初監督の志尊淳、フラットに観てほしい『MIRRORLIAR FILMS Season2』初日舞台挨拶
短編映画製作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS Season2』の初日舞台挨拶が行われ、俳優の山田孝之をはじめ、監督の志尊淳、柴咲コウ、Azumi Hasegawa、駒谷揚、柴田有麿、山田佳奈が登壇した。(2022年2月18日 渋谷ユーロスペース)
伊藤主悦、阿部進之介、山田孝之らが「だれでも映画を撮れる時代に」、自由で新しい映画製作の実現を目指して、年齢や性別、職業、若手とベテラン、メジャーとインディーズの垣根を越え、切磋琢磨しながら映画を作り上げる短編映画製作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS』2022年公開のSeason2では、人気俳優の志尊淳、柴咲コウ、阿部進之介も監督に初挑戦、『MIRRORLIAR FILMS』の世界に新たな風を吹き込んだ。
さらに「選定クリエイター枠」として、419作品の応募の中から選ばれたAzumi Hasegawa、駒谷揚、柴田有麿の3名も参戦。監督それぞれのメッセージが色濃く刻まれた個性豊かな9作品が集合した。
MC:志尊淳監督、監督初挑戦ですがおめでとうございます。監督を初めてやるということになって、どんなお気持ちだったのでしょうか?
志尊:この仕事をしていると、一度は撮ってみたいなという思いがありながらそれが具体的に進むことはなかったんですけど、今回の企画を頂いて。何を描きたいかという明確な思いは無かったんですけど、自分がやりたいことをやろうと思い、やってみました。大変な作業なんだな、って。僕らは脚本をもらった時点で関わるので、物作りっていうのはいろんな人の労力があって作られているんだなって感じました。
MC:作品にすごくこだわりを感じたんですけど、どんな所を意識されたんですか?
志尊:一番は、自分が向き合わなきゃいけない事だと思って、それを作品にしたのが大きくて。先入観だとか偏った意見だとかを作品に投影したくなかったんです。全体的にフラットに観てほしいっていう気持があって。余計な、作為的なものをなるべく無くして、どれだけ見せれるかという所を意識して作りました。
MC:ご自分が俳優をされていて、主演の板谷さんに演出をするっていうことになったわけじゃないですか?いかがでしたか?
志尊:言えなかったです。それは重々分かっていて…俳優の立場で考えると、言われると嫌な言葉とかももちろんある中で、言葉を選びながらですね。もう、板谷さんに演出っていうのはほとんどしてないです。板谷さんが演技してくださっているそのままを切り取れればいいかなって。
MC:私はどんどんこのチャレンジが続いてほしいと思っているのですが、どうですか?山田プロデューサー、俳優だった人が監督をやるっていう姿を見て、何か変化を感じることはありますか?
山田:皆さんもう、めちゃくちゃ「やって良かった」って言ってくれるので。「なんで今までやってこなかったんだろう?」って感想をもらいます。俺は違うんですよ、監督とかよりそれを支えている方が向いていると思います。横で「大丈夫ですか?合ってますか」って言ってる方がまだ性に合うんですよ。
MC:どう思います?柴咲監督。
柴咲:でもいいんじゃない?そういう監督がいても。監督もたまにやって、プロデューサーもやって、俳優もやって。なんでもやってもらいたいね。
山田:まあまあ、全部表現ですからね。形は違いますけど。はい、やりまーす!
MC:全体をご覧になって、柴咲監督はどう感じられましたか?
柴咲:本当に、色々な描き方が収束されているなあと。どうそれをとらえるかは観る方次第だなと思うし。事前に観てくださった方のレビューを見たら「凝縮されていた」って意見があったりして。いろんな観点で解釈してもらえれば。これは楽しめるな、って思いました。
イベントは、前半に柴田、Azumi、志尊、山田がトークを繰り広げ、後半では駒谷、柴咲、山田孝之がトークを繰り広げるという二部構成に。それぞれが映画に対する思いや熱意を語り合い、会場を大いに沸かせていた。最後に全員でのフォトセッションが行われ、『MIRRORLIAR FILMS Season2』の初日舞台挨拶は幕を閉じた。
取材 福井原さとみ
『MIRRORLIAR FILMS Season2』
配給:イオンエンターテイメント
©2021 MIRRORLIAR FILMS PROJECT 2021/日本/カラー/121分
2022年2月18日(金)順次公開