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5月27日より4日間、初の挑戦となる『スタジオリマップ特集上映』を開催。5月28日、東京から車で名古屋に向かったスタジオリマップ6名は、会場であるシアターカフェにて、16時回と19時回の上映後に舞台挨拶を行った。イラスト左より、南野こずえ(MC)・内野澤・エイイチ・YORIYASU監督・大平たけし・コバ。

来場者のなかには、脚本家のいとう菜のはさん(9月公開『函館珈琲』)、『ららサタデー』のパーソナリティー・涼夏さんをはじめ、映画監督や映像勉強中の学生など、映画に携わる方々に足を運んでいただけたことで、スタジオリマップへの関心の高さを感じた。また、宮崎奈穂子さんのファンや普段はなかなか映画を観ない方にまで幅広く支持された。何よりも、コアな映画ファンが多い名古屋で満席超えを記録した実績は、スタジオリマップの糧となることは間違いない。remap1

まずは、オープニングとして『いのち』(2015年制作)PVを特別に上映。SMAPや嵐などの楽曲を手がける、コモリタミノルとの制作経緯が語られた。

監督自身が売れない芸人役として出演している『キバボット』(2004年制作)は、最初に制作された作品。「実際に夢で見た内容を映像化した」(YORIYASU監督)という驚きのエピソードや、「CGのバックスクリーンとかも用意して、大変だった」(大平)と、制作時を振り返った。

『キバボット』は、当時流行っていた『スキージャンプ・ペア』に匹敵するCG作品になると言われ、TBS全面協力のもと『キバボット2』を制作。第三弾も作ろうと言われるが、何を思ったか制作したのが『うおっ部長』(2006年制作)。「TBSとしては『キバボット』を起爆剤にしたいにも関わらず、新作に着手したことで呆れられました(笑)」(YORIYASU監督)。

折り鶴をテーマにした『ペーパークレーンストーリー』(2013年制作)については、オバマ大統領が広島を訪れている最中であったため、『広島県知事推奨映画』である本作が、広島平和記念資料館で発売されているというタイムリーなニュースも。

「なぜ、1番になれないのか」という悔しさをバネに、問題へのリアルを追求するため、取材や情報収集に注力して制作した『OROKA』(2010年制作)は、『山形国際ムービーフェスティバル』で最優秀賞を見事に受賞。拍車がかかったように、それ以降は賞レースの常連となる。制作段階で大きくボツになったショックを、本作で主人公が母親に捨てられるシーンとかけて「その時、僕は心の中で、“ママーー!”って叫んでいました」(エイイチ)と、笑いに変えて吐露した。

主題歌を宮崎奈穂子が担当した『嫌われ者のラス』(2012年制作)では、さわやか系イケメン・内野澤が、重要キャラである「バク」を制作。外見はまったく同じではあるが、一匹一匹に個性を付けて泳がすなど、実は細かい作業を重ねている。本作は、若手監督の登竜門と名高い『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』で最高賞に輝いた。スタジオリマップ作品の自信が、確信に変わった瞬間とも言える。remap2

団体名の由来でもある『RE:Map』(2008年制作)は、YORIYASU監督にとって、今では相方的な存在であり親友でもあるエイイチと、初めてコンビを組んだ作品。『山形国際ムービーフェスティバル』ノミネート、『Japan Film Festival Los Angels』スペシャルアワードを受賞。映画に無関係な職種の会社であることから、社内で評価されることがなかったが、受賞をきっかけに「正式に映画事業を立ち上げよう!」と、認めてもらえたため『スタジオリマップ』とした。候補が複数あったことが明かされ、「スタジオコロッケじゃなくて良かった」(エイイチ)と、まさかの告白をする一幕も。

また、映画監督のような出で立ちのコバに対して「コバさんって・・・何したんですっけ?」(YORIYASU監督)と存在の謎が強調され、場内は爆笑。今回は上映されなかった『キバボット2』の制作や、次回作で大きく関わるという。

今後の活動については、『64-ロクヨン-』などを手がける映画プロデューサー・浅野博貴氏もメンバー加入したことや、自主での長編アニメーションが現在進行中であることも語られた。

さらには「キバボット」を他の作品でカメオ出演させているこだわりや、「ママー!」という台詞がよく出てくることに対して、意図していないと言いつつも「男はみんな、マザコンなんですよ」(YORIYASU監督)と、もはや素人ではないトークを披露し、笑いの絶えない舞台挨拶となった。remap3

29日は、シネマカラーズ編集部の南野・高橋による、スタジオリマップ作品の解説とともに、映画取材のオフレコネタから名古屋支部スタッフ募集など、今後も名古屋での映画を盛り上げていきたい旨のトークが行われた。

居酒屋での交流会には22名が参加し、楽しい時間を提供してくれた。来てくださったお客様、応援してくれているファンのお気持ちが、スタジオリマップを動かす。次回作に向けて、さらなる勢いがついたことは言うまでもない。

【開催後記】
特集上映の実績がないスタジオリマップ作品を、「不特定多数で観る意味、話せる場」を大事にしているシアターカフェでこそ上映する意味があると思い、コラボレーションを打診。快く受け入れていただけたことで、全てがはじまりました。
約5ヶ月の準備期間を費やし「記憶と記録に残る上映会にします」と宣言して。

そして、500本の映画を観ても泣かない南野が、満席を超えた客席を見て、思わず泣きそうになりました。
全てが報われた瞬間でした。
本当に伝えたい作品に出逢えたこと。受取ってくれた人たちがいること。チカラを貸してくれた仲間がいること。
これほどにも有り難く、幸せなことはないです。

何の取り柄もない人間が、ただの映画好きで終わりたくない気持ちを支えに、スタジオリマップ作品を伝えたくて6年前にシネマカラーズを立ち上げました。小さな情報サイトでも、たった一人でも、想いを伝え続けることで、誰かの背中を押せることはあると信じています。

(文:南野こずえ、イラスト:エイイチ、協力:高橋アツシ・小林サク)

『スタジオリマップ特集上映』特設サイト http://remap.eigairo.com/
『ららサタデー』パーソナリティー・涼夏さん ブログでの特集上映鑑賞記

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