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美魔女ライター 藤井まゆみ 『美に効く映画【サプリ】』

「人間とクローンが共存する未来がやってくる 。」これは誰も想像すらしたことがないだろう。しかし、こんなあり得ない世界をサラッと普通に’ヒューマンドラマ’として描いたスゴイ日本人を発見。アメリカ・サンフランシスコ州立大学の映画学科を卒業し、現地で映画製作を始めた中島 央(なかじま ひろし)監督である。

彼はアメリカで脚本家として頭角を現し、2007年に初の短編映画『リリィ』を制作、監督デビューを飾る。本作品はアメリカ人俳優のキャスティングで全編英語のセリフのみ。複数の映画賞で受賞を果たし、その後『リリィ』は長編映画として再制作される。またもや数々の賞を取ってしまうのだから、どんな才能の持ち主なのかと興味をそそられた。

今回の彼の最新作は再びアメリカ人俳優のみ出演、セリフも英語だけの『シークレット・チルドレン』。近未来、ある先進国で人間とクローンが平和に共存する世の時代。しかし、政権交代により大統領は”クローン廃絶”を求め、”シークレット・チルドレン”と呼ばれるクローン達は捕獲され殺されていく。人間と見た目も中身も変わらないクローンたちは”生きたい”という一心で必死に逃げようとするが…。

sc003良くあるハリウッドのお決まりSFスリラーかと思いきや、クローンと人間との関係性の深さを描いて練りこまれた脚本のセンスの高いこと! 人間と同等のアイデンティティを求める様々な(クローンの)登場人物たちで構成された群像劇。そして監督のこだわりが見える、どんよりしたブルーの映像トーン。作品のテーマに沿う、”陰湿”な感じを助長した青い色彩が美しい。スリリングな映像美と上手い脚本の融合が、ハリウッド業界で評価を得た生粋の若い日本人の手によるものである事実がスゴイ。映画通で言わせるところの、スティーブン・ソダーバーグかポール・ハギス作品か、と錯覚してしまうほどのクオリティなのだ。

オスカー受賞監督に肩を並べても引けをとらない脚本家・監督 中島 央の才能は、現在日本での活動におかれている。その一つは、演技経験のない子供たちを主演に立て、”将来のなりたい自分”を叶えてあげる映画を作ったこと。映画「リリィ」で日本人初のアメリカ資本作品で成功したのだから、”商業的な物作り”に本来は突き進むべきだろう。だが中島 央監督は、”伝えることが映画制作の目的である”と考え、チャレンジし続けている。

最新作『シークレット・チルドレン』は、中島 央監督の才能の一部分に過ぎないかもしれない。しかし、コアな映画ファンを惹きつけることは間違いない。「奇想天外だけど説得力に富んだ、魅力的なヒューマンストーリー。」まるで、中島央監督が歩んできた人生そのままなのかも!fujii_mayumi
こんなハリウッド帰りの若い才能に要ご注目。

ライター 藤井まゆみ (映画コメンテーター/モデル:オスカープロモーション所属)

第1回国民的美魔女コンテスト・美肌美魔女賞・受賞。
『美ST』のTEAM美魔女として多方面で活躍する一方、LAの留学を経験するほどの大の映画好きと知識の豊富さを活かし、映画コメンテーター・映画ライターとしても活動。“映画を見て美しくなろう”をコンセプトに、美に効く映画を処方します。
ブログ http://bimajo.jp/blog/fujii/index.html
『藤井まゆみのビューティシネマ ジャーナル』 http://ameblo.jp/mayumi-fujii/
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『シークレット・チルドレン』 原題:THE SECRET CHILDREN
監督・脚本・プロデューサー:中島 央
キャスト:オーガスト・コリエル、ジェイミー・ベルナデッテ、アリ・デ・ソーサ
製作:FOXインターナショナルチャンネルズ(株)、(株)NTTぷらら、(株)アイキャスト
2014年5月10日より公開!
©2014 Fox International Channels Japan/Hikari TV All Rights Reserved
公式サイト:http://thesecretchildren.com/
中島 央 公式サイト:http://superfilmmaker.net/

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