『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』



“愛”を求める全ての女性たちへ。
今までの恋愛観を覆し、愛の在り方を問う作品が、ここにある。

男という生き物は、掴みどころのない女になぜ惹かれてしまうのだろうか。俺色に染まらないものを追い、翻弄されたいという願望。しかし恋愛にはあり、結婚にはないという冷静な矛盾を備えて。

男の背中に夢を見るのは、女である。どうしようもない男にほど理解を見出そうとし、母性と呼ぶには程遠い思い込み。一生に一度、情熱的な愛があれば、それだけで生きてゆけるかのように。

本能のままに激しく愛し合う男女を赤裸々に描写した内容と、鮮烈な映像が世界に衝撃を与えた本作。初公開から25周年を記念し、監督自らが監修したデジタル・リマスター版として“美しくも儚い伝説の物語”がついに蘇る。時を超えても色褪せない作品こそが、名作と呼べるのではないだろうか。

文・南野こずえ

【ストーリー】
一週間前、ベティと出会い、毎日セックスした。嵐の前触れだった。
海辺のバンガローで単調な日々を送っていたゾルグのもとに、野性的な魅力を持った美しい少女・ベティが現れる。激しく惹かれあう二人は毎日のようにセックスに耽り、愛を確かめ合う日々が続く。

ある日、ゾルグが過去に書きためていた小説を偶然発見し、彼の才能に心酔したベティは作品の書籍化のために奔走する。しかし、出版社の反応は冷たく、ベティの情熱は空回りし続け、失意に陥る。ゾルグは穏やかな愛情で彼女を包もうと懸命に努めるも、ベティのストレート過ぎるほどの感情表現は次第にエスカレートしていき・・・。

※原題『37°2 le matin(朝、摂氏37度)』とは、女性が最も妊娠しやすい体温のことで、男と女の愛とセックスの完全燃焼点を表した言葉とされている。

『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』
キャスト:ジャン=ユーグ・アングラード,ベアトリス・ダル,ジェラール・ダルモン,コンスエロ・デ・アビラン 監督・製作・脚本:ジャン=ジャック・ベネックス
(※日本初公開:1987/12/12 配給:20世紀FOX)
1986年/フランス/【R18+】©Cargo Films / Gaumont All Rights Reserved.
配給:フロンティアワークス/アーク・フィルムズ 提供:ハピネット
2012年7月28日(土) ヒューマントラスト シネマ渋谷 ほか全国順次公開!
公式HP:http://betty-blue.info/

今回の公開ヴァージョンは、DVD化された「インテグラル・完全版」とは異なり、日本では観ることが困難な状態となっている幻の「オリジナル版」(1986年制作)での上映となる。

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