もやもやを吹き飛ばすには走れ!『流れ星が消えないうちに』入江甚儀スペシャルインタビュー
かけがえのない存在に出会うこと、それは失う悲しみを強いられること
悲しみは、きっといつか勇気に変わる
ストイックに体を鍛えぬき、素晴らしい筋肉美が注目を浴び人気急上昇の入江甚儀さん。11月21日 (土) から公開される映画『流れ星が消えないうちに』で、波瑠さん演じる絶望の淵から動けなくなってしまったヒロイン・奈緒子の支えとなる恋人・巧役を好演されています。受け答えが砂糖菓子のように甘くてキラキラ眩しい、現代の星の王子さまのような入江さんに、現代を生き抜くための秘訣を教えていただきました。
Q:初めに、甚儀 (じんぎ) さんって、とても珍しいお名前だと思うのですが、由来はどういったものがあるのでしょうか??
入江:根本は親父が、単純に珍しい名前を付けたいという気持ちだったと思います。由来は立派な立ち振る舞いが出来る人になるようにと、意味が込められているらしいです。
Q:原作がとても好きで、本作への意気込みに溢れていらっしゃるそうですが、きっかけはどんなことだったのでしょうか??
入江:台本をもらう前に小説を読ませてもらって、橋本紡さんの生み出す言葉が本当に素敵な小説だなと思いました。僕たちが生きている中で、本当に日常で触れる感情って、例えば怒るとか、単純なものじゃないですか??こんなことがあって怒る、そういった理由があると思うのですが、その理由を説明するのではなくて、本当にそういう気持ちだなって感じる的確な言葉が、きれいに自然と小説の中に溶け込んでいて。
-一番刺さった言葉は、何かありましたか??
入江:加地 (葉山奨之さん演じる役名) がいっている台詞で、僕の役 (巧) が動かされた言葉で、「動いてこそ見えてくるものがある」。普段よく感じるじゃないですか??「考えているだけじゃ何も始まらない」「何かしなくちゃいけない」って思うことは、生きている中で多々あると思います。それをたくさん小説の中に挟んであるから、勇気づけられるというか、自分自身が動かされます。そして勇気づける方法も「お前はダメだから頑張るしかない」ではなくて、そっと寄り添って「頑張りな」って優しく背中を押してくれるような感じです。前向きになれる言葉が、原作の中にも映画の中にもたくさん出てきて、とても優しい言葉で強さを感じて、そこが特に素敵だなと思いました。
Q:実際に、動くことでしか得られなかった特別な経験って何かお持ちですか??
入江:生きていると、常にそういうことばかりじゃないですかね??よく使われている言葉だけど「生きていると常に選択を迫られる」って。どちらを選ぶのか、それは常に強く思います。
-最近選択を迫られて「よし!これは動こう!」と思ったエピソードは何かありますか??
入江:最近、ジャズダンスを始めました。
-それはどんなきっかけですか??
入江:今年の夏にやらせてもらったミュージカルが『帝一の國』っていう三部作で、それを去年もやっていて来年で最後なのですが、ミュージカルをやっているからには、習いに行かなくちゃいけないなと思って。それで上手くなるか分からないですけど、とりあえずやってみることが大事だなと思って習い始めました。
Q:甚儀さんが描くヒーロー像があれば教えてください。
入江:よく言うヒーローは、仮面ライダーや警察官ですが、本当に生きていて「この人がヒーローだな」って思うのは、女性目線ですけど、自分の全てをひっくるめて一緒に背負ってくれる人じゃないですかね??
-逆に、ヒロイン像はどうですか??
入江:僕が求めることは、笑ってくれることです。ただ隣で笑ってくれていれば、それで十分です。笑うにも色々必要じゃないですか??自分と本当にフィーリングが合っているから笑えるとか、そういったことを含めて凄く自分と共感できる部分がないと、相手も笑えないし僕も笑えないと思いますね。
Q:本作は武蔵野市と三鷹市で撮影されていますが、お気に入りのロケ場所やオススメのご飯があれば教えてください。
入江:オススメのご飯は、劇中で食べた「武蔵野のそば」は美味しかったです。ロケ中は「(武蔵野市の) すきっぷ通り商店街」のプレハブ小屋に毎朝集まって、そこでメイクをして衣装を着て、現場に行くことがとても多かったのですが、空き時間があればブラブラして。
-気になったお店はありましたか??
入江:行けなかったけど、マッサージ屋さんとか (笑)!劇中で、波瑠ちゃんと焼き芋を買ったり鍋の買い出をしているシーンは「すきっぷ通り商店街」で撮影しているので、思い入れがありますね。
Q:最近、立ち止まって足踏みをしてしまうような出来事は何かありましたか??
入江:あんまりないですかね。
-基本はやるかやらないかの二択って感じですか??
入江:基本、進むかな。
-迷ってばかりで立ち止まり癖のある人に、アドバイスをするとしたら??
入江:動いた方がいいよ!ってシンプルにいいます。
-怖くて動けないんですっていわれたら??
入江:とりあえずジョギングから始めようか!って(笑)。絶対にそれで変わると思うので!わからないけど多分、動かない人って運動もしてないじゃないですか??
-常にジョギングはされているのですか??
入江:ジョギングよりも体を鍛えていて。きっと家にいるよりも、とりあえず体を動かしてみて物理的に動けば、気持ちもそこに乗っかってくると思いますね。だからまず「走れ!」と。この話の中でも、走って解決していることはたくさんあると思っていて。巧も一生懸命走ってるじゃないですか??多分、自分の中のもやもやする何かを動かしたくて、走っていると思います。何か立ち止まって動けないことがあったら、走ってそのもやもやを吹っ飛ばすのもいいし、そのもやもやが消えてから「何かしよう!」って思うことが出来るんじゃないですかね。
Q:仮に、愛しの彼女が前の男を忘れられなくてウジウジしている時、どんな必殺技を使いますか??
入江:惚れさせるしかないですかね。
-どうやって惚れさせますか??「走れ!」ですか??
入江:じゃないけど(笑)。もちろん声をかけるし、一緒に居てあげればいいんじゃないですか??前のことを引きずっているのは仕方ないことだから。でも時間が解決してくれることもあるし、前の人よりも一緒にいる時間を長くしていければ自然と、過去のことって思ってくれるのかなと思うし。いや、男に責任があると思いますよ!
-前の彼女を引きずることはないのですか??
入江:終わっちゃったものはしょうがないですから。状況によると思います。振られてしまったら引きずると思うし、振ったら意外と引きずらないかもしれないし。
-引きずってしまった時は、走って忘れるのですか??
入江:結構、体を動かして忘れることは多いですね。体鍛えたり、走ったりとか。
-基本、体を鍛えるのがお好きなんですね。
入江:好きですね。
-鍛えている時は、どんなことを考えているのですか??
入江:何も考えてないです。何も考えないのがいいんです。止まっている人って、多分考え過ぎているんじゃないですか??だから何も考えない時間を作ってあげることが大事なのかな。
-幼少期からずっと、そういった考え方なのですか??
入江:この仕事を始めてからじゃないですかね。ちゃんとこれがしたいとか、あれがしたいとかいうようになったのは。
Q:星空を見上げる時は、どんなことを想いますか??
入江:星空みてですか (笑)??ロマンティックなことをいった方がいいですかね??
-お任せします!
入江:ちゃんとみてたら、今でもこの映画のことを思い出す気がします。「俺はどうしたらいいんだろう」って、小説や台本でも星空を見上げる描写が多くて、撮影中も結構、夜空をみるようにしていました。
その冬の撮影中に、流れ星をみちゃったんです。
-何てお願い事をしたのですか??
入江:出来ませんでした(笑)。騒いで終わっちゃいました。
-今、願い事をするとしたら、どんなことですか??
入江:この映画みてください!ってお願いします。
Q:最後に作品に対して、喋り足りない想いがあったら教えてください。
入江:恋愛映画ってたくさんありますが、「こんなかっこいい先輩がいたらいいのに」とか「こんな可愛いヒロインがいたらいいな」っていう憧れる恋愛映画が数を占めていると思います。『流れ星が消えないうちに』は恋愛映画でもあるけど、色々な要素も含まれていて、人肌のぬくもりを本当に感じることが出来る映画なんです。寄り添っている時の温かい気持ちは、みている側も本当にリアルに感じられると思います。この冬は『流れ星が消えないうちに』をみに行って、心も体も温まってください。
取材:佐藤ありす
最後に、入江甚儀さんにサイン入り色紙をいただきました!!
みなさまからの応募、お待ちしています~♪
・『流れ星が消えないうちに』入江甚儀サイン入り色紙:1名さま
*プレゼントの応募は終了致しました。たくさんのご応募、ありがとうございました。
*当選者の発表は、プレゼントの発送をもって代えさせていただきます。
*応募時の個人情報は、プレゼントの発送以外の目的には使用いたしません。
【ストーリー】
本山奈緒子 (波瑠) は、かつての恋人・加地径一郎 (葉山奨之) の事故死の影響から、玄関でしか眠れなくなってしまった。流れる時間の中、いまでは新しく付き合っている恋人・川嶋巧 (入江甚儀) との日常が、奈緒子にはあった。加地の親友であった巧と奈緒子にとって、この現実は加地に対する裏切りだと感じ、自分を責めていた。二人の時計の針は止まったまま…
『流れ星が消えないうちに』
監督・脚本:柴山健次
原作:橋本紡
出演:波瑠、入江甚儀、葉山奨之、黒島結菜、小市慢太郎
©2015 映画「流れ星が消えないうちに」製作委員会
11月21日 (土) より角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
http://nagareboshi-movie.com/