高良健吾、とても晴れやかな気持ち『多十郎殉愛記』公開記念舞台挨拶



日本映画界のレジェンド・中島貞夫監督の20年ぶりの長編時代劇『多十郎殉愛記』の公開記念舞台挨拶が行われ、主演の高良健吾をはじめ、多部未華子、木村了、寺島進、中島監督、主題歌を担当した中孝介が登壇した。(2019年4月13日 丸の内TOEI)

幕末の京都。親の残した借金から逃げるように脱藩して風運急を告げる京の都へ上洛してきた長州脱藩浪人・清川多十郎。大儀も夢もなく日々を無為に過ごす多十郎は好意を寄せるおとよの想いに気付かない。新撰組による取り締まりが強まる中、腹違いの弟・数馬が脱藩し、兄の元へとやってくる。その頃、町方からの注進で多十郎の存在を知った京都見廻組は、新撰組に先んじて手柄を立てようと多十郎の捕縛に動き出す。三者三様、それぞれの想いを胸に死闘が繰り広げられる。

MC  昨日から初日を迎えたお気持ちを踏まえてご挨拶をいただければと思います。
高良 初日は昨日なんですけれども、今日ここに立つことは嬉しいんですけど寂しさもあって複雑なんですけど、でもとても晴れやかな気持ちで立たせてもらいました。
多部 私は純粋に嬉しい気持ちでいっぱいです。
木村 大勢の皆さんに見ていただけた事を嬉しく思います。ありがとうございます!
寺島 自分は、中島監督と初めてご一緒させていただいて本当にこんなに有り難いことはないと思っているんで…監督に使っていただいて感謝しております。ありがとうございます。

MC 今回この映画に関わってみての感想や、ご自分の役にどんな思いで挑んだのかお話をお伺いしたいと思います。
高良 僕は中島監督の二十年ぶりの長編で主演をさせていただいて、京都の太秦でしかも時代劇を出来る、稽古も出来る、それだけでもラッキーだと思いました。自分に落し前が付けれるような役柄なのかなあ、仕事なのかなあと思って、とてもラッキーだと思いましたね。役に対して思ったのは、この時代の男の人の、粋っていうのはどういうことなのかな?っていうのは自分の中で考えながらやらせていただきました。

MC 中島監督、高良さんの殺陣を間近でご覧になってどうでしたか?
中島監督 じじいと孫という年の差を感じさせずに今回仕事ができたってことは、僕にとってはとっても楽しいことでした。ま、そのへんは皆さんに作品を見ていただくと分かると思うんで、皆さんのご想像にお任せします。

MC 多部さん、この作品に関わっての感想をお願いします。
多部 やっぱり京都での撮影は凄く緊張しますし、映画を撮るには特別な場所という意識があって。着物を着て所作を教えていただいたりとか、京言葉がとても難しかったんですけど。毎日刺激的だし、がむしゃらに一日一日撮影に参加していたな、と覚えていますね。

MC  高良さんと多部さんのお二人が、お気に入りのシーンがあるとしたらどこですか?
高良 粋、っていう話でいうとこの時代の「忍ぶ恋」だったり「秘める恋」っていうのは、素敵だなあ、というか粋だなあと思うところがあるんですけど。とよと多十郎が時代劇では珍しいキスシーンをするところがあるんですけど、それが台本には書いてなくて、行った時に監督に「ここでブチュって」と言われて。 僕は大丈夫ですけど多部さん大丈夫かな?って。そしたら多部さんが「はい」って平気な感じで。それを覚えています。
多部 あの日はマネージャーさんたちとかスタッフがざわついてて…「監督が…」って(笑)

ラブシーンの秘話を戸惑い気味に明かした高良とあっけらかんと話す多部に温かな笑いが起こり、会場中が和やかな雰囲気に。イベントの終盤、中島監督からキャスト陣へ贈る手紙が読まれると、「初めて舞台挨拶で手紙をもらって、今までは自分に書いてもらった手紙を皆の前でもらったり、感情を知られるのが恥ずかしいかなって思ってたんですけど…嬉しいです。大切にしたいです、この想いは」と高良が感激の言葉を口にした。会場からの温かい拍手を受けながら、『多十郎殉愛記』の公開記念舞台挨拶は終了した。

取材 福井原さとみ

『多十郎殉愛記』
4月12日(金)より全国ロードショー

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