アリシア・ヴィキャンデル「こんな映画は初めて」と自信『アースクエイクバード』記者会見



『第32回東京国際映画祭』特別招待作品であるNetflix映画『アースクエイクバード』記者会見が行われ、主演のアリシア・ヴィキャンデルをはじめ、小林直己、ウオッシュ・ウエストモアランド監督が登壇した。(2019年10月29日 六本木ヒルズ)

原作は日本在住経験を持つイギリス人作家スザンヌ・ジョーンズによる同名ミステリー小説。ジョーンズは本作で英国推理作家協会賞の最優秀新人賞を受賞している。巨匠リドリー・スコットによる制作総指揮と、物語のキーマンである日本人男性・禎司をEXILE、三代目J SOUL BLOTHERS from EXILE TRIBE のリーダー兼パフォーマーの小林直己が演じることで大きな話題を呼んでいる。

東京で働く在日外国人のルーシー(アリシア・ヴィキャンデル)に、殺人の容疑がかけられる。事件の被害者はルーシーの友人である外国人女性リリー・ブリッジス(ライリー・キーオ)。消息不明となった彼女が死体となって発見されたことから、彼女を取り巻く環境と人々の関係は少しずつ崩れ始めていき-!?日本人カメラマン禎司(小林直己)との激しい恋、友人との三角関係が複雑に絡み合うサスペンス・ミステリー。

MC 日本語の台詞がかなり多かったようですが、日本語でのチャレンジはどうでしたか?そして印象に残ったロケ地、食べ物があったら教えてください。
アリシア 挨拶で短い日本語を使うだけでもすごく不安になって緊張してしまったので、どれだけ大変だったかというのは分かっていただけるのではないかと思います。でも現場はもっともっと安心して話せる環境でした。日本に住んで仕事をするという体験ができたことを本当に嬉しく思いますし、色んな人々と出会い友達になることができました。おそばを食べに行ったり、素晴らしい冒険も沢山しました。

MC 小林さんともおそばを食べるシーンがありますが、食べ方をレクチャーされたりしたのですか?
小林 アリシアはとても箸の使い方が上手なので、何も教えることが無かったです。

MC 小林さんは今作がハリウッドデビュー作ということになりますよね。これまでも色々な作品にご出演されていますが、その作品との違いとか、意識されたことや今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか。
小林 そうですね。英語は母国語ではないし、日本で生まれ育って日本語を使って育ったのでその分トレーニングは必要でした。準備をしっかりして臨みましたね。ただ、禎司という役には同じ日本に生まれ育った者として共感する部分や内に秘めているもの、価値観や大切なものなど通じるものがあったのでそこから色々探していきました。

先日ロンドン映画祭に参加した際に、リドリー・スコットさんから「映画にとって必要な存在感があるから続けたほうがいい」「また仕事をしよう」という言葉を頂いたので、日本語も英語も使いながら、これからも挑戦していこうと思います。

MC 本作は東京国際映画祭に正式出品されております。皆さんご一緒にレッドカーペットを歩かれたと思いますが、そのレッドカーペットでのご経験はいかがでしたでしょうか。配信を楽しみにされている方へメッセージをお願いします。
アリシア レッドカーペットでの体験は本当に素晴らしいものでした。昨年3か月ほど日本に滞在しておりましたが、その時はこの東京国際映画祭での上映というのを夢に描いていたといいますか、そういうことになればいいな。と期待を口に出したりもしていました。まさか実現するなんて。これだけのオーディエンスやファンの皆様にもお会いできて、本当に謙虚な気持ちにさせられました。

この作品を待ち遠しく待っていらっしゃる方々へのメッセージとしては、『アースクエイクバード』は本当に美しい詩的な物語で、そしてまた同時にスリラーでありドラマでもあるので、大いに楽しんでいただきたいということです。このような、西洋と日本の文化を混ぜ合わせたような作品は、これからもどんどん将来的に世に出てくると思っています。

子供のころから日本に行ってみたいとずっと考えていたというアリシアは、「今まで全然違う文化だと思っていたけど、実際来てみるとスウェーデンと日本は美意識の感覚が似ているし、ミニマリストという部分も同じだった」と自身の母国であるスウェーデンとの共通項を語った。

最後に、本作の感想を質問されたアリシアは「とっても独創的になっている。この映画は今まで西洋では見たことが無いような、そういう新鮮な気持ちにさせてくれます。こんな映画は初めて」と自信に満ちた表情を浮かべた。

取材 福井原さとみ

『第32回東京国際映画祭』10月28日~11月5日
Netflix映画『アースクエイクバード』11月15日(金)より全世界独占配信開始

記事が気に入ったらいいね !
最新情報をお届け!

最新情報をTwitter で