“暴力でしか人を愛せない”って悲しい。『渇き。』大ヒット舞台挨拶に役所、中谷、オダギリらが登壇。


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2014年の衝撃度NO.1との呼び声が高い『渇き。』は6月27日より全国ロードショー公開すると同時に「過激すぎてヤバイ」、「一刻も早く上映中止にすべきだ!」などの否定的な意見と共に「人間の本性に迫った、稀に見る最悪映画」、「狂った傑作」、「よくぞ作った!今年最高の日本映画!」など、賛否両論を巻き起こし、今や1つの社会現象となっている。本作の大ヒット記念の舞台挨拶が行われ、画像左より、中島哲也監督、中谷美紀、役所広司、小松菜奈、オダギリジョーが登壇した。(2014年7月5日 新宿バルト9)IMG_1532

Q. SNSを中心に、賛否わかれている本作ですが。
役所広司 当然ですね。賛否あるということは映画に個性があるので、映画として健全な状態だと思っています。
小松菜奈 今まで観た映画ですごい良かったという意見と、すごいクズな映画という意見があって面白いなと。最後には「また観たい」という中毒性のある映画なんだなと。
中谷美紀 良いご意見も、批判するご意見も、ご遠慮なくお聞かせいただければ嬉しいです。
オダギリジョー 初めて観た時、寝れないくらいショックを受けて、バクバクでした。僕は賛の方なので、否の気持ちが分からないですね。
中島哲也監督 僕も賛の方なので(笑)映画も人間の個性と一緒なので、全員に「まぁまぁだったね」と言われるより本当に嬉しいです。

Q. 加奈子を演じた小松の起用について。
中島 モデルの経験しかない子でしたが、加奈子にピッタリ合うと思いました。この1本で彼女の映画出演がなくなるとしても、この映画には出てもらいたいという事も話しました。

Q. 役所さんが演じる藤島は凶暴な役ですが、実際のご本人は違いますよね?
役所 役所広司は汚なすぎるとか、臭そうとか、そういう投稿があるようですが。僕は毎日、風呂に入ってますから(笑)スクリーンから臭いがしそうだというのはスタッフのおかげだと思っています。

小松 優しい方です。臭くないです(笑)
中谷 臭くなかったです。とても穏やかな方です(笑)
オダギリ 自分が役所さんの年齢になった時、こういう役が演じられるようになりたいです。IMG_1414

Q. 小松さんはキスシーンが多く、キャストの半分くらいの方とやられていましたが、どうでしたか。
小松 ・・・いい経験になりました(笑)
中谷 私も小松さんとキスしましたが、バッチリでした(笑)

Q. 不器用な父親、藤島をどう思いますか?
役所 共感しないとお芝居は出来ないんで。事件によって娘の事を知ることによって、彼は何かを探し求めていく訳ですけど。。。本当に困った人だと思いますよ。
小松 初めて観た時は「お父さんドンマイ」って感じだったんですけど、2回目観た時は愛を感じて。“暴力でしか人を愛せない”って悲しいなって思いました。

取材・スチール撮影 南野こずえ

【ストーリー】
元刑事のロクデナシ親父・藤島(役所広司)に離婚した元妻から連絡が入った。成績優秀なうえ、容姿端麗、学園のカリスマでもある女子高生の娘・加奈子(小松菜奈)が失踪したという。自分のせいで全てを失った男が、再び“家族”を取り戻すべく、姿を消した娘の行方を追うことに。娘の交友関係をたどって行く先々で、語られる「知らない加奈子像」に戸惑う藤島。想像を超えて肥大し、踏み入れるほどに見失う娘の正体。やがて藤島の激情は、果てしない暴走をはじめる―。

『渇き。』
出演:役所広司 小松菜奈 妻夫木聡 清水尋也 二階堂ふみ 橋本愛 國村隼 黒沢あすか 青木崇高 オダギリジョー 中谷美紀
監督:中島哲也 脚本:中島哲也 門間宣裕 唯野未歩子 原作:深町秋生 「果てしなき渇き」(宝島社刊)
配給:ギャガ (c)2014「渇き。」製作委員会/R15+

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