように、弱い者や庶民の悲しみや怒りを代弁するヒーロー」と言い、田村も「監督と同じように庶民に愛されるキャラクターで映画『侍タイムスリッパー』の時もそうなんですけど、僕はずっと理想に描いてたのは、2枚目と3枚目のちょうど間ぐらいというポジションで演じさせていただいております」と役に込めた思いをコメント。
沙倉は「町の人たちを守るという正義感と貫禄がある姿なんですけど、そこにちょっとした可愛らしさが垣間見えるところがすごく愛されるキャラクター」と話し、井之上は「30年前の話ですけど、主役の方って本当に怖かったです。名前は言えませんけれど。だからピリピリ感と優しさとかもすごく詰まってて、もう本当に生きる心配無用ノ介と感じてます」と褒めると、田村が「後で口座番号を教えてください」と茶目っ気たっぷりに返した。

公開撮影でのエピソードとして、安田監督が「いい意味で公開撮影で影響が大きかったのは、お客さんの存在です。朝から夕方まで何百人もの方が撮影を見守ってくださった。その眼差しを見て、『心配無用ノ介は声なき庶民の代弁者でなければいけない』と強く感じました。それまで『格好良く決めてください』と伝えていた演技プランを『庶民の怒りを背負い、感情を込めてセリフを言ってほしい』と演出を変更したという。
今後の展開について問われると、安田監督は「制作委員会でシミュレーションすると、ずっと赤字で。6話だと100万円の損になるんです。それでも僕はお客さんへの恩返し、映画村は公開撮影復活、BS-TBSは勧善懲悪時代劇復活という、それぞれの思いが一致して実現した企画。今回は何とか形にすることを最優先でやった」と明かし、さらには「BS-TBSさんはシリーズ化を考えているようで。第2シーズンが実現するなら、できる限り協力したい」と意欲を見せ、「続くなら『侍タイムスリッパー』とつながる物語として、映画で最後にタイムスリップした侍・村田左之助が現代へ至るまでを描くエピソードもやってみたい」と構想を披露。
この発言に田村は思わず「すごい発言ですよ!」とツッコミを入れ、会場は大きな笑いに包まれたが、安田監督が「僕は第2シーズンはないものだと思っています」と冗談めかして締めくくると、田村はすかさず「やりましょうよ!」と強調した。
撮影:松井和幸 編集:南野こずえ
連続時代劇『心配無用ノ介 天下御免』(全6話)は、BS-TBSにて、7月16日(木)より毎週木曜よる11:00~11:30放送。(再放送 毎週土曜日よる5:00~5:30)