吉岡里帆、人が人を追い込む人間的な怖さを感じた『見えない目撃者』初日舞台挨拶



ハラハラ、ドキドキが止まらない!本格派サスペンス『見えない目撃者』の初日舞台挨拶が行われ、吉岡里帆、高杉真宙、浅香航大、田口トモロヲ、森淳一監督が登壇した。(2019年9月20日 丸の内TOEI)

本作の内容は、警察官として将来を期待されていた浜中なつめ(吉岡里帆)だが、事故で失明してしまう。ある時、すれ違った車の接触事故に遭遇。車の中から聞えた助けを求める声が気になり、独自で捜査をはじめるのだが……。手に汗にぎる、スリリングなストーリーとなっている。

視力を失った元警察官・なつめを演じた主演の吉岡は「これからドキドキハラハラしながら楽しんでいただきますが、その前に少しだけほんわかした時間を一緒に共有できたらなと思います」と劇中で見せる姿とは異なる、穏やかな笑顔で挨拶。もう一人の目撃者こと、春馬役の高杉は「お客さんのような気分で嬉しく楽しいです」と初日を迎えた喜びを語った。

プロモーションで福岡を訪れた際に、水炊きを食べた吉岡は「本当に美味しくて。疲れが飛ぶとはこの事かと思って。福岡にまた行きたいなって思います」という微笑ましいエピソードを披露。福岡出身である高杉は「家とかでわりと食べていましたね」と水炊きトークが展開された。

「ハワイ国際映画祭2019」に正式出品されることが発表され、吉岡は「製作チーム一同が、とにかく攻めて攻めて作り上げていった作品。映画でしかできない表現が、海外でどんな反応が返ってくるかが楽しみです」と世界への挑戦に胸を膨らませた。

本作がR15指定で、テレビでは不可能な演出が話題になっていることもあり、“攻めポイントと攻められポイント”のトークがおこなわれ、攻めポイントについて吉岡は“盲導犬パルとの逃走シーン”、高杉は“この映画に挑戦できたこと”を挙げ、“最後の20分”とコメントした浅香は、「咳ひとつできないというか。緊迫感がずっと続くので、内容を知っている僕もTシャツが汗で濡れているくらいの攻め映画になっている」と見どころを紹介。

攻められポイントについては、“容赦ない攻撃シーン”と答えた吉岡。理由として「この一言に尽きるなと。犯人との対峙シーンが、人が人を追い込んでいく人間的な怖さを感じました」と振り返り、続けて「目が見えない役なので、見えない恐怖感を冒頭からみなさんと一緒にバディを組んで、物語が進んでいくような撮り方。恐怖感は一緒に感じていただける」と本作ならではの特徴を交えてアピール。

また、“車に狙われるシーン”を挙げた高杉は「犯人に追いつきそうで追いつかない感じだったり、狙われているシーンは攻めていて。ドキドキしながら撮影していました」と撮影時を思い返した。

最後に吉岡が「みなさんに楽しんでいただくために、とにかく全員がむき出しになって、振り絞るようにこの作品に携わっていたと、自信をもってお伝えできます」と全力で挑んだ気持ちを吐露。

さらには、演じる上で目の見えない方に取材した時を振り返り「弱い一面があって生活する中でも大変で。気持ちで負けそうなところがあるのに、グッと強い意志を持って生きる姿が、強くて、たくましくて、しなやかな美しさがあって。一見弱者に見える人の本当の芯の強さが描かれていると思います。そういうものも感じ取っていただければ嬉しいです」と、これから観る客席に向けて呼びかけた。

取材・撮影 南野こずえ

『見えない目撃者』 R15+
(C)2019「見えない目撃者」フィルムパートナーズ (C)MoonWatcher and N.E.W.
9月20日(金) 全国公開

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