佐久間由衣、お嫁に行けなくなるのかな・・・『“隠れビッチ“やってました。』完成披露舞台挨拶



『第32回東京国際映画祭』特別招待作品である『“隠れビッチ“やってました。』の完成披露舞台挨拶が行われ、主演の佐久間由衣をはじめ、村上虹郎、大後寿々花、小関裕太、三木康一郎監督が登壇した。(2019年11月4日 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ)

原作は、イラストレーターで漫画家のあらいぴろよのコミックエッセイ『“隠れビッチ“やってました。』。この作品は、作者のあらい自身の実体験をベースに描かれた4コマ漫画。うまいこと生きていけない女性の悲しみや不器用さをリアルに表現して共感を呼んでいる。

荒井ひろみの趣味&特技は異性にモテること。メイクはナチュラル、戦闘服は露出控えめのワンピース、絶妙のタイミングでのスキンシップや視線テク、会話術を駆使して相手の心を翻弄する。ターゲットの男に「好きです」と告白させたらゲーム終了。恋愛の美味しいところだけをいただいて踏み込まない彼女は、シェアハウス仲間のコジ(村上虹郎)と彩(大後寿々花)から「最低の『隠れビッチ』」とたしなめられる始末だった。

向かうところ敵なしのひろみだが、ターゲットにしていた年下ボーイ安藤(小関裕太)とのゲームにまさかの敗北。呆然とするひろみだったが、安藤を本気で好きになってしまっていたことにショックを受けるー。

MC 佐久間さんは今作が初主演ですが、一度聞いたら忘れられないタイトルだと思いますが、オファーが来た時はどういうお気持ちでしたか?
佐久間 そうですね・・オファーが来たのは一年半ほど前なんですけど、台本読むまでは、タイトル名の『“隠れビッチ“やってました。』だけを見た時に、「あ、私お嫁に行けなくなるのかな・・」って思ったんですが、実際台本を読ませていただいたら精神的なビッチさといいますか、承認欲求と向き合うお話だったので、ぜひ挑戦させていただきたいなと思って受けさせていただきました。

MC 演じられたひろみは、感情の起伏がかなり激しくてハイテンションなシーンもあったと思うんですが、撮影で大変だったことはありませんでしたか?
佐久間 終始大変でした(笑)結構監督のほうから厳しいご指導があり・・テンションを高く保ったままなんとか乗り切ったという感じでございます。
三木監督 全然厳しくしてないです。優しめです。

MC どんなことをお伝えになったんですか?
三木監督 キャラクターについては、「好きにやってください」みたいな感じでしたよね?
佐久間 最初のほうはそうでしたね。でも実際現場に入ってからは「違う」「違う」「違う」。何回もやらせていただいたのを私は覚えてますけど。
三木監督 ちゃんと正解を1個1個出していったということですね

MC 承認欲求を満たすために色んな男の子を落としてきたひろみが、初めて本気で好きになった相手が小関さん演じる「安藤君」ですけど、ひろみはチヤホヤしてほしい相手に対して「文化系」とか色々と〇〇系とジャンル分けしますが、「安藤君」はご自身で何系だと思いますか?

小関 僕はカテゴリー系にはまらない系男子だと思います。割とフラットで、女性から見てつかみどころのない男性なのかな、と。何を考えているか分からない、実際どう思っているのか分からないからこそ、もっと知りたい、もっと傍にいたいっていう。ひろみはそういう思いから好きになっていったのかな?と僕は解釈して意識をしながら演じていました。

舞台挨拶の終盤、観客へのメッセージを求められた三木監督は、「恋に疲れたり、人生いろいろ皆さんあると思いますが、これを見てちょっとだけでも前向きになれれば作ったかいがあるな、と思いながら撮影していました。この映画がたくさんの皆さんに見ていただければいいなと思っています」と意気込みを語った。続いて佐久間は「皆さんと一緒に撮影を乗り越えて、形になったのが嬉しいです」と感極まり涙ぐむ一幕も。「さくちゃん頑張って!」と会場に居るファンから温かい声援を受けていた。最後に佐久間は「苦しんでいる人たちにとって、背中を押せるような作品になってほしい」と真摯に語り、温かい雰囲気の中『“隠れビッチ“やってました。』完成披露舞台挨拶は幕を閉じた。

取材 福井原さとみ

『“隠れビッチ“やってました。』12月6日(金)全国ロードショー
©2019『“隠れビッチ“やってました。』フィルムパートナーズ/光文社
配給:キノフィルムズ
監督・脚本:三木康一郎 原作:あらいぴろよ『“隠れビッチ“やってました。』(光文社刊)
主題歌:Kitri 「さよなら、涙目」(BITTER DAYS/日本コロムビア))

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