《SSFF & ASIA 2015》で『ショートストーリーなごや』3作品を上映!
《SSFF & ASIA 2015》で『ショートストーリーなごや』3作品を上映!
《ショートショート フィルムフェスティバル & アジア》(略称:SSFF & ASIA)が、“ショートフィルムの日(6月4日)”開幕する。
《SSFF》の前身である《アメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル》が俳優の別所哲也氏を創立者として開催されたのは1999年。2001年から《ショートショート フィルムフェスティバル》と名称を改め、2004年アジア発の映像文化の発信・映像作家の育成を目的に誕生した《ショートショート フィルムフェスティバル アジア》との共同開催となった現在でも、その理念は変わらない。それは、新しい映像ジャンルとして“ショートフィルム”を日本に根付かせることだ。
本年度は100ヶ国以上の国と地域から約5,000作の応募があり、約200作品を上映すると言う《SSFF & ASIA 2015》は、グランプリを目指すコンペティションの他、特別プログラムも大変魅力的である。台湾・高雄映画祭、韓国・アシアナ国際短編映画祭、フランス映画祭など綺羅星の如く居並ぶ特別プログラムの中に、今年も『ショートストーリーなごや』を見つけた。
『ショートストーリーなごや』とは、名古屋を舞台とするショートストーリーを募集し、受賞作品を作品集や映像として全国へ配信することで、名古屋の魅力と文化力の向上を目的にした事業である。現在、第8回の受賞作品までが決定しており、第7回受賞作品は『第7回ショートフィルム』として映像化している。
《ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015》で上映されるのは、この『ショートストーリーなごや 第7回ショートフィルム』の3作品だ。
『八月十六日の散歩』(監督:深澤尚徳/19分/2014分)
飯島孝弘は、今年60歳になる。定年退職後、妻と2人きりの生活を送っている。孝弘は、その生活に、居場所を見つけられずにいた。そんなある日、孝弘は散歩の途中で、見慣れない少年2人に出会う。
その日は八月の炎天が降り注いでいた――そう、あの日と同じように。
『プラネタリウムと冬の月』(監督:柿沼岳志/19分/2014年)
毎週のように名古屋市科学館のプラネタリウムに足を運ぶ「私」。私はある冬の夜に「カラス」と出会う。カラスの話に耳を傾けるうち、私は奇妙な運命に巻き込まれていく。
「カラス」とは?そして、「私」とは?扉を叩くのは、誰なのか?
『笑門来福』(監督:酒井麻衣/30分/2014年)
子供の頃みたいに笑えなくなった有実(浜田まなみ)が想い出に導かれるように辿り着いた場所は、閉鎖中の寄席・大須演芸場だった。
前を向けば舞台、後ろを向けば客席……前・未来を観て笑い、後ろ・過去を振り返って涙する。『笑門来福』がとっても眩しく映るのは、似ているからなのかも知れない――“人生”と言う名の演目に。
2015年6月4日(木)~6月14日(日)東京5会場・横浜1会場で上映される《SSFF & ASIA 2015》。『ショートストーリーなごや』は6月5日(金)、表参道ヒルズ スペース オーで15:40より上映される。
一部の有料プログラムを除き、ショートフィルム上映を含むほとんどのプログラムは無料で入場できる。『ショートストーリーなごや』も、無料だ。
《SSFF & ASIA 2015》は、米国アカデミー賞公認映画祭に認定されている。これは映画祭コンペティションのグランプリ作品が来年度のアカデミー賞短編部門のノミネート選考に入ることを意味し、つまりはオスカーを獲得する可能性もあると言うことに他ならない。
2016年2月ドルビー・シアターで金色のオスカー像を手に微笑む監督に、会えるかも知れない――ショートフィルムの可能性に、是非とも触れてほしい。
文・高橋アツシ
SHORT SHORTS FILM FESTIVAL & ASIA 2015 公式サイト
ショートストーリーなごや公式サイト