『しっぽ』25秒に込められた想い。



奇跡なんて起こるワケないって、わかってる。
でも、心のどこかで信じている。
毎日毎日、ふとした瞬間の奇跡を願うように。

『第5回NHKミニミニ映像大賞』にて、優秀賞、箭内賞を受賞した『しっぽ』
25秒という僅かな時間に込められた想いを、どうしても知りたい!
『しっぽ』を制作し、役者・スタッフとしても活動している鶴野憲行監督より、コメントをいただきました。

Q1 この作品を制作した経緯は?
 25秒の映像作品コンテスト、第5回NHKミニミニ映像大賞のテーマが「大切なもの」でした。その前年に亡くなった愛犬の“はなちゃん”のことを描こうと思って制作いたしました。
 多忙で映画がなかなか撮れず、制作欲がたまっておりましたところ、25秒なら仕事の合間をぬって撮れるのではないかと思い、応募しました。実際には初めてコマ撮りや合成に挑戦したので、かなり苦労しました。

Q2 どのような想いを込めて、制作しましたか?
 私には、はなちゃんをはじめとして、死んでいった者も生きている者と同じく大切に思えますので、「死者とともに暮らす」という事を日々考えています。そのような気持ちを込めて制作いたしました。
 クレイアニメでは柔らかい油粘土を使用するため、見慣れた人なら「動き出すのでは?」とピンとくるのかもしれないので、あえて動かしにくい固まる粘土を使いました。“動き出さないはずのものが動き出す”という驚きがあったほうが本当に魂が戻ってきた感じが出ると思いました。

Q3 作品を色で例えると、何色のイメージですか?
 うーん、難しいですが、緑でしょうか。

『しっぽ』
第5回NHKミニミニ映像大賞にて、優秀賞、箭内賞を受賞。
下北沢映画祭0.3にて上映。
鶴野監督は現在、新作を執筆中。今後もいろいろな方の作品のお手伝いをしたいと仰っておりました。

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