永山絢斗、田畑智子『ふがいない僕は空を見た』
『ふがいない僕は空を見た』が初日を迎え、永山絢斗・田畑智子・窪田正孝・小篠恵奈・原田美枝子・タナダユキ監督が登壇。本作で“生命”そのものを激しくぶつけあうかのような濃厚ラブシーンを演じた主演のお2人をはじめ、脇を固める実力派キャスト陣、幾重にも重なる奥深い物語を紡いだタナダ監督から様々な撮影裏話が飛び出した。(2012年11月17日:テアトル新宿)
Q.実際に演じてみてどうでしたか? 里美との関係性はどう思いますか
永山絢斗(以下:永山):大変でした。クランクイン初日からベッドシーンで毎日バスローブで不思議な感じでした。刺激的な現場でしたが楽しかったです。(里美との関係は)難しいですが、恋愛は自由なんじゃないですかね(笑)年上の女性の魅力を感じました。原作を読んだんですが、卓巳の気持ちがすごいわかってやりやすかったです。
Q.この役のオファーがきた時の感想は?かなり体当たりの役ですが、現場での苦労は?
田畑智子(以下:田畑):そうですね。彼女の感情を最優先に毎日考えていました。すごく複雑なシーンが多かったので画面から伝わればいいなと考えていました。
Q.窪田さん演じる福田という難しい役どころでしたが、演じるに当たって苦労した点は?
窪田:高校生の役なんですが、台本を読んでいて言葉にならない気持ちを表現したいと思いました。人生苦しいのは当たり前という感じがします。
Q.監督はこの原作を既に読んでいたとの事ですが、オファーを受けた時の心境は? 群像劇を描く点で苦労した点は?
監督:同じ街に住んでいる色々な人達を描きたかったんです。どこの街を拠点にして撮影するかはこだわりました。カメラの横でお芝居を見ることがこんなに贅沢なことなのかとひしひし感じた現場でした。タイトなスケジュールでしたがスタッフ、キャストに恵まれてなんとか無事に今日を迎えることができました。
最後に主演の二人から一言。
田畑:本日は本当にありがとうございました。沢山の人の思いが詰まった作品です。皆さんの心に残る作品になればいいと思います。ありがとうございました。
永山:今日この場に立てて嬉しく思います。本当にいい作品に参加できてよかったなって思っています。本日は本当にありがとうございました。
【ストーリー】
生きる。それだけのことが、 何故こんなに苦しくて愛おしいのだろう。
助産院を営む母子家庭で育った高校生・卓巳は アニメ好きの主婦あんずと出会い、情事に耽るようになる。あんずは卓巳とのセックスを心の拠り所にしなければならない闇を抱えていた。やがて卓巳は、自分が本当の恋をしていることに気づく。しかし状況は予期せぬ方向に転がっていく…… 卓巳とあんず、さらにそのふたりを取り巻く人々は、苦悩や葛藤とどのように向き合い、乗り越え、どう新たな一歩を踏み出していくのか? 彼らが一筋の光を見つけて再生するまでの軌跡と、「性」と「生」のよろこびと苦しみが繊細に描かれている。
『ふがいない僕は空を見た』
永山絢斗 田畑智子 窪田正孝 小篠恵奈 田中美晴 三浦貴大 銀粉蝶 /原田美枝子
監督:タナダユキ ©2012「ふがいない僕は空を見た」製作委員会