福山雅治、僕も3度観た『三度目の殺人』初日舞台挨拶



勝ちにこだわる弁護士と、供述を何度も変える容疑者との駆け引きを是枝監督が描く『三度目の殺人』の初日舞台挨拶が行われ、主演の福山雅治、役所広司、広瀬すず、満島真之介が登壇した。(2017年9月9日 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ)

『第74回ベネチア国際映画祭』コンペティション部門に選出され、スタンディングオベーションが起きた本作は『そして父になる』から4年振りに是枝裕和監督と福山雅治がタッグを組む、法廷を舞台にした心理サスペンス。

2度目の殺人を犯した男・三隅(役所広司)は死刑が濃厚な容疑者。弁護士の重盛(福山雅治)との面会の度になぜか供述を変えてばかりで、翻弄される重盛。しかし動機が見えないことに疑問を感じ、浮上した被害者の娘・咲江(広瀬すず)と接触するのだが――。法廷劇に挑戦したいと考えていた是枝監督は、法廷では真実を解明する場ではないことに疑問を覚えたという。ジャンルが異なっても是枝テイストは健在しており、卓越した映像表現が見どころとなっている。

登壇早々、会場から愛称の“ましゃ”コールに「“ましゃ”って照れくさいね」と満面の笑みで応える福山。役所が「“ましゃ”と同郷の長崎出身の役所広司です」と続けると、満島も「ひとりだけベネチア(映画祭)に行っていない満し“ましゃ”のすけでございます」と便乗し、和やかにはじまった。

開催中の『第74回ベネチア国際映画祭』受賞結果待ちで初日を迎えたが、現地での手ごたえを聞かれると「あったと思いますよ。エンドロールがはじまる前に拍手がはじまって。これは届いているんじゃないかと」と福山は自信をのぞかせた。役所も「今までの是枝作品とは違う感じですが、集中して観ていただいて素晴らしい反応でした」と振り返り、「上映後に響き渡る拍手や声が忘れられなくて、愛おしく幸せな気持ちになった」と広瀬は感激した様子。

一方、映画祭に参加できなかった満島はニュースをチェックしていたと明かし、「レッドカーペットに立っている監督・先輩方・すずちゃんがカッコ良かった。そこに俺がいたらもっとカッコいいだろうなと思った(笑)」と悔しさを笑いに変えた。

福山演じる重盛の「本当のことを教えてくれよ!」というセリフにかけて、劇中での真相についてトークしている際に広瀬が「2回観た時に、私はわかったんです」と吐露。福山が「何が言いたいかおわかりですよね、2回目もよろしくお願いします(笑)」とすかさずアピール。

ついつい3度やってしまうことはありますか?との質問に対して、福山は「とにかくギターを買ってしまうこと」広瀬は「3日間連続で串揚げを食べに行ったこと」と答えたが、満島は「毎日チャックが開いているんです。撮影中もありました」とまさかの告白で沸かせた。

最後の挨拶では「2度目で新たな発見が色々あり、3度目で完成する感じだと思います」と役所がコメントし、福山は「監督の新たなチャレンジかつ革新的な映画になっていて、翻弄される参加型の新しいエンターテインメント。僕も3度観ました。……本当はもっと観ているんですけど(笑)1度と言わずに2度3度でよろしくお願いします」とタイトルにかけて強調した。

取材・スチール撮影 南野こずえ

『三度目の殺人』
配給:東宝 ギャガ
(C)2017フジテレビジョン アミューズ ギャガ
全国大ヒット公開中!

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