大泉洋、台風を食い止めた!『ぶどうのなみだ』初日舞台挨拶


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北海道・空知のワイナリーを舞台に、ひたむきに生きる姿を描いた『ぶどうのなみだ』が全国公開初日を迎え、舞台挨拶が行われた。夢を追いかけ上京するも志半ばで挫折し、故郷でワインづくりに励むアオ役を演じた大泉洋、アオの静かな生活のなかに、ある日突然現れる不思議な旅人エリカを演じた安藤裕子、アオの一回り離れた弟・ロク役の染谷将太、三島有紀子監督が登壇した。(2014年10月11日 渋谷シネクイント)

IMG_6134Q.まずは皆様にご挨拶をお願いします。
大泉洋 台風が近づいているという情報がございますが、私、この初日のために、何とか若干食い止めております。(会場笑)『ぶどうのなみだ』全国公開だなというところに、強力な台風19号。あー、オレの初日はまた台風かと、心配したわけでございますけど、何とか東京は降っていないということで有り難い限りで。これも皆様のお陰と・・・ごめんなさい、そこまで思ってなかった(笑)マネージャーからも「大泉さんの映画の初日に、雨が降っていないのは久々じゃないですか」と。4日の北海道先行公開の日も朝は晴れていたのに、土砂降りになってしまいまして。全国公開の今日、晴れていてホッとしております。この調子でたくさんの方に見て頂ければと思っております。

安藤裕子 大泉さんが大興奮すると、雨が早まってしまうので(笑)ひとまず今のところ、天候は無事ですが。ずっとコントみたいな舞台挨拶をしてて、今日はしっとり恋愛の話をしていただきたいと(映画会社から)言われておりまして(笑)不慣れな現場ですけれど、皆さんに助けられて今日を迎えられました。IMG_5792

染谷将太 本日はありがとうございます。さっきから天気の話しかしていないですけど、とても愛に溢れた素敵な映画なので、みなさん楽しんで帰って下さい。

三島有紀子監督 今日は本当に『ぶどうのなみだ』という映画が全国で生まれてくれて、良かったなと思っています。皆さんと一緒にこの日を迎えられて本当に嬉しいです。

Q.これまでに映画をご覧になった方々から言われた嬉しかった言葉はありますか?
三島監督 撮影した空知という場所で、最初に上映したんですけれど、空知のみなさんが、「自分の住んでいる場所にこんなに素敵な物がいっぱいあるんだと誇りに思う」と多く言ってくださったんです。私が心に残ったのは、70歳の女性の方が「アオもエリカもロクも、色んなことを抱えて、色んな事があっても一生懸命ひたむきに生きている姿を見て、私は70歳ですけど明日も頑張って生きたいと思います」というふうに言ってくださったことが、一番忘れられない感想でした。

Q.本作ではアオとエリカのラブストーリーもありますが、演じる上で意識した事は?
大泉 『しあわせのパン』の脚本も書かれた三島監督でしたので、今回は思いのほかラブストーリーだったなと、ちょっと驚きましたね。ただ、私の好きな展開だったので。出逢った時にケンカしている男女が恋に落ちるという展開が好きなんですよ(笑)IMG_5776

Q.エリカはアオのどんなところに惹かれたと思いますか?
安藤 ロクとアオは本当に対照的な存在で、エリカはどちらにも癒されていて、心を動かされていくんだと思うんですけれど、その中でアオにはどこか似た痛みとか傷とかがあって、自分でも癒してあげたいという思いが湧いたのかなと。

Q.ロクは女性からカワイイと大評判ですが、演じる上で意識した事は?
染谷 何を現場でやっても、洋さんに「何言っても殺しそうだよね」、「目、死んでるよ?」とか「眠いの?やる気ないの?」とか(笑)生まれつきこういう顔しているだけなんです。
大泉 今日はやる気ないだろ?(会場笑)
染谷 ありますよ(笑)。なので、なるべくそこを封印しようと。歳の離れた兄弟の役だったので、ひたむきに兄に対して向かっていく弟を頑張りました。
三島監督 アオは情熱的で寡黙な人で、ロクは全ての運命を受け入れていくような人。対照的ですけど、私の中ではどちらも魅力的な男性かなと思います。

Q.これから観られる方に、メッセージをお願いします。
三島監督 アオが挫折するシーンを撮った時、大泉洋さんのお芝居を見て、鳥肌が立ちました。その時に本当にこの映画を撮って良かったなと思ったんです。アオやエリカやロクが一生懸命生きている姿や佇まいを見て頂いて、人間の味わいって何かなと考えて、感じて頂ければ嬉しいです。

染谷 美しい景色の中、とても美しい人間関係が描かれています。本当に愛に溢れた映画で、そんな愛を感じ取ってもらって、今日は帰りにワインを飲んで帰って頂けたらと思います。

安藤 生きていると大きなドラマと言うものはなかなかなくて、だけど日々どこかで小さな傷とか痛みとかがあって、それが解決しないまま大人になって生きていくんだと思います。この作品のエリカとして生きた時間の中で、少しそのトゲのようなものがほどけたような思いがありました。映画をご覧になった方にも、少し優しい気持ちになって、誰かが愛しく見えるような気持ちで帰って頂けたら嬉しいです。

大泉 北海道の美しい景色と、すごく美味しい料理と、魅力的なワインが映っている映画が出来ました。
この映画を観て、北海道に遊びに来てもらえればと思います。可愛らしいラブストーリー、苦しんでもがいて立ち上がっていく姿、兄弟も描かれていたりで、様々な方が楽しめる映画です。観終わった後は美味しいモノを大事な人と食べながら、映画を語ってもらえれば嬉しいです。

取材・スチール撮影 南野こずえ


【ストーリー】budo-namidamain
北海道・空知。父親が残した葡萄の樹と小麦畑のそばで、兄のアオはワインをつくり、ひとまわり年の離れた弟のロクは小麦を育てている。アオは“黒いダイヤ”と呼ばれる葡萄ピノ・ノワールの醸造に励んでいるが、なかなか理想のワインはできない。そんなある日、キャンピングカーに乗ったひとりの旅人が、突然ふたりの目の前に現れた。エリカと名乗る不思議な輝きを放つ彼女は、アオとロクの静かな生活に、新しい風を吹き込んでいく…。

出演:大泉洋 安藤裕子 染谷将太/田口トモロヲ 前野朋 りりィ きたろう/大杉漣・江波杏子 監督・脚本:三島有紀子『しあわせのパン』 配給:アスミックエース
budo-namida.asmik-ace.co.jp
(C)2014『ぶどうのなみだ』製作委員会  全国公開中

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