市原隼人、苦しみは希望への着火剤に『ホテルコパン』初日舞台挨拶


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撮影から3年を経てようやく公開を迎えた、『ホテルコパン』の初日舞台挨拶が行われ、市原隼人、近藤芳正、前田公輝、栗原英雄、玄理、大谷幸広、李麗仙、一雫ライオン(脚本)、門馬直人監督、が登壇した。(2016年2月13日 シネマート新宿)

本作は、1998年の長野冬季オリンピックから18年たった、長野県・白馬村にある“ホテルコパン”に集まったワケありの男女10人の、壮絶な人生の山場を描いた群像劇。

Q.まずはみなさまへ、ご挨拶をお願いします。
市原隼人 撮影から約3年振り。この日を楽しみにしていました。IMG_5794
近藤芳正 3年前に、白馬のあのホテルに泊まりながら撮影という貴重な体験をしました。色んなことがあって懐かしい思い出となりました。
前田公輝 台本を頂いた時と違う角度の新しい映画になっているなと感じた作品を、沢山の方に観ていただけて嬉しいです。
玄理 「3年前なんで、色々忘れちゃったよね」と、控え室でみんなで話していて。市原さんが緊張したのか機械にパンチをしはじめて、その市原さんを見て「市原さんってこんな感じだったな」と(会場笑)
栗原英雄 やっと『ホテルコパン』が旅に出るという現場に立ち会っていただき、ありがとうございます。
大谷幸広 作品は観ていただいて初めて完成になるので、ぜひお友達とかに感想を伝えて、大切にしていただければと思います。
李麗仙 3年前で、自分の役さえすっかり忘れてしまって(笑)長野オリンピックで使ったジャンプ台に感激しまして、今でもジャンプ台を応援しています。
一雫ライオン 撮影は2013年の11月で、脚本を作り出したのは2011年でした。市原さんを先頭に素敵な俳優さんに演じていただいて、初日に多くのみなさんに観ていただき嬉しく思っています。
門馬直人監督 5年の月日をかけて、いつになったら映画が公開できるんだろうと悩んだ時期もありました。ようやく出たなと(笑)

Q.いままでのイメージとは違った役ですが、役への向き合い方は?
市原 今まで外交的な役が多かったんですけど、今回は内向的で闇を抱えた人間なので、何を喋るにしても、相手に届く前に自分の中だけで解釈してしまうような言葉のトーンが出ればいいかなと。嘔吐するシーンがあって、台本には食事がなかなか進まないぐらいにしか書いてなかったんです。自分の中では、精神的に全部を受け入れられないような感情を作りたくて、食事制限をしていましたね。IMG_5705

Q.市原さんとの共演はいかがでしたか?
前田 本当に嬉しかったです。ずっと見ていたんで「隼人君」と言えること自体が嬉しいです。ストイックに役柄を作りながらも、皆さんと飲みに行くときも引っ張ってくれて、コミュニケーションを取ってくれていました。それで僕は肩の荷がおりて、一致団結して映画に携われていると感じました。すごく背中が大きかったです。

Q.市原さんとのシーンで覚えているシーンは?
玄理 キスシーンですね。監督がリハーサルの時に「しちゃえ!しちゃえ!」って。うしろ姿のシーンなので、してもしなくても分からないんですけど(笑)

Q.前半と後半で違うトーンの役柄ですが、ご覧になってどうでしたか?
近藤 50歳くらいになると、ちょっとした事で泣いてしまうんですけど、初めて自分の出ているシーンで自分が泣いてしまいました(笑)IMG_5787

2月6日に29歳の誕生日を迎えた市原へ、サプライズで似顔絵とジャンプ台が描かれたケーキが登場。驚きと喜びの表情を見せた市原は、「20代最後の1年になりますが、どんな想いですか?」との質問に「日々通過点で、死ぬまでやっていきたいです」と熱く語った。

Q.最後にメッセージをお願いします。
市原 人が人に見せたくないような一面を多く描いた作品です。それ故に人間臭くて、痛々しいシーンもあります。テーマが再生という事で、皆さんも過去に、何か1つの出来事で今も潰されそうになっていたり、それがずっと引っかかっていたり苦しんでいる事が、この映画同様に物の考え方1つで、これから何かあるかもしれないということによって、今まで苦しめられてきた事が自分の背中を押す着火剤になるかもしれないという希望を、胸に持っていただけたら嬉しいです。

取材・スチール撮影 南野こずえ

『ホテルコパン』
市原隼人 近藤芳正 大沢ひかる 前田公輝 水田芙美子 栗原英雄 玄理 大谷幸広 李麗仙 清水美沙
配給:クロックワークス ©2015 and pictures inc.
2016年2月13日(土) シネマート新宿 シネマート心斎橋ほか全国順次公開

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