古泉智浩・原作漫画を完全実写化!『死んだ目をした少年』初日舞台挨拶
『青春☆金属バット』や『ライフ・イズ・デッド』に続き、3作目の映画化となる人気漫画家・古泉智浩原作の映画『死んだ目をした少年』の初日舞台挨拶が行われ、加納隼監督、清水尚弥、紗都希、高樹マリア、福井成明、福田航也、西井雅、後藤和歌奈、櫻井圭登、尾形駿一、古泉智浩が登場しました。(2015年2月21日 テアトル新宿)
加納監督:「後ろの方まですごいお客さんが来てくれて、本当にうれしいです!ちょっと緊張しています(笑)もともと原作コミックのファンなので、映像をつないだ時に、原作を読んでいるようなスピード感にしたいというのが、ひとつあったので、そこはこだわって切ったり貼ったり戻したりを、何回も繰り返して大変でした」
Q:清水さんは、タイトルにもある死んだ目をした少年という役どころなんですけども、苦労や工夫したところはありますか??
清水:「もともと、死んでいるんで(笑)最初に監督が(僕を選んだのが)、死んでいるからって理由で。なので、直接的に目を殺しはしなかったんですけど、みんなとお芝居をしながら、話し合って決めていった部分が多いですね」
紗都希:「原作を読んだ時に、本当に滑稽な姿がすごく面白かったり、美しかったりする部分を大切に演じようと思いました。強美はちょっと二面性があって難しい役どころだったんですけど、本当に個性豊かな変な人たちと一緒にお芝居していくと、この子(同級生)たちの前で、あんまり素直になりたくないな、弱い部分を見せたくないなって、本来、強美が感じている気持ちに、自然とさせてくれる、本当に素晴らしい皆さんと一緒だったので、すごい楽しい現場でした!」
Q:高樹さんは、主人公にボクシングを教える、謎の女性という役ですが、実際に練習はされたんですか??
高樹:「厳密にいうと、プロのボクシングってよりは、ボクササイズのDVDをみて、日々格闘技の練習をしている、ちょっと抜けた感じなんです。傍から見ると、無表情で黙々と、ひとり家で、DVDを見ながらやっているっていう(笑)いつも行っているジムで、こっそりクラスには出てました」
Q:足利市で合宿ロケで撮影された、そのあたりの思い出話をお願いします!
福井:「ほぼ毎日、男子のお風呂を洗っていました。だから、毎日気持ちのいいお風呂に入って、明日も頑張ろうってなりました。後、清水くんが、朝ちょっと弱いので、よく起こしたりしてて、(僕は)朝強くて良かったなと思いました」
清水:「すごい起こしてもらってました。それ、何か、微妙な感じになるじゃん。。(笑)」
福田:「現場で大変だったのは、真夏で、すごい暑くて、僕も日射病?じゃないですけど、ちょっとしびれはじめて、これやばいなっと思ったら、清水くんがふりかけのゆかりを持ってきて、これ効くよ!って(笑)ひたすら(ゆかり)をつまんで、スポーツドリンクを飲むっていう」
清水:「それ、塩分でしょ??やっぱり!」
福田:「俺、水だけじゃだめなの、知らなかったから!ゆかりはミネラルが豊富だから!怒られている?俺(笑)。男五人で毎日寝てたんで、臭かったです」
西井:「私はよく足をつるんですよね!撮影の待機中に、足をつっちゃって、大変!ってなって、そしたら、福田くんと尾形くんが、足をマッサージしてくれて」
紗都希:「それ、いっていいの??(笑)」
西井:「変な意味じゃなくて、足の裏を、ぐってマッサージしてくれて、こんな仲良くなかったら、きっとやってくれないんだろうなと思って。だからみんなが仲いいんですよ!本当に!」
後藤:「私の思い出は、とにかく足利市で食べたゴハンが美味しくて、とても幸せな気持ちになりました。冷やしうどんがすごい美味しくて、何杯も食べました!」
櫻井:「僕だけ、シーンがないところがたくさんあったので、みんなが頑張って撮影している中、ひたすら寝てたっていう思い出があって(笑)。でも、とっても楽しかったです!」
尾形:「監督に、お前、なにずっとニヤニヤしてるんだよ?って言われて、今でもそうなんですけど(笑)これが直らないんですよね。後は、撮影の合間にダンスとか出来ないんで、西井さんに教わったりして。今でも出来ないんですけど、やったりしました!そんな感じです」
古泉:「撮影では、何もしていないおじさんです。漫画家の古泉智浩です。撮影現場にお伺いしたのは、確か2日目で、その時は天気悪くて、みんな今日ほど仲良くない感じで、腹の探り合いが行われていました(笑)今回の(映画化)は特別、ものすごい迫力でびっくりしました!」
Q:監督がこの原作を映画化しようとしたポイントは??
加納監督:「学生のもんもんとした、漫画を映画化したいって企画を出したんですけど、長編には、一本筋が通った原作がいいんじゃないかなという話になって、そしたらこれ(死んだ目をした少年)しかないなって。ちょっとチャレンジしてみようってことでした」
Q:古泉先生は、ご自身が描かれた絵と、映像を比べたりされましたか??
古泉:「漫画より、はるかに面白くなってて、びっくりするんですよ!これに伴って、新装版も発売になっています!10年前に描いた漫画なんですけど、新しくあとがきを書き直してます。僕は、あとがきで文学賞をいただいているくらい、あとがきには自信があるんです!いつもあとがきだけが、感想の話題にあがって、漫画の印象を自分で打ち消しているんじゃないかっていう(笑)。一回(あとがきを)書かずにだしたら、なんであとがきがないんだって、文句を言われました」
Q:清水さんとして、強美役のキャラはどうですか??
清水:「だって、殴ったりするんですよ??聞くまでもないというか」
紗都希:「でも、首絞められるのが、好きな人だっていますもんね??そっちじゃないっていう」
清水:「じゃない。ケンカは後にしよっか(笑)多分、なしです!」
紗都希:「なし、いただきました!」
空を見上げて、雲のゆったりした流れの遅さに苛立つほど、退屈な毎日。
もやもやした日常を脱するには、自己破壊が必要不可欠なのかもしれない。
きっかけはいつも、予期せぬ出会いから始まるのだ。
取材:佐藤ありす
【STORY】
みんなが大好きなこの世界、さっさと終わってしまえばいい-
とある田舎町の中学生・犬田。クラスのリーダー格の魔裟死や強美から目をつけられ、家では攻撃的な父親と過ごし、冴えない毎日を送っている。唯一、クラスで仲の良い存在である数宮と共にクラスの片隅でひっそりと過ごしていた。ところがある日、偶然知り合った大人の女性・笛子からボクシングを教わることに。練習を続けていくうち犬田は徐々に変化していく。退屈な日常から抜け出したかと思えたが、そのことがきっかけでクラスの人間関係に亀裂が生じ始める。少年の目に輝きは宿るのか。
『死んだ目をした少年』
監督:加納隼
原作:古泉智浩
出演:清水尚弥 紗都希 高樹マリア
主題歌:Charisma.com 『とんがりヤング』
(C) 2014 映画『死んだ目をした少年』製作委員会
2月21日(土)より、テアトル新宿にて公開中!
http://shindame.com/