リアル『ファイト・クラブ』なトレーニング?!ブラッド・ピット『フューリー』記者会見
生きるか死ぬかのリアルな戦場を体感出来る、ひと味違う戦争映画 『フューリー』 の公開を記念して、主演のブラッド・ピット、若手注目俳優のローガン・ラーマンが来日し、都内で記者会見が行われた。(2014年11月15日 東京ミッドタウン)
Q.ブラッド・ピットは通算10回目、ローガン・ラーマンは3回目の来日ですが、日本はいかがでしょうか??
ブラッド:「日本が大好きなんです。とにかく日本は、来る度にサプライズがある。子供たちも日本が大好きで、写真をいっぱい撮って送っている。いくつかのおもちゃを買って来い!と頼まれています。(笑)」
ローガン:「日本は本当に素晴らしいところで、こんなにもエネルギーが溢れ、インスピレーションを与えてくれるところは、他にないと思っています。初めに来た時、一瞬で日本に恋に落ちました。世界中で一番好きな国です。また戻って来れて本当にラッキーです!」
Q.完成した『フューリー』をみて、どのようにお感じになりましたか??
ブラッド:「生々しくて臨場感溢れる、まるで兵士になって戦争を体験するような映画。兵士たちの精神的にも肉体的にも、積み重なる過酷な状況が全て表されている。非常に不変的で、私たちが作ろうと思っていた映画に仕上がったと思います。」
ローガン:「自分の姿を見ることに慣れていなくて、ちょっと小っ恥ずかしいところはあるんですけど、頑張って作った映画なので、こんなに誇りに思える映画はないです。4ヶ月に及ぶ撮影では、休憩や遊びに行くこともせずに100%の力を注いで取り組みました。今回の映画はやっぱり僕にとっては特別で、こんなに夢中になって作った映画は他にないです。」
Q.予告編にも使われている『理想は平和だが、歴史は残酷だ』という台詞が、アドリブから生まれたとのことですがどのような想いで仰られたのでしょうか??
ブラッド:「この台詞は、本当にとても大切。以前リサーチのために退役軍人の方にたくさんのインタビューをして、その時に発せられた言葉です。私たちが自然に生きている中でのルールというものは、戦いの場では全く通用しない。殺すか殺されるかの世界では、冷徹人間にならなければいけない。これだけ人間が進化しているにも関わらず、世界中で戦いは絶えない。戦争で敵同士が、次の日には一緒にビールを飲んだり、食事をしたりと、理不尽なことが起きている。そういう戦争の愚かさや矛盾を表しているのが、正にこの台詞なんです。私たちが大事にしているものや理想としているものは、戦争の場では一瞬忘れなければ生き延びられない、そういう意味です。」
Q.撮影前の合宿では、具体的にどんなことをされたのでしょうか??
ブラッド:「撮影に入る前に4ヶ月のトレーニング期間、最後の仕上げでは、いわゆるブートキャンプ(合宿)を行ったんですけど、この一週間、カプチーノも携帯電話も全部取り上げて、睡眠時間を削り、肉体的にもかなり苦痛を強いられました。軍人のエリートたちが作ってくれたプログラムですが、はっきり言って最悪でした(笑)色んな無理難題を投げつけられ、お互いのサポートなしには遂げられないような、本当にここまでやらされるのかというプログラムを色々とやらされて。一週間終わった後、私たちは本当にありがたみがわかりました。おかげで団結力もつき、お互いを頼りながら全てのタスクをこなして、それぞれが変身を遂げていくことが出来たのです。みなさんもぜひ一週間、一年に一回はこれをやってみると、自分の仕事がより良く出来るようになるし、人間としてもより良い人間になれるんではないかと思います。」
Q.今回の役について。
ブラッド:「もの凄い激戦の中、リーダーとしてチームの士気を高めていかなければならなくて、部下には非常に厳しく、決定も素早くしなければならない、そして自分の決定に確信を持っていなければならないんです。中には色々と迷いもあるかもしれないけれども、リーダーとして部下の前では弱さを見せてはいけない。強いリーダーというのは、部下のために色々な決定をする訳なんですけど、ある時には非常に難しい決断をしなければならない、でも凄く愛情を持って接している部分もあるところは、代え難いキャラクターだと思います。今回みんなでたくさんのトレーニングを行って、家族のような、兄弟の絆を結べたことがとても気に入っています。」
ローガン:「人を殺めたくないと思っているのに、一日で殺人者になっていかないといけない、非常に難しい役だと思いました。それなりに理想を掲げて戦地にやってきた男の子なのに、一日で大変身を遂げなければならないのです。ストーリー全体を広く見て意識しながら、要所要所で変化を遂げていることが伝わるように、違いを演じ分けていかなければならない難しさはありました。そして、(俳優としても)新米なので、現場でも新米扱いで大変でした(笑)」
取材:文・佐藤ありす、スチール撮影・南野こずえ
【ストーリー】1945年4月、戦車“フューリー”を駆るウォーダディー(ブラッド・ピット)のチームに、戦闘経験の一切ない新兵ノーマン(ローガン・ラーマン)が配置された。新人のノーマンは、想像をはるかに超えた戦場の凄惨な現実を目の当たりにしていく。やがて行く先々に隠れ潜むドイツ軍の奇襲を切り抜け進軍する“フューリー”の乗員たちは、世界最強の独・ティーガー戦車との死闘、さらには敵の精鋭部隊300人をたった5人で迎え撃つという、絶望的なミッションに身を投じていくのだった……。
『フューリー』
製作総指揮:ブラッド・ピット 脚本・監督:デヴィット・エアー
出演:ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、マイケル・ペーニャ、ジョン・バーンサル
配給:KADOKAWA ©Norman Licensing, LLC 2014
2014年11月28日(金)全国超拡大ロードショー
http://fury-movie.jp/