ワイルドな組長、國村準『地獄でなぜ悪い』舞台挨拶
『したまちコメディ映画祭(略称:したコメ)』のオープニング作品として上映された『地獄でなぜ悪い』は、園子温監督が20年前から構想していたコメディ映画。舞台挨拶には國村準、友近、岩井志麻子、神楽坂恵が登壇し、同日行われた本映画祭のレッドカーペットでは、國村、岩井、神楽坂の3名が登場した。
女性陣の肩を抱き、ワイルドさを見せた主演の國村は、ヤクザの組長役。オファーを受けた時に、「正直、これは大変だな」と、思ったことを明かした。また、愛人2号役を演じた神楽坂との際どい“あるシーン”について、「監督がなかなかカットをかけなかったんです。本当に不思議な人です。」と、困惑したエピソードを披露。
父親の影響で極道映画を見る事が多かったという友近は、極妻を演じた喜びとともに、「知っている女優さんのイメージで演じようと思った。包丁を振りかざすシーンでは、藤真利子さんをお手本にしました(笑)」と、友近らしいエピソードで笑いを誘い、「残酷になればなるほど、笑ってしまう、不思議な映画です。まさに愛すべきバカヤクザ映画ですね」と、本作の見どころを語った。
岩井は、國村の愛人1号であり、クラブのママ役。しかし、愛人2号役の神楽坂に、男も店も奪われる悲惨な役どころを演じることに苦戦したが、監督に褒められた時、「女優が監督に恋をする感覚って、これなんだ!って思いましたね。そうやって口説かれたんでしょ?(笑)」と、園監督とは実生活上で夫婦ある、神楽坂にさりげなく振る一幕も。
園作品の常連である神楽坂は「いつも園監督の作品に出るときは、追いつめられる事が多くて泣いてしまうんですが、今回の現場は本当に楽しかったです。監督自身も、出来上がった作品を見る時は目を伏せてしまう事が多いんですが、この作品に関しては一緒に楽しむ事ができたという実感がありました。」と、笑顔で語った。
園監督は、新作『TOKYO TRIVE』撮影のため欠席だが、代わりに水道橋博士が園似温監督として登場。「僕も、この映画にちらっと出させてもらっています。」とアピール。 本作は9月28日より劇場公開。
取材・スチール撮影:南野こずえ、松尾哲
『第6回 したまちコメディ映画祭in台東』(略称:したコメ)
2013年9月13日~9月16日開催!