『シークレット・チルドレン』製作発表・独占コメント!



20世紀FOXグループのFOXインターナショナル・チャンネルズ株式会社は、株式会社NTTぷらら及び株式会社アイキャストと共同で、オリジナル映画『シークレット・チルドレン』を製作することを発表した。(2012年4月9日帝国ホテル)

本作品は、『Lily』が世界中の映画祭で数々の賞を受賞したことで知られる中島 央監督がメガホンを取り、近未来のアメリカを舞台に“人間の生きること”や“命”の意味を問う内容となっている。
日本人監督である中島 央が、アメリカのキャストやスタッフと共に製作し、撮影もアメリカで実施するという点が大きな特徴の一つで、カンヌ国際映画祭をはじめ、世界各国の映画祭に出品予定。

【中島 央監督より、シネマカラーズへの独占コメント】

中島 央 (『シークレット・チルドレン』監督・脚本)
シネマカラーズをいつもご覧になっている皆様、こんにちは。中島 央です。シネマカラーズ様には、『Lily』劇場公開の時からずっと僕の活動を追って頂いているので、こうして次回劇場作品『シークレット・チルドレン』へのコメントを、シネマカラーズをご覧になっている皆さんに発表させて頂くのは、感慨深い思いでいっぱいです。
映画『Lily』をアメリカで製作している時から、今回のような形(日米のメジャー会社の共同製作)で、アメリカで映画を製作できる機会はないか…と内心ずっと考えていました。ですので、この度、FOXとひかりTVの共同製作という形で、オリジナルのアメリカ映画を製作し、そして全世界に発表するという記念的なプロジェクトに参加でき、大変光栄に感じているのと同時にとても興奮しています。

そしてこのような環境で、新作映画を製作するにあたって、まず僕がフィルムメーカーとして一番最初に考えた事、それは『Lily』のような、僕の個人的な想いから生まれたラブストーリーとは真逆の作品を作らなければならない、という想いでありました。もちろん『Lily』は文字通り、「中島 央」という僕自身の全てがつまっている物語ですし、今でも、そしてこれから僕がいくら映画を作ろうとも、心からとても誇りに思える作品です。しかし、今回、僕の個人的な想いのたけだけをぶつけた私的なラブストーリーを届けるのは、的確ではないのではないかと考えました。なぜなら、世界中の観客の皆さん一人一人、それぞれが持っている愛の経験や恋愛観が激しく違うため、一つの完全に決まった形のラブストーリーを提示した場合、その共感の振れ幅があまりにも広すぎるため、僕のメッセージや、作品の焦点がぼやけてしまうのではないかと危惧したためです。

ですので、必然的に僕のフィルムメーカーとしての目は、今、日本の社会や世界の情勢を見て、地域・人種を超えて、僕たちが普遍的に共有している問題に向いていったのです。その発想から生まれたのが、今回の『シークレット・チルドレン』というSFヒューマン・ドラマです。あえて近未来のアメリカを舞台に、生きることが社会的に許されないクローンたちの姿を描く事によって、現代の我々の、「生きることへの意味」や「命の意味」を問う力強い作品にしたいと思っています。

そして今回の作品で一つ強調させて頂きたいのは、一口に「SF」と言っても、広大な宇宙空間を舞台に、『スター・ウォーズ』的に宇宙船がガンガン破壊されるような(笑)壮大なスペース・オペラでは全くありません。フィリップ・K・ディックや星新一の小説の中の世界のように、今の僕達が生きている社会とはあまり変わりはないけど、どこか奇妙で異質な世界の中で、クローンたちの生きざまをとてもリアルに描く、現実味溢れたSF映画になる予定です。

現在はまだ日本人監督が英語でアメリカ映画、または他の国の言語で海外映画を作る事はとても珍しいと言われています。しかし僕は、遅かれ早かれ、他業種のビジネスと同じように、これからの映画製作の現場において、そのような事は珍しい事ではなくなっていくし、むしろ、そういった国際的な映画製作は当たり前のものとなっていくと考えています。ですので、この『シークレット・チルドレン』という記念すべき作品の製作・公開を通し、そのような新時代の映画製作の可能性の一端、未来を示せれば素晴らしいと思っています。そして何よりも国境を越え、全世界の人達を熱狂させ、同時に、深い感銘を与えるような作品を届けたいと思っています。

ぜひ、これからやってくる僕の新作『シークレット・チルドレン』に、大きすぎるくらいの期待をもって!今からお待ちいただけると嬉しく思っています。

小泉 喜嗣 (FOXインターナショナル・チャンネルズ株式会社 代表取締役)
FOX TV Japanとしては常々、オリジナル・プロダクションを行おうと思っていたが、日本人が日本で作っても、或いは海外の人たちが海外で作っても我々としてやる意味や独自性を見出せないと感じられ踏み出せないでいた中で、今回このような座組みにより実際に制作することになったことは、日本人、外資系の会社として普通の日本人或いは会社ではできないことを実現することなので大変意義深く、勝ち目があると感じている。

小林 智 (株式会社アイキャスト 取締役副社長)
ひかりTVでは、これまでも様々なオリジナルコンテンツの製作に取り組んできましたが、
今回はチャンネルをご提供いただいているFIC様と共同でアメリカ映画の製作に取り組ませていただくことに感謝しております。これまでにないアプローチで、公開前から本作品を盛り上げるプロモーションも検討しており、また、チャンネルとのシナジーも期待しています。私たちもどんなクロスメディア展開ができるか今から楽しみです。ぜひご期待ください。

【作品データ】
『SECRET CHILDREN』(原題)
『シークレット・チルドレン』(邦題)

監督・脚本:中島 央
製作:FOXインターナショナル・チャンネルズ株式会社
株式会社NTTぷらら 株式会社アイキャスト
製 作 国:アメリカ合衆国(予定)
言語:英語(予定)
2013年夏公開予定

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