平祐奈、藤原季節、北村匠海が登壇『第33回東京国際映画祭』オープニングセレモニー

2020/11/012021/02/14

『第33回東京国際映画祭』が開幕し、オープニングセレモニーが行われた。コロナウィルス対策のため、オンラインを使ったイベントなど例年とは異なる形で催される。（2020年10月31日　東京国際フォーラム）

世界の映画祭が中止となるなか、開催に踏み切った本映画祭への応援メッセージがスクリーンに流れ、クリストファー・ノーラン監督や「オメデトウゴザイマス」と日本語でコメントしたロバート・デ・ニーロなど、海外の映画人からのメッセージにより会場は映画祭ムードが高まった。

さらには、上映作品のゲストが続々登壇し、『10万分の1』からは主演の平祐奈、親友役を務めた優希美青。『フード・ラック！食運』で初監督を務める寺門ジモン、EXILE NAOTO、土屋太鳳。『佐々木、イン、マイマイン』の藤原季節、『君は永遠にそいつらより若い』の佐久間由衣などが煌びやかに華を添えた。

また、フェスティバル・アンバサダーを務めるのは役所広司。「コロナ渦のなかでの映画祭開催は、今後活かされるのではないか」と前向きに捉えた。本年度はコンペティション部門が設けられていないが、観客の投票による観客賞について触れ「観客が映画を評価するのは本当に正しいことなんだと思う。自分に素直に選ぶことが一番重要」と呼びかけた。

「Japan Now」では深田晃司監督の特集上映が行われる。深田監督といえば、2020年の本映画祭で上映された『歓待』が作品賞を受賞しており、その後も世界各国で高い評価を受けている逸材。「本当に驚きました。自分が特集を組んでもらえるようなキャリアだとは思っていなかったので」と謙虚な姿勢を見せつつも喜びを噛みしめ、ともに登壇したのは『本気のしるし劇場版』に出演した森崎ウィン、『よこがお』と『淵に立つ』に出演した筒井真理子。

オープニングを飾るのは、かませ犬と呼ばれたボクサーが再びリングでの栄光を目指す『アンダードッグ』。『百円の恋』の制作陣が再集結したことでも話題になっており、主演の森山未來のみ舞台公演中のためリモートでの参加となったが、北村匠海、瀧内公美、武正晴監督、脚本家の足立紳などが登壇。北村は「森山さん、勝地さんと一緒にリングに上がれるチャンスを逃すまいと思い、食らいついていきました」と強い思いで出演を決めたようす。

その他の上映作品として、芥川賞作家・田辺聖子の名編をアニメ化した『ジョゼと虎と魚たち』、前作『新感染ファイナル・エクスプレス』の4年後を描いた『新感染半島ファイナル・ステージ』、竹中直人と山田孝之と齊藤工が共同監督を務めた『ゾッキ』、のんと林遣都が共演する『私をくいとめて』など幅広いラインナップとなっており、映画祭は11月9日まで。

取材・撮影　南野こずえ、松井和幸