三浦春馬「愛という形」を問う!『真夜中の五分前』トークショー


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三浦春馬が全編中国語に挑戦!公開が迫った『真夜中の五分前』のトークショーが『早稲田映画まつり』にて行われ、主演の三浦春馬、行定勲監督が登壇した。(2014年12月20日 早稲田大学 大隈講堂)IMG_0216

本作は、上海で美しい双子の姉に恋をした日本人青年(三浦春馬)が迷い込んだ不可思議な愛の世界を描く、ロマンティックなミステリー。共演には中国No1女優のリウ・シーシー(劉詩詩)、台湾のチャン・シャオチュアン(張孝全)を迎えている。

今年で27回目を迎える『早稲田映画まつり』とは、早稲田大学の映画サークルに所属している学生によって運営されるオープンコンペ式の学生自主映画祭。本作の上映後にトークショーと学生とのQ&Aが行われ、撮影の裏話が語られた。

Q.日本と中国による共同プロジェクトで作られた作品とのことですが。

行定監督:今の日本映画のラブストーリーとはちょっと違うんです。スピードがまず違いますね。展開が速くて明快というスピーディーな映画ではないんです。そういう選択をせず、アジア映画にしようと。映画を志し、影響を受けた80年~90年代のアジア映画って、明快なものばかりではなく、空気や雰囲気を掘り下げていたものが多くて。片隅にこの作品を置ければいいなと。IMG_0151

Q.中国語で日本人として一人でオールロケですが、この作品に関わろうと思った一番の理由は?

三浦:自分がまだ踏み入れていないステージを目指したいという気持ちはあるのですが、一番に行定監督と仕事ができるという喜び。明快なモノではなくて、このストーリーの深層部を考えてみて、繊細に表現できる事があるんじゃないかとすごくワクワクしたんです。

Q.監督から見て、三浦春馬さんはどんな俳優ですか?

行定監督:孤独な青年の役ですが、役作りしようがない。三浦春馬に賭けようと。三浦春馬っていう人の普段の情緒や生活スタイル、考え方が役を通して出るといいなと。映画のトーンがゆっくりになったり静かになったのは三浦春馬のせい(会場笑)。俺はもっとサスペンスを目指したかったんだよね(笑)まぁ、実直って言葉が一番残りました。
実直すぎて、下手でいい中国がすごく上手くなってたりとかして。どうしてくれるんだよ!と(笑)。(役の設定上)1年とか1年半ぐらいの中国語力でいいのに、通訳さんに「完璧です、上手です」って言われて(笑)

Q.撮影する前と後では、中国に対する印象は変わりましたか?

三浦:上海がすごく好きになりました。色んな文化が交わってできている素敵な町並みなんですよね。昼間はとても柔らい光に包まれている感じがします。夜はガラッと変わって綺麗でもあるし、妖艶に見えるところもあって雰囲気がとても好きです。食べ物も好きです。IMG_0365

Q.国境を越えて作品を作ってみて、役者として新しい未来の見え方はありましたか?

三浦:百聞は一見にしかずだなって思いましたね。新しい景色は確実に見たし、そこで生まれる思考もあった。この作品に関わってなかったら、その思考が生まれてくるのは5年先、10年先だったかもしれない。もしかしたら一生考えなかったことかもしれないです。だから関われて本当に良かったし、自分のこれからの役者人生にとって、いい財産になったと感じています。

Q.来週から公開ですが、メッセージをお願いします。
三浦:本当にゆっくりとした時間が流れている映画になっているので、忙しい日々から抜け出して、ゆっくり自分の時間を満喫して欲しい。愛という形、自分の中の愛ってどういうものが正しいのだろうという事を含めて、考えていただける作品になっていると思います。

行定監督:こういう映画があってもいいんじゃないかと思って作っています。ラブトーリーですけど、ミステリーの要素もサスペンスの要素もあります。ラストシーンをどう受けるかは観客に委ねています。

取材・スチール撮影 南野こずえ

『世界の中心で、愛をさけぶ』『今度は愛妻家』など数々のヒット作を放ち続ける行定勲監督が描く新作は、双子の女性を愛した2人の男を描いた、切なくも美しい愛のミステリー。原作は、本多孝好の同名ベストセラー恋愛小説『真夜中の五分前 five minutes to tomorrow side-A/side-B』。

【ストーリー】
時計修理工のリョウ(三浦春馬)は、ひょんなことからルーメイ(リウ・シーシー)という美しい女性と出会う。彼女には女優をしているルオラン(リウ・シーシー/二役)という一卵性双生児の妹がいた。今、ルオランにはティエルン(チャン・シャオチュアン)という婚約者がいて、その婚約祝いには是非ともルオラが思いもつかないようなプレゼントを贈りたい・・それで出会ったばかりのリョウにプレゼント選びを手伝ってもらうことに。唐突で奇妙な出会いではあったが、リョウは美しいルーメイと知り合えたことに胸を躍らせる。しかし親しくなるにつれて、リョウはルーメイが抱える心の闇に気づいていく。ルーメイは自分の人生の片割れでもあるようなルオランを深く愛しているのだが、「同じものを好きになってしまう」というこの双子姉妹の性(さが)から、ルーメイもレオンを愛してしまっており、そのことでルオランに対する激しい嫉妬を抱えていた。そんなルーメイを優しく受け止めるリョウ。二人の関係はやがてゆっくりと恋人へと発展していく。

『真夜中の五分前』
キャスト 三浦春馬、リウ・シーシー(中国)、チャン・シャオチュアン(台湾)
監督 行定勲 配給:東映
12月27日(土) 全国ロードショー
http://mayonaka5.jp

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