岸井ゆきの“圧倒的な香取慎吾”と表現『犬も食わねどチャーリーは笑う』公開記念舞台挨拶
『犬も食わねどチャーリーは笑う』の公開記念舞台挨拶が行われ、香取慎吾、岸井ゆきの、市井昌秀監督、マルちゃん(フクロウ)が登壇した。(2022年9月24日 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ)
本作のストーリーは、仲良し夫婦に見える裕次郎(香取慎吾)と日和(岸井ゆきの)だが、その裏側では夫への不満を「旦那デスノート」としてSNSに書き綴っていた。ひょんなことからそれが自分のことであると気づいてしまう裕次郎。さらには2人を見守るペットのチャーリー。果たして夫婦の関係はどうなってしまうのか――。
3年ぶりに映画の主演を務める香取は「映画公開されました!嬉しいです!」と力強く喜びを噛みしめ、「撮影は1年前で。いつ撮影ができるんだろう、いつ公開ができるんだろうと。エンターテイメントの世界がどんどん下を向いてしまう時間があって。でも少しずつ前を向くことができて、こうやって公開を迎えることができて。嬉しい思いでいっぱいです」と振り返り、抱えて登場したチャーリーのぬいぐるみへの愛着を聞かれると「まだ3回目くらいなので、そこまでは・・・」と笑いを誘った。
共演した岸井は香取の印象を「香取さんは香取さんですよ。みなさんが思っているとおりの香取さんだと思っています。私はそうでした!」と話していると、香取が「ゆきのちゃんが言ってくれた印象的な言葉があって“圧倒的な香取慎吾”だと。圧倒的な存在の香取慎吾ではなくて」と続けた。さらには岸井が「香取慎吾さんは入ってきた時から、支度する前から香取慎吾さんとして存在している」とスーパースター性を強調し「嬉しいんだけどちょっと恥ずかしい」と照れながら笑顔を見せる香取。
「今まで言えなかったけど、改めて言いたいこと」についてトークが行われ、市井監督は車と並走して香取が走るシーンについて「時速15キロで行きますと言ったんですけど、迫力が欲しかったので時速25キロ出ていた。ごめんなさい」と告白。それでも息切れしていなかったそうだが、香取も「きついですよ、そりゃ。監督に走れと言われたから走ったという感じですね。でも気をつけないと。同じように歳を重ねているみなさん、一緒に気をつけようね」と呼びかけた。
「私が遠慮しちゃって、香取さんに写真撮ろうって言えなくて。ほかの共演者と撮っているときに気を遣って入ってくれたってことがあって。それをさっき聞いて。言ってくれて良かったなと思っています。ありがとうございました」と岸井は吐露。
それに対して香取は「ゆきのちゃんのSNSを見ると他の現場でいろんな人と撮っていて。なんで俺には言ってくれないんだろうって思っていたんです。さっき『写真撮ってくださいって言えなかった』って聞いて。監督もそうだったみたいで」と話し、さらには「なんで気楽に撮ってて言ってくれないんだろうって思ってたんですけど、いつの間にかそう言えないような人になっていることがちょっと寂しくて。あー、そうだったのかと」と悩んだようす。
しかし岸井が「言ったら快く撮ってくださるとは思っているんですよ、でも圧倒的香取慎吾さんなので。おじけづいてしまう」とフォローすると「これからはもっと自分からも言っていこうと思います!僕も言えない方なんで。ぜひ言ってください、みなさん!」と強調した。
劇中で夫婦のペット役であるフクロウのチャーリーが登場すると、岸井はすぐささま撫ではじめ、香取は離れて見つめていたところ、市井監督が「(撮影現場で)慎吾さんが触っているのを見たことがない」と暴露。「触る、触らないの問題じゃないんですよね」と言いながらも、初お触りを香取が披露すると会場からは拍手が起き「かわいいです。すごいフワフワしてる」と距離を縮めた。
最後に香取が「言わなくてもわかることってあるとは思うんだけど、やっぱり言わきゃわからないことがいっぱいあるから。人と人とのコミュニケーションを大事にしたいなということが描かれていると思います。大きなスクリーンで映画を楽しめるのは映画館しかないので、ぜひとも劇場に足を運んでこの映画を愛してもらえたら」と見どころをアピールした。
取材・撮影 南野こずえ
『犬も食わねどチャーリーは笑う』
配給:キノフィルムズ/木下グループ
©2022“犬も食わねどチャーリーは笑う”FILM PARTNERS
全国公開中