第23回東京国際映画祭 サクラグランプリと各受賞結果!
閉幕を迎えた『第23回東京国際映画祭』。本日(2010年10月31日)、六本木ヒルズにて行われたクロージングセレモニーにて「東京サクラグランプリ」をはじめ、各賞の受賞作品が発表された。受賞結果は以下のとおり。
当サイト特設ページ『特集!TIFF 2010』も併せてご覧下さい。
東京サクラグランプリ: 『僕の心の奥の文法』
1963年イスラエル。束の間の平和な時期を背景に、数年前から成長することをやめた少年アーロンの物語。バラバラな家族に反抗するため?それとも時代に抵抗するため? コミカルな要素も加えながら、思春期の心の揺れを寓話的に描く。
監督:ニル・ベルグマン 出演:ロイ・エルスベルグ、オルリ・ジルベルシャッツ、イェフダ・アルマゴール
2010年/ 107分/ヘブライ語/イスラエル ©Libretto Films – Norma Productions
審査員特別賞: 『一枚のハガキ』
98歳の新藤兼人監督自身、映画人生の最後の作品と語る最新作。戦後の惨禍は一兵士の戦死に止まらない。大黒柱を失った家族は破壊される。庶民一人ひとりから見た戦争被害を最後の作品のテーマにした。
監督:新藤兼人 出演:豊川悦司、大竹しのぶ、六平直政
2011年/ 114分/日本語/日本/配給:東京テアトル
©2011「一枚のハガキ」近代映画協会/ 渡辺商事/プランダス
最優秀監督賞: 『ジル・パケ=ブレネール(サラの鍵)』
ユダヤ人迫害の動きが過激化する1942年のパリ。幼い弟を納戸に隠したサラは、その鍵を手にしたまま収容所へ送られてしまう…。過去と現代が交差し、歴史が封印していた悲痛な記憶が掘り起こされる感動のベストセラーの映画化。
監督:ジル・パケ=ブレネール 出演:クリスティン・スコット・トーマス、メリュシーヌ・マイヤンス、 ニエル・アレストラップ 2010年/ 111分/フランス語、英語/フランス©Hugo Films
最優秀女優賞: 『ファン・ビンビン』 (ブッダ・マウンテン)
最優秀芸術貢献賞: 『ブッダ・マウンテン』
ベテランの女性歌手と、彼女と共同生活を始めることになる若者たちとの交流を通じて、愛とは何かを描いていく作品。自由奔放に暮らしながらも、それぞれが問題を抱える若者たちの成長を描く青春映画の要素と、悲劇に見舞われた女性歌手の魂の救済を巡る人間ドラマの要素とを美しく融合させた演出が光る。青春スターのチェン・ボーリンとファン・ビンビンの輝きに加え、しっとりとした奥行きのある演技を見せるシルヴィア・チャンの存在感が必見である。
監督: リー・ユー(李玉) 出演: シルヴィア・チャン、ファン・ビンビン、チェン・ボーリン、フェイ・ロン、ジン・ジンファン・リー、パオ・ジェンジャン©Laurel Films Company Ltd
最優秀男優賞: 『ワン・チエンユエン』 (鋼のピアノ)
妻とは離婚寸前、今の恋人も気になるけれど、一番大切なのは愛する娘のためにピアノを確保すること! 過渡期の中国社会に暮らす市井の人々へ温かい視線を注ぎながら、モダンで自由なセンスが楽しい新感覚の中国映画。
監督:チャン・メン 出演:ワン・チエンユエン、チン・ハイルー、チャン・シニョン 2010年/ 100 分/北京語/中国
最優秀アジア映画賞: 『虹』
監督:シン・スウォン韓国インディーズの話題作。子持ちの売れない女性監督ジワンが一念発起して長編製作に乗り出すが、さまざまな困難が彼女を待ち受ける…。全州国際映画祭で韓国長編映画部門グランプリ受賞。(韓国)協力:なら国際映画祭
日本映画・ある視点作品賞: 『歓待』
下町の印刷所を舞台に、一見平凡な家族が流れ者の来訪によって変化を余儀なくしていく人間模様を描く。感傷を排した厳密な空間造形と人の往来によって世界を掴む、劇団青年団演出部に所属する気鋭の若手深田晃司の意欲作。
監督:深田晃司 出演:山内健司、杉野希妃、古舘寛治
2010年/ 100分/日本語/日本/配給:和エンタテインメント© 歓待製作委員会
natural TIFF TOYOTA Earth Grand Prix: 『水の惑星 ウォーターライフ』
宇宙から見ると地球は水の惑星である。氷壁は海に落ちやがて川を経て人々の生活に達する。そして
海にまた戻る水。B・イーノらの音楽を背景に、水の美しさと汚染の危機を描く。
監督:ケヴィン・マクマホン 20 09年/ 109 分/英語/カナダ
・観客賞 『サラの鍵』
・TOYOTA Earth Grand Prix 審査員特別賞: 『断崖のふたり』
・アジア映画賞 スペシャル・メンション: 『タイガー・ファクトリー』
※※※【取材後記】※※※
第23回東京国際映画祭、今年も大いに盛り上がりました!受賞された方々、本当におめでとうございます。惜しくも受賞を逃したけれど、心に響く作品は本当に沢山ありました。
そして、何よりもこの映画祭を支えてくださった方々にお礼を申し上げたいです。
一映画ファンとして、楽しい時間を過ごせたことに感謝致します。
※画像はクリックで拡大できます。
サクラグランプリの作品内容や、受賞式の様子もっと知りたい方はこちらがオススメです!
紹介リンク記事:『映画と。』より、
【TIFF_2010】笑いと涙の受賞会見をレポート!
【TIFF_2010】「僕の心の奥の文法」グランプリ受賞!少年の密やかな抵抗を瑞々しく描く。
映画祭名称 | 第23回東京国際映画祭 |
開催期間 | 2010年10月23日(土)から31日(日) |
公開劇場 | 六本木ヒルズ(港区)ほか |
チケット情報 | 2010年10月8日より前売り券発売開始!! |
公式HP | http://www.tiff-jp.net/ja/ |
関連記事 | ・特集 TIFF 2010 ・グリーンカーペットレポート記事 |