『嘆きのピエタ』
天涯孤独に生きてきた借金取りの男。男の母親だと名乗る謎の女。
生まれて初めて母の愛を知った男を待つ、衝撃の真実…。
そして、世界が言葉を失った、ある愛のカタチ。この愛は、本物か、偽物か 。
第69回ヴェネチア国際映画祭で、北野武監督作『アウトレイジ ビヨンド』やポール・トーマス・アンダーソン監督作『ザ・マスター』など、世界の強豪を抑え、みごと金獅子賞を獲得。韓国映画史上初の世界三大映画祭における最高賞受賞という快挙を成し遂げた『嘆きのピエタ』。すでに、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンを制覇してきた、韓国映画界の異端派監督キム・ギドクの最新作。
【ストーリー】
生まれてこの方30 年、親の顔も知らず、天涯孤独に生きてきた男イ・ガンド(イ・ジョンジン)。債務者に重傷を負わせ、その保険金で、利子が10 倍に膨らんだ借金を返済させる、血も涙もない借金取立て屋が生業である。そんなガンドの前に、ある日、母だと名乗る謎の女(チョ・ミンス)が現れる。ガンドは信じず、彼女を邪険に追い払うが、女は執拗にガンドの後を追い、アパートのドア前に生きたウナギを置いていく。ウナギの首には、「チャン・ミソン」という名前と携帯電話番号が記された、1 枚のカードが括り付けられていた。躊躇いつつも、ガンドが女に電話をすると、子守唄が聴こえてくる。ドアを開けると、そこに、涙を浮かべながら歌う女が佇んでいた。「母親の証拠を出せ」と詰め寄るガンドの、残酷な仕打ちに耐え、彼から離れようとしないミソンを、ガンドは徐々に母親として受け入れていく。
街角で幼い子供のように風船で遊ぶガンドを嘲った男に、「30 年ぶりに母親が息子に会ったのよ」と、憤然と平手打ちを食わす母ミソ。いつしかミソンは、ガンドにとってかけがえのない存在となっていく。
『嘆きのピエタ』
出演:チョ・ミンス、イ・ジョンジン、監督:キム・ギドク
提供:キングレコード、クレストインターナショナル、
配給:クレストインターナショナル
(c)2012 KIM Ki-duk Film All Rights Reserved.
2013年6月15日(土)より、Bunkamuraル・シネマ他にて全国順次公開
http://www.nagekinopieta.com