イザベル・ユペール10年ぶりの来日!フランス映画祭『アスファルト』舞台挨拶


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今年もこの季節がやって来た。
2016年6月24日(金)~6月27日(月)まで有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇で開催された『フランス映画祭2016』。6月25日には、今年の団長を務める女優イザベル・ユペールが、主演映画『アスファルト』の舞台挨拶に登壇した。

作品の舞台は、郊外の寂れた団地。孤独を抱える6人の登場人物たちに訪れる出逢いが描かれる群像劇だ。監督は、俳優としても活躍するサミュエル・ベンシェトリ。イザベル・ユペールをはじめ、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、マイケル・ピットなどの豪華キャストが出演する。

喝采の中、ユペールは舞台に登場すると「皆さまこんばんは。映画が終わった時にも同じ人数がいることを願っています」と、早々に笑いを誘った。ベンシュトリ監督の演出について聞かれると「特殊な作品だと思います。三つの短編で構成されており、それぞれの俳優は自分のパートを演じたため、私の撮影期間は15日ぐらいでした」と話した。
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また、「本作にはとても普遍的な側面があり、我々が生きている現代を描いているため、どのような方が観ても気に入って頂けると思います。現実を描いてはいますが、その中に感受性豊かでポエティックなものがあり、私はこの作品が大好きです」と作品への想いを語り、フランスきっての名女優の言葉を観客は真剣に聞き入っていた。『アスファルト』は2016年9月3日(土)より公開となる。

そのほかにも、同映画祭では話題の作品が続々と上映された。
親の愛を受けずに育った少年と心優しい判事の交流を描いた、カトリーヌ・ドヌーブ主演最新作『太陽のめざめ』(2016年8月公開)、幼い頃に母を亡くした痛みから抜け出せぬまま大人になった主人公が母の死の真相を探る、ローラン・ラフィット、メラニー・ロラン出演の『ミモザの島に消えた母』(2016年7月23日より公開)。
『男と女』の名匠クロード・ルルーシュ監督が、味わい深い大人の恋模様をインドの旅路に描いた『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲(プレリュード)』(2016年9月3日より公開)、オマール・シィ主演、20世紀初頭に実在した黒人・白人芸人デュオの物語『ショコラ!(仮題)』(2017年公開予定)など、成熟したフランス映画に酔いしれる4日間となった。

取材・文:小林サク、スチール撮影:南野こずえ

『フランス映画祭2016』
2016年6月24日(金)~6月27日(月) 主催:ユニフランス 共催:朝日新聞社

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