斎藤工、カメラを意識せずにいられた作品『家族のレシピ』初日舞台挨拶

2019/03/112021/02/14

日仏シンガポールの合作映画『家族のレシピ』の初日舞台挨拶が行われ、主演の斎藤工をはじめ、伊原剛志、別所哲也が登壇した。（2019年3月9日　シネマート新宿）

シンガポールと日本の外交関係樹立50 周年（2016 年）をきっかけに製作された、ラーメンとバクテー（肉骨茶）、両国ソウルフードの「美味しい」がつなぐ家族愛を描いた感動作。斎藤工演じる主人公が、父親の死をきっかけに幼い時に亡くした母の地元・シンガポールに旅立ち、一度はバラバラになってしまった家族の絆を取り戻すために奔走する。

共演の松田聖子は、シンガポールのフードブロガー役で主人公に現地の名物グルメを案内し、家族探しを手助けする。また本作には、美食の国・シンガポールの名物グルメの数々と、今や日本を飛び出し世界的なブームを巻き起こしているラーメンが劇中に続々と登場し、映画ファンはもちろん世界の美食家たちから熱視線を受けている。

MC　ついに日本で初日を迎えました。今のお気持ちを踏まえましてご挨拶を頂きたいと思います。
斎藤　公開までに約2年ぐらいの月日がたったんですけど、ヨーロッパだったりアメリカ、ひいてはブラジルまでこの作品は世界を旅して日本にようやく到着しました。本当に僕の俳優としての体験の中でもこんなに心に素直にカメラの前に、カメラを意識せずにいられたことは無い作品です。
伊原　約40カ国ぐらい既に公開されて、やっと今日ってことで。もう今日の日を僕自信もうれしく思います。
別所　この作品は僕にとっても斎藤さんにとっても伊原さんにとっても、国際的な舞台でやらせていただける素晴らしい作品として心の中に刻まれるものとなりました。皆さんがご覧になってどんな思いになるのか楽しみにしております。

MC　三人揃っての共演で、改めてどんな思い入れがございますでしょうか？
伊原　僕は（斎藤の）親父役なんですけど。出会ったときは高校生で同級生の役だったんですよ。工と。その次に病院の同僚で先輩と後輩の役で。今度は父親で。
斎藤　どんどん近づいてますね。
伊原　次は恋人役？
斎藤　本当に僕はお二人の背中というか…特に国際的な活動に関しては、お二人とも独自にハリウッドにも行かれていて。国境を超えていく俳優さんとして憧れの二人と国際的なプロジェクトでご一緒できるという事が、もう。松田聖子さんもそうですけど光栄でしたね。それに僕が映画をディレクションするようになったのは別所さんがきっかけを下さったんです。
別所　僕がやっているショートフィルムの映画祭に工君が来てくれて。色んな相談を受けたときに、ショートフィルムの映画監督をお願いしたら「是非やりたい」とおっしゃってくれて。そこがスタートなんですよ。そのご縁もあってこの映画のエリック・クー監督を紹介したことがきっかけでこんな形になって、一緒に出演できたことは非常に嬉しいですね。

斎藤、伊原、別所三人の熱い絆が明かされイベントが大きく盛り上がる中、MCより「映画をご覧になったというとある俳優さんから工さんへの絶賛のコメントを頂いています」とのサプライズが。「僕が（その俳優に）多少の報酬を支払ってる可能性がある」とふざける斎藤に会場中が笑いに包まれた。とある俳優の正体が竹中直人であることが明かされ、「スクリーンを観ながら、斎藤工の汚れ無きお芝居に圧倒された。まるで少年のような工君の在り方。純粋すぎる工に乾杯！」という絶賛のコメントが読まれると、「親父役の僕もピュアですから」と伊原が一言。それに合わせて別所も「叔父もピュアですから」と続け、会場には大きな笑い声が鳴り響いた。終始笑いの絶えない楽しい雰囲気の中、初日舞台挨拶は幕を閉じた。