59年の歴史に幕「プリンス劇場」閉館。



北海道・帯広市にある映画館「プリンス劇場」が2012年9月30日をもって59年の長い歴史に幕。
同劇場は昭和28年から開業し、様々な作品を上映して市民楽しませてきました。2003年に廃館の危機を迎えたが帯広市内の映画ファンが集まる映画上映サークル「Cineとかち」が運営を申し出、市民劇場としてリニューアルしミニシアター系の作品を中心としたラインナップで帯広の映画ファンの貴重な「場」として重宝されてきましたが、老朽化のため長い歴史に幕を閉じることを余儀なくされ、同劇場を愛し続けたCineとかちスタッフや市民が集い「さよならパーティー」を実施した。

プリンス劇場で上映した厳選作品の予告編を公開!!
パーティーの会場はもちろん同劇場内で、来場者に飲み物とお菓子を提供。劇場スタッフや来場者が同劇場の思い出を語り合う中で、スクリーンにはリニューアルした2003年からの上映作品の中から選りすぐりの作品の予告編を上映し、映画ファンの歓談により一層の盛り上がりを見せた。
また同劇場では上映中にハトが入って来てしまい、上映がしばしば中断するといったことなどがあった為、過去に一度ハトの駆除を決行したことがあり、その様子をドキュメントした映像を上映し関係者などが懐かしむ場面も見られた。

映画館の裏側を公開!映写室の一般開放!
普段は関係者しか入れない同劇場の映写室を特別に一般開放した。映写室ではベテラン映写技師による映写機や映写システムの説明が行われ、スクリーンに投影される裏側を知りしたいと興味津々の来場者も見られた。

お宝をプレゼント!ビンゴ大会
最大の盛り上がりを見せたのは来場した監督のサイン入りパンフレットなどが当たるビンゴ大会。
同劇場で上映したパンフレットや交遊が深い札幌の映画館「シアターキノ」のペアチケットが賞品として出されるなど映画ファンには嬉しいビンゴとあって盛り上がりを見せていた。

映画上映サークル「Cineとかち」今後の活動を報告
パーティーの最後には「Cineとかち」の代表である豊島晃司さんより、同劇場の思い出と今後の活動の報告があった。
今後しばらくは常設の「小屋」を持たない上映活動をおこなうことが報告され、近々の上映作品は「いわさきちひろ〜27歳の旅立ち〜」(10月27・31日上映予定)で帯広市内にあるとかちプラザ2階のレインボーホール借り上映することが発表された。

取材・文:有城 裕一郎

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