上田監督、映画の力を信じていた『カメラを止めるな!』感染拡大公開御礼舞台挨拶



驚異の感染力で広まっている『カメラを止めるな!』の感染拡大公開御礼舞台挨拶が行われ、上田慎一郎監督をはじめ、濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、細井学、 市原洋、山﨑俊太郎、大沢真一郎、竹原芳子、浅森咲希奈、吉田美紀、合田純奈、山口友和、 藤村拓矢、曽我真臣、佐渡未来、秋山ゆずきの総勢18名が登壇した。(2018年8月3日 TOHO シネマズ日比谷)

本作は、昨年11月に6日間の先行上映を行った際に連日ソールドアウトし、公開を切望する声が殺到。6月23日に都内2館で公開がスタートすると、瞬く間に口コミで拡散され、満席続出で観たくても観られない状態になるほど大反響を呼び、現時点で約6万7千人を動員。さらには124館での公開が決まるという異例の拡大が発表された。

“無名監督・無名役者・低予算”のレッテルを蹴飛ばし、あらすじを語るよりも「とにかく観て」の一言に尽きてしまうのが本作。まさしくそれを象徴するように、客席総立ちのスタンディングオベーションが起き、客席で映画を観ていた監督とキャスト陣が拍手喝さいのなか登壇。撮影当時の衣装をまとったキャスト陣の挨拶では、ちょっとしたセリフを込めていたり、お客さんからの質問に答えるティーチインも行われた。

上田慎一郎監督 震えが止まりません。1年前にこの映画を撮影しておりまして、この大スクリーンにみんなの顔が大きく映る日が来るとは思いませんでした。取材では「想像もしていませんでした」とか言っているんですけれども、考えたら、どこかで映画の力を信じていたところがあって。2館から124館にまで広がって、本当にすごい奇跡だなと思っています。まだ誰もこの映画を知らない1年前から、スタッフとキャスト全員で、慣れないSNSをはじめたりビラ配りをしたりして、ずっと声を上げ続けてきました。スタンディングオベーションが起こるなんて。こんな映画を僕は知りません。本当にありがとうございました。

濱津隆之 まさか自分たちがこんなサイズになる日が来るとは、撮影している時は1ミリも頭をかすめることがなくて。すごい所まで来ることができました。みなさんお集まりいただきありがとうございました。アクション!

真魚 自分の出演を大きいスクリーンで観たいというのが役者になった時から思っていたので、不思議な反面、嬉しくて複雑な気持ちで観ていました。みなさんが立って拍手してくれたときは、隣のしゅはまはるみが泣いていてグッときましたね。集中して行こう!

しゅはまはるみ 日暮「ポンッ!」晴美役のしゅはまはるみです。本当にこんな大きい画面で、後ろのエキストラの方とかの顔も見えて。本当にみんなで作ったんだなって思ったら、思わず涙が出てきてしまって。今日ここまで来れたのは、応援してくれる方がどんどん増えてきているからだなと思って。感謝しかありません。

大沢真一郎 本当に力のない我々が作った作品がこんなにも後押しいただいて。感謝の言葉だけで居酒屋2軒くらいいけると思うんですけど、手短にありがとうございます!

竹原芳子 何か挑戦したいことがあったらぜひやって欲しいなと思います。人生のカメラを止めるな!それがアツアツポイントです!

浅森咲希奈 みなさんのおかげで自分が思い描いた夢や目標がどんどん叶って、明日死んじゃったらどうしようと、いつも寝る前に思っています。本当にシンデレラになった気分です。1つ悔しいことがあって、どこもかしこも「無名役者、無名役者」って書いてあって、私はすごく悔しいです。「期待の若手女優」って書いてもらえるようにもっともっと頑張りたいなと思いました。またいつかここに立てるように頑張ります。生きていて良かったです。

山口友和 本当に小さな映画だったんですけど、みなさんのおかげで大きくなりました。この奇跡の場に立たせていただいたのは、観ていただいたお客さん全員のおかげです。心からありがとうございます。

合田純奈 オーディションの時は何も言えなくなったくらいパニックになった私を上田監督が拾ってくださって。こんな私が大きいスクリーンに映っている姿が信じられないです。みなさん応援してくださってありがとうございます。

藤村拓矢 まさか自分がこの舞台に立つ日が来るとは想像もしていなかったので感謝しております。この映画に関わってくれた人、観てくれた人、応援してくれた人、本当にありがとうございます。

秋山ゆずき 私は生まれてはじめてこんなに沢山の人を一度に見ました。『カメラを止めるな!』は私の思っていた未来よりもすごく羽ばたいていて。最近まで実感がなかったんですけど、今日この大きなスクリーンと沢山の人を見て、驚きでいっぱいです。これを機にブレイクしていきたいので、みなさんこれからもよろしくでーす。

長屋和彰 みなさんと一緒に観ていてグッときたのが、アスミック・エースさんの名前が出たところです。ワークショップがはじまった時は、まさかアスミック・エースさんが付くだなんて思っていなかったので。波がきているので、僕もブレイクしたいんです。よろしくでーす。

細井学 去年の6日間の上映時に、自分は「この映画はひょっとしたらひょっとするかも」と言っていたんです。ひょっとしてきたかなという感じでとっても喜んでいます。

市原洋 (撮影で使った)カチンコを持ってきたんですけど「トゥルーフィア」って書いてありまして、劇中の「本物の恐怖だよ」から取っているんだと思うんですけど、懐かしいなと思いました。

山﨑俊太郎 ワークショップから作ってきた映画でケンカしたり笑ったり、泣いたりとかしながら空中分解一歩前のところもあったんですけど、しゅはまさんに「山崎君、私に心を開いてくれていない」って言われた時はどうなんだろうって思ったことはありました。自分の苦しさとか生き辛さを見つめていけば誰か助けてくれるのではないかという希望を持った作品ではありました。

吉田美紀 これだけ応援してくださった育ての親のようなお客様、生みの親の上田ボス。すごい恵まれた現場だなと毎回噛みしめております。

佐渡未来 映画を観ていただいたらわかるように、この仲間に入りたいと思うような愛が溢れる作品で。ちょっとしか出ていなかったんですけど、何とかファミリーに入れてもらいたくて、時間がある時は劇場に足を運んでいました。リツイートしてくれた方も、今日このチケットを取って来てくれた方も全員、カメ止めファミリーだと思います。

曽我真臣 感染者のみなさん、『カメラを止めるな!』に関わったみなさん、本当に大好きです!ありがとうございました!

Q. 濱津さん、ヒゲは1日に何回剃りますか?
濱津 剃ってないです(笑)週1回バリカンで長さを整えるということはしています。

Q. 上田監督、劇中の日暮監督役をやらなければならなくなったら出来たと思いますか?
上田監督 できません(笑)

Q. 劇中劇の『ワン・カット・オブ・ザ・デッド』を37分ではなく60分で撮り直したいと思いますか?
上田監督 撮り直したいとは思わないですね。ガチのトラブルだったりアドリブで繋いでいたりと、二度と撮れないものがいっぱい入っているので、それを越えられる自信はないです。

最後の挨拶で上田監督が「僕もみんなも、これから何があってもこの夜が背中を押してくれると思います。こんなええ夜を一緒に作ってくれてありがとうございます」と感謝を述べ、続けて「本当に映画が好きで良かったなと思っていますし、この映画を沢山の方に観てもらって、映画っていいなという輪を広げていけたら嬉しいです」と力強い言葉を残し、全員で「ありがとうございました!」と頭を下げ、鳴りやまない拍手に送り出されるように幕を閉じた。

取材・撮影 南野こずえ

『カメラを止めるな!』
(C)ENBUゼミナール 制作:ENBUゼミナール
配給:アスミック・エース=ENBUゼミナール
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