元アイドル役は多数「旬を過ぎたところが…」内田が自虐『ピンカートンに会いにいく』初日舞台挨拶



こじらせアラフォー女子の奮闘を描くコメディ『ピンカートンに会いにいく』が初日を迎え、キャストの内田慈、松本若菜、山田真歩、水野小論、岩野未知、坂下雄一郎監督が舞台挨拶に登壇した。(2018年1月20日 新宿武蔵野館)

本作は20年前ブレイク直前に突如解散した伝説の5人組アイドル「ピンカートン」を再結成するべく、元リーダーで今は崖っぷちの売れない女優・神崎優子が奔走するストーリー。

主演の内田が「土曜日のお昼なんてのんびりしたいでしょうに、ありがとうございます」と笑顔を見せ、明るい雰囲気でイベントはスタートした。続けて「おしゃれして新宿の街を歩いている自分たちをセックス・アンド・ザ・シティみたいじゃないかと思うくらい、ワクワクしながらここに向かいました。部活っぽいノリで夏に撮った作品なので、今でもここで踊り出したいくらい嬉しい気持ち」と初日を迎えた感激を語る。

演じた神崎優子の毒舌キャラの役作りについては「私はあんなに毒づく言葉は思いつかないので、神崎さんすごいなと思いながら台本を読みました。監督から“最初から早口でハイテンション気味に”とオーダーがあったので、ふとした時に飛んでしまわないよう、セリフを絶対ブレないくらい完璧に頭に入れることから始めました」という。

さらに元アイドル役を演じるのはこれで5、6回目にもなると説明。「“そういう役を振られる理由についてどうお考えですか?“と聞かれた時に“旬を過ぎた感じがするのかな”って答えると鉄板でウケるんですけど…あんまりウケてませんね」と笑いを誘った。

20年前と現在が交差する作品の構成に話が進むと、「台本ではちょっとずつ行ったり来たりが始まって、だんだん早くなってライブのシーンでバババっとなる。読んでいて爆笑しました。これが実現したら面白いなって」と作品の面白さを解説。

また、20年前の自分にもし会うとしたら何を話したいかという質問には「難しいですね、“もうちょっとバカでいいんじゃないか”って言いたい。あと、その頃人生で一番モテて、すごい告られて調子に乗ってた。“その時だけだから”って言いたい」とまたまた自虐ネタで応じ、会場は笑いに包まれた。

本作は“作家主義”“俳優発掘”をテーマとした、「松竹ブロードキャスティングオリジナル映画プロジェクト」の第5弾。坂下監督は同プロジェクト第3弾『東京ウィンドオーケストラ』に続き2度目の抜擢だ。

坂下監督は本作について「完成したのは1年くらい前。がんばって作ったので上映できてホッとしています」と話す。86分という上映時間については「90分くらいがいいかなと思って作っていましたが、90分超えたからここはカットしようとかはありませんでした」と説明し、カットしたシーンはないと明かした。

また5人の女性キャストから「最後のライブで私たちが踊るシーンの撮影時に、監督がモニターを見て大笑いしてたって聞きました。なんで笑うんですか、その理由は?」と問い詰められ「そりゃ笑うじゃないですか」と応じる場面も。さらに「15歳チーム(20年前の5人)の時は笑わなかったんですか?」という質問には「そりゃ笑いませんでした」と答え、女性陣からひどいひどいと非難を浴びた。

その後、観客も撮影OKのフォトセッションを挟み、イベントもいよいよ終盤。

監督の挨拶に続いてマイクを渡された内田が「私はこの松竹ブロードキャスティングの企画が大好きで、呼んでいただくのは『恋人たち』に続いて2度目になります。本当に監督至上主義というか、作品でみんなが一つになれる土壌を作ってくれる稀有な素晴らしい企画。参加できたことを嬉しく思います」と締めの挨拶をし、初日舞台挨拶は終了した。

取材 澤田絵里

『ピンカートンに会いにいく』
1月20日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!

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