山田孝之、撮影現場で終始ニヤニヤ『ゾッキ』Q＆Aイベント（第33回東京国際映画祭）

2020/11/122021/02/14

『第33回東京国際映画祭』TOKYOプレミア2020部門に選出された『ゾッキ』のQ＆Aイベントが行われ、監督の竹中直人、山田孝之、齊藤工をはじめ、俳優の松田龍平、松井玲奈、森優作、原作者の大橋裕之、脚本家の倉持裕、蒲郡市長の鈴木寿明が登壇した。(2020年11月8日　TOHOシネマズ六本木ヒルズ)

原作は、独特な表現力が唯一無二の作家と称される天才漫画家・大橋裕之の初期作集『ゾッキA』『ゾッキB』。ありふれた日常に巻き起こる、不思議な笑いに包まれたヒューマンコメディである。この作品に魅了された竹中は映画化を熱望。親交の深い山田と齊藤にすぐさま声をかけたのだという。日本を代表する名優3人が本作をどのように彩っているのか、期待が高まる。

MC　撮影のことを皆さんに振り返ってお話しいただきたいと思いますが、松井さん、今回は本当に特殊な役を演じられていますよね。
松井　そうです。役名としては『幽霊』という役で、マネキンを演じていました。凄く初体験の特殊メイクを沢山していただいて、とても楽しい経験でした。

MC　撮影の前に竹中監督とはどんなお話をされたんですか？役柄について聞いたときはどんな感想をお持ちになりましたか？
松井　お話を頂いたときに、竹中監督が「ぜひこの役を松井さんにやってほしい」という風に聞いていて…そうだったんですか？
竹中　そうですよ。松井さんはとてもお美しいんですが、その中に不思議な匂いがするというか。その空気を松井さんしか出せないだろうと思って。

MC　そして森さん、今回齊藤監督とのお仕事はいかがでしたか？
森　齊藤監督は本当に丁寧に、現場に最後まで寄り添いながらモノづくりされる方だなあと思いました。一生懸命自分にできることをやりました。

MC　齊藤監督は森さんとどういう相談をされたんですか？
齊藤　こと細かく「こうしてほしい」ということ以上に、森さん自身が大橋先生のイズムみたいなものを持っていらっしゃる方だな、と思って。森さんがカメラの前に立つと『ゾッキ』の世界が成立する、本当に稀有な役者さんです。

MC　松田さんは、今回自転車をこぎながらエロ本をピックアップするという役柄でいらっしゃいましたけど…
松田　ピックアップしたわけじゃないです(笑)

MC　山田監督とは改めていかがでしたか？
松田　楽しかったですね。
山田　ほんとに？感情があまり出ないじゃないですか、龍平君。だから「藤村」は絶対龍平君がいいなって思ってたんです。
松田　山田君は終始現場でニヤニヤしているんで、その顔を見るだけで楽しくなっちゃうんです。僕に対しての演出はただニヤニヤひたすらし続けるだけなんですけど、僕が関わる周りのシチュエーションとか役者さんには熱い思いをぶつけていたので、それがやっぱり山田君のやり方なんだな、と思って。