Dallas
美魔女ライター 藤井まゆみ 『美に効く映画【サプリ】』

1980年代に世界中の誰もが驚いた「エイズ」という言葉。ホモセクシャルの男性たちは皆エイズを持っている、彼らと軽く握手をしただけで病気になるのではと、全くの誤った知識による残酷な”偏見”での見方しかされていなかった。エイズに関するきちんとした知識はいつごろから入ってきたのかは定かではないが、握手だけでは感染しないし同性愛者の感染ルートだけに限らないのはもちろん知っている。

マシュー・マコノヒー演じるロンは突然、医者からHIV陽性で余命30日と宣告される。当時、有名俳優のロック•ハドソンが同性愛者でエイズであることが公表されたが、ロンは同性愛者ではない。だからエイズであるわけがないと疑う。怒りっぽくコカインと女が大好きな適当人間なだけだ。真面目とは程遠い男が初めてエイズという病気について真剣に調べ、同性愛者同士の性交渉だけが感染理由ではないことを知る。過去の行いを悔いて「生きる」ということに前向きに捉え始める男の実話だ。

まず、21キロの減量をしてエイズ患者を演じるマシュー・マコノヒーの役者としてのなり切りっぷりにびっくりした!今にも倒れそうなほど病的に痩せ細らせた体に、カウボーイハットを被ったテキサス訛りの男だ。正論の通らない世の中に「エイズ患者が治る薬を認可しろ!」と男一匹吠えまくる。マシュー以外、誰がこの役を演じられるだろうか。とてもハマりすぎている。

ロンが見つけてきたエイズの症状に良い効果をもたらす”裏薬”がある。会員制クラブとしてロンが発足した ”ダラス•バイヤーズクラブ” でさばかれる特効薬。このクラブに登録費を払うとエイズ患者はその薬がもらえるシステムだ。このボロ儲けの裏ビジネスに実はパートナーがいる。ジャレッド・レト演じるトランスジェンダーのレイヨンだ。この映画の”花”であり、キラキラした存在感を放っている重要キャラクター。男を絵に書いたようなロンと物腰の柔らかい美しいレイヨン。真逆の性格の2人が繰り広げるやりとりにはユーモアがあり、愛らしいレイヨンに若干影響し始めるロンの姿が徐々に可愛く見えてくる。そして2人の絆の強さに心を掴まれてしまうのだ。

単にダメ男が人生を立て直すという感動ドラマ映画は沢山あるものの、主人公ロンのように曲がった生き方をあらためて更には世の中に勝とうとするアグレッシブな男の話はなかなかない。しかも実話だから”知っておくべき”内容である。実在したロン・ウッドルーフの生き様は矛盾だらけの時代を変えるキッカケとなった、讃えられるアンチ・ヒーロー!この人がいなければ、きっと今の時代でもエイズへの正しい知識は得られなかなかったに違いない。映画を見終わった時、プラスの心になる納得の1本だ。

fujii_mayumi

ライター 藤井まゆみ (モデル・オスカープロモーション所属)

第1回国民的美魔女コンテスト・美肌美魔女賞・受賞。
『美ST』のTEAM美魔女として多方面で活躍する一方、LAの留学を経験するほどの大の映画好きと知識の豊富さを活かし、映画ライターとしても活動。
“映画を見て美しくなろう”をコンセプトに、美に効く映画を処方します。
ブログ http://bimajo.jp/blog/fujii/index.html
藤井まゆみのビューティシネマ ジャーナル http://ameblo.jp/mayumi-fujii/

『ダラス・バイヤーズクラブ』 R15+
マシュー・マコノヒー、ジャレッド・レト、ジェニファー・ガーナー
監督:ジャン=マルク・バレ
(C)2013 DALLAS BUYERS CLUB,LLC ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト http://www.finefilms.co.jp/dallas/
2014年2月22日ロードショー!

この記事が気に入ったら
いいね ! で応援

Twitter で

http://eigairo.com/wp-content/uploads/2014/02/Dallas.jpghttp://eigairo.com/wp-content/uploads/2014/02/Dallas-300x300.jpgシネマカラーズ映画なコラムアカデミー賞,ジャレッド・レトー助演男優賞,マシュー・マコノヒー主演男優賞,藤井まゆみ美魔女ライター 藤井まゆみ 『美に効く映画【サプリ】』1980年代に世界中の誰もが驚いた「エイズ」という言葉。ホモセクシャルの男性たちは皆エイズを持っている、彼らと軽く握手をしただけで病気になるのではと、全くの誤った知識による残酷な”偏見”での見方しかされていなかった。エイズに関するきちんとした知識はいつごろから入ってきたのかは定かではないが、握手だけでは感染しないし同性愛者の感染ルートだけに限らないのはもちろん知っている。マシュー・マコノヒー演じるロンは突然、医者からHIV陽性で余命30日と宣告される。当時、有名俳優のロック•ハドソンが同性愛者でエイズであることが公表されたが、ロンは同性愛者ではない。だからエイズであるわけがないと疑う。怒りっぽくコカインと女が大好きな適当人間なだけだ。真面目とは程遠い男が初めてエイズという病気について真剣に調べ、同性愛者同士の性交渉だけが感染理由ではないことを知る。過去の行いを悔いて「生きる」ということに前向きに捉え始める男の実話だ。まず、21キロの減量をしてエイズ患者を演じるマシュー・マコノヒーの役者としてのなり切りっぷりにびっくりした!今にも倒れそうなほど病的に痩せ細らせた体に、カウボーイハットを被ったテキサス訛りの男だ。正論の通らない世の中に「エイズ患者が治る薬を認可しろ!」と男一匹吠えまくる。マシュー以外、誰がこの役を演じられるだろうか。とてもハマりすぎている。ロンが見つけてきたエイズの症状に良い効果をもたらす”裏薬”がある。会員制クラブとしてロンが発足した ”ダラス•バイヤーズクラブ” でさばかれる特効薬。このクラブに登録費を払うとエイズ患者はその薬がもらえるシステムだ。このボロ儲けの裏ビジネスに実はパートナーがいる。ジャレッド・レト演じるトランスジェンダーのレイヨンだ。この映画の”花”であり、キラキラした存在感を放っている重要キャラクター。男を絵に書いたようなロンと物腰の柔らかい美しいレイヨン。真逆の性格の2人が繰り広げるやりとりにはユーモアがあり、愛らしいレイヨンに若干影響し始めるロンの姿が徐々に可愛く見えてくる。そして2人の絆の強さに心を掴まれてしまうのだ。単にダメ男が人生を立て直すという感動ドラマ映画は沢山あるものの、主人公ロンのように曲がった生き方をあらためて更には世の中に勝とうとするアグレッシブな男の話はなかなかない。しかも実話だから”知っておくべき”内容である。実在したロン・ウッドルーフの生き様は矛盾だらけの時代を変えるキッカケとなった、讃えられるアンチ・ヒーロー!この人がいなければ、きっと今の時代でもエイズへの正しい知識は得られなかなかったに違いない。映画を見終わった時、プラスの心になる納得の1本だ。ライター 藤井まゆみ (モデル・オスカープロモーション所属)第1回国民的美魔女コンテスト・美肌美魔女賞・受賞。 『美ST』のTEAM美魔女として多方面で活躍する一方、LAの留学を経験するほどの大の映画好きと知識の豊富さを活かし、映画ライターとしても活動。 “映画を見て美しくなろう”をコンセプトに、美に効く映画を処方します。 ブログ http://bimajo.jp/blog/fujii/index.html 藤井まゆみのビューティシネマ ジャーナル http://ameblo.jp/mayumi-fujii/『ダラス・バイヤーズクラブ』 R15+ マシュー・マコノヒー、ジャレッド・レト、ジェニファー・ガーナー 監督:ジャン=マルク・バレ (C)2013 DALLAS BUYERS CLUB,LLC ALL RIGHTS RESERVED 公式サイト http://www.finefilms.co.jp/dallas/ 2014年2月22日ロードショー!シネマから、はじめよう。