濱田岳、英語が喋れない?『サケボム』初日舞台挨拶
『サケボム』初日舞台挨拶が行われ、濱田岳、渡辺裕之、サキノジュンヤ監督が登壇。(2014年5月24日 シネマカリテ)
本作が初日を迎えたことについて濱田は「故郷の日本で上映できたことは嬉しい。満員になったことが何よりも嬉しい。僕の顔も立ちました」と、ご満悦のようす。濱田が子役時代から共演していた渡辺は「すごい役者さんになってる」と父親のような目線で褒める一幕も。
タイトルについて、「『サケボム』とは、日本酒とビールを混ぜて飲む、アメリカで流行っているカクテルなんです。アメリカ人はこれが日本で流行っていると思っていて、僕は違和感を感じました。実は日本人が知らない日本文化があると思った」というインスピレーションで作品が生まれたことをサキノ監督は明かした。
全編英語の作品であるが「まったく英語が喋れません。撮影中も、みんなが何を喋っているのかわからなかった」という濱田。しかしサキノ監督は「あまりにも普通に喋っているので、外国の方から(濱田は)英語が喋れるのかという質問があった」というように、違和感のない会話が本作の見どころである。
テキサスで開催された『サウス・バイ・サウスウエスト映画祭』にてワールドプレミア上映を飾ったが、あまり海外の映画祭に行ったことがなかった濱田は「映画の観かたが国によって全然違うんだなって。日本だと大きな音を立てるとひんしゅくを買うけど、面白かったら大笑いして、悲しかったら大きな声で泣いて、感情そのままに作品を楽しんでいて。その場に居れたのは嬉しかった」とコメント。
また、濱田は「何もかもが初めてで、一生忘れる事のない日々だと思う。向こうの役者さんってガツガツしている印象があるんですけど、みんなアドリブばっかやってくるんです。やめてくれよ、言われたことしか覚えてないんだよ(会場笑)」との胸中だったことを明かした。
サキノ監督は「今の日常生活から違ったところに出る時、この映画がキッカケになれば嬉しい」という思いを披露。渡辺は「僕は2、3シーンなので、お見逃しなく」と、笑いを誘いつつも「映画も1つの文化なので、日本人が日本人として誇れるようなところが何処にあるのかという所を探してください」と強調。
最後に濱田は「皆さんも、僕と同じように知らないことだらけだと思うので、知るという意味でとっても楽しいと思います。一生、平行線なんじゃないかと思う二人の友情劇も素敵だなと思う」とアピールした。
観客と一緒に「サケボム、サケボム、サケサケボーム!」の掛け声に合わせて鏡割りが行われ、にこやかな雰囲気の舞台挨拶となった。
取材・スチール撮影 南野こずえ
【ストーリー】
明日ちょっとガンバレる青春“ほろ苦”ロードムービー
創業300年の伝統を誇る酒蔵の次世代を担う純朴な青年・ナオト。
ある日、突然の別れを告げていなくなってしまった恋人・オリビアをあきらめきれず、一途に彼女を追いかけて、生まれてはじめてアメリカにまでやってきた!唯一の頼りにしてやってきた叔父さんは、いとこのセバスチャンが助けてくれると言うが、ひねくれ者の彼が素直にそうするわけもなく…。思いがけず始まった何もかもが正反対のふたりの旅は、ロサンゼルスからサンフランシスコへと西海岸ルートをひたすら北へ。
最初こそギクシャクしていた2人だったが、旅を通して、ナオトの存在は、コンプレックスのかたまりだったセバスチャンのささくれだった心を癒していく———。
果たして2人の珍道中の結末は? そしてナオトの想いは届くのか!?
『サケボム』 (原題:SAKE-BOMB)
出演:濱田岳、ユージン・キム、マーレン・バーンズ、渡辺裕之 / でんでん 監督:サキノジュンヤ 脚本:ジェフ・ミズシマ 配給:ピクチャーズデプト ©2013 pictures dept./Sake Bomb Films,LLC
公式サイト:http://sake-bomb.com/
2014年5月24日(土)より新宿シネマカリテほか全国順次公開。
6月14日(土)〜 大阪・TOHOシネマズ なんば/山梨・TOHOシネマズ 甲府/福岡・TOHOシネマズ 天神ソラリア館/名古屋・名演小劇場/鹿児島・天文館シネマパラダイス