『犬と猫と人間と2​』


『犬と猫と人間と』から4年。
ふたたび、いのちをめぐる旅が始まります。

動物たちのいのちを見捨てる国に、人の幸せなどあるはずがない。
だから人の幸せを考えるとき、この作品に映る動物たちの姿から、目を背けてはいけないのだ。
杉本彩(女優/作家)

東日本大震災では多くの人々、犬や猫などの動物たちが被災しました。しかし被災した動物の数は自治体でも把握しきれていません。今なお保護活動が行われていますが、私たちにはその現状を知ることさえ難しいのです。「まだ新しい犬は飼えないけど、いつかまた…」津波で愛犬を失った夫婦が、喪失を受け止めてゆく長い道のりに寄り添いました。津波を生き延びた男性と野良猫が再会し、次第に家族となっていく姿など、いくつもの別れと出会いを見つめます。

原発事故に翻弄される福島では、取り残された犬や猫を待っていた苦難が今も続き、飼主やボランティアの人々の複雑な思いが交錯します。残されたのは犬や猫だけではありません。被ばくした牛たちを生かすべきか否か、畜産農家とボランティアの人々が立場を越えて困難に立ち向かう姿を通して、いのちの意味を問うていきます。

僕らがまだ知らない、動物と人間のいま 未来につなぐため、いのちと向き合う監督は、宮城県出身の映像作家・宍戸大裕。変わり果てたふるさとに戸惑い、カメラを向けることが出来ずにいた監督。しかし、懸命に生きる動物たちと彼らを救おうと奮闘する人々と出会い、600日に渡り正面からいのちと向き合っていきます。プロデュースを手掛けたのは、一人の猫好きのおばあさんの「不幸な犬猫を減らしたい」という思いから生まれ、09年に劇場公開され話題となった『犬と猫と人間と』の飯田基晴。本作はスクリーンを見つめる私たち自身がともに生きるいのちについて考え、未来へと繋いでいくための物語なのです。

【ストーリー】
2011年3月19日、監督の宍戸大裕は故郷の宮城県に帰って来た。震災を生き抜く人々を記録するためだ。しかし変わり果てた光景に言葉を失い、被災した人々に声もかけられない。その時、犬が歩き去った。その姿を追いかけながら、人間だけでなく動物たちも被災していたことに気がついた―――。

『犬と猫と人間と2』
監督・撮影・ナレーション:宍戸大裕
構成・ 編集・プロデュース:飯田基晴
製作:映像グループ ローポジション 配給:東風
6月1日より、ユーロスペースにてロードショー他全国順次公開
公式HP www.inunekoningen2.com

【公開期間中のイベント】
6/8(土)14:00の回上映後:浅田美代子さん(女優)、宍戸監督、飯田プロデューサーによるトーク
6/15(土)14:00の回上映後:坂本美雨さん(ミュージシャン)、ゆーないとさん(ほぼ日刊イトイ新聞・乗組員)、宍戸監督、飯田プロデューサーによるトーク

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