松たか子、黒木華、妻夫木らが鏡開き!『小さいおうち』初日舞台挨拶
『小さいおうち』初日舞台挨拶が行われ、松たか子、黒木華(はる)、片岡孝太郎、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子、山田洋次監督が登壇した。(2014年1月25日 東京・丸の内ピカデリー)
2010年に直木賞を受賞したベストセラー、中島京子さん原作の同名小説を映画化。昭和初期、東京郊外に佇む赤い屋根の家に奉公した女中タキが見た、ある“恋愛事件”。その時タキが封印した“秘密”が、60年の歳月を超えて紐解かれていく本作。
山田洋次監督は「こんなにたくさんの方に来て頂いて、目がくらくらするぐらい嬉しいです。初日を無事に迎える事ができて嬉しい」と挨拶。
平井家の奥様・平井時子を演じた、松たか子は「時子という役が皆さんの共感を呼ぶ役になっているか気になっています。山田監督とのお仕事は本当に楽しかったです」と感謝の思いを語り、「監督とのお仕事がとても楽しくて、今でも鮮明に思い出す事ができます」と、平井家の女中・布宮タキ役の黒木華も振り返った。
また、片岡孝太郎は「普段は女方をつとめている、片岡孝太郎です。今回は髭をはやしてちょっと嫌な感じのおっちゃん役でしたが、いかがだったでしょうか?この後、歌舞伎座で公演がありますので、そちらにも是非お越し下さい(笑)」とちゃっかり宣伝。
妻夫木聡の「僕は倍賞さんと一緒のシーンが多くて、一緒に過ごす時間が長かったのですが、本当に素晴らしい人で、僕の本当のお婆ちゃんだったらいいのに」とのコメント対し、倍賞千恵子も「本当のお婆ちゃんになってもいいのよ(笑)」と相思相愛な様子。
作品を通じて伝えたいことは?との質問に対して、松は「人それぞれに感じる事があっていいと思います。私は、平等じゃないことが時代を作ったり、恋愛や友情を作ったり。一緒だけど一緒じゃない事が人と人を刺激しあって、ドラマが生まれるのかな思います」と答えた。
鏡開きの前にフタがはずれるハプニングが起き、とっさに妻夫木らが樽を覆うようにフォローに入りつつ「TVはカットで(笑)」と笑いながら言うと、MCも「何も起こっていません、チームワークです!」とコメントし、会場は笑いに包まれた。
最後に、監督が「東京オリンピックで沸き立っていたあの時代、今と重なって感じた人もいるかもしれません。今の時代が持っている先行き不透明といいますか、ある意味不気味な感じすら僕はするのですが、そういった今の時代とこの映画を重ね合わせて、何が大事で何が大事ではないのかを考えるきっかけになれば嬉しい」と締めくくった。
“家族の絆”を描いてきた山田洋次監督が、初めて“家族の秘密”に迫る。
家族の温かさを見つめてきたその目で、更に深く、人間の心の奥底に分け入り、その隠された裏側までも描き出そうとする、切なくもミステリアスな、そして心揺さぶられる物語が誕生した。
取材・スチール撮影 南野こずえ
『小さいおうち』 ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品
キャスト:松たか子 黒木華 片岡孝太郎 吉岡秀隆・妻夫木聡 倍賞千恵子
監督:山田洋次 原作:中島京子「小さいおうち」(文春文庫刊)
製作:「小さいおうち」製作委員会 制作・配給:松竹
2014年1月25日(土)全国ロードショー
(C)2014「小さいおうち」製作委員会
公式サイト:http://www.chiisai-ouchi.jp/