ゲストが人力車で登場!『したまちコメディ映画祭』レッドカーペット
残暑厳しい浅草で、『第6回したまちコメディ映画祭(略称:したコメ)』が開幕した。
「したコメ」とは、「映画(Cinema)」「したまち(Old town)」「笑い(Comedy)」という3つの要素を掛け合わせることで、映画人、喜劇人、地元人、映画・喜劇を愛する人々が一体となって盛り上がれる、これまでの首都圏の映画祭にはない住民参加型の映画祭。オープニングセレモニー前のレッドカーペットイベントでは、早くも「したコメ」らしさが全開だった。(2013年9月14日)
気温30度を超える暑さにもかかわらず、浅草オレンジ通りに敷かれたレッドカーペットの周辺に集まった大勢の映画ファンたち。人力車に乗って登場する多彩なゲストたちに、サインを求めたり話しかけたりする人もチラホラ。とにかく色々な意味で距離が近い(笑)。温かい観客からの声援に、優しく受け答えするゲストたちの表情がとても印象的だった。
浅草公会堂で行われたオープニングセレモニーでは、躍動感のある江戸芸かっぽれがオープニングアクトとして催され、会場の盛り上がりは瞬時に最高潮に到達する。台東区議会議長の和泉浩司は、「私は暴力団追放キャンペーンをやっているんだけど、オープニングがヤクザの作品(『地獄でなぜ悪い』)でね(笑)」と、会場を笑いの渦に巻き込み、セレモニーは終始和やかな雰囲気で進んでいった。
第一回から総合プロデューサーを勤めている、いとうせいこうは「映画を観終わったら、どこかに寄ってご飯を食べたり、一杯やったりして帰ってほしいんです。昨日の前夜祭でインド映画を上映したんですけど、そうしたら浅草のインド料理屋に次々と人が入っていって、映画の話をしてるんですよ。奇跡だと思いましたね。映画祭は普通の映画興行とは違う。作り手も受け手も、皆がコミュニケーションを取れる場所なんです」と、本映画祭への思いを語った。
下町浅草の人情溢れる人々の温かさと、心揺さぶる素晴らしい作品が、したコメを通して「他人と繋がる意味」を教えてくれる。
取材・スチール撮影 南野こずえ 松尾哲
レッドカーペットorオープニングセレモニーでの主なゲスト:内海桂子、國村準、友近、岩井志麻子、神楽坂恵、ジョナサン・レヴィン監督、水道橋博士、辛酸なめ子、浅草ジンタ、ポカスカジャン、光石富士朗監督、滝口幸広、濱田秀、土平ドンペイ、山本梓、水崎綾女、友吉鶴心、虎姫一座、奥浜レイラ、吉住弘台東区長、和泉浩司台東区議会議長、いとうせいこう、大場しょう太
『第6回 したまちコメディ映画祭in台東』(略称:したコメ)
2013年9月13日~9月16日開催!