「せんきょCAMP×『選挙2』」トークイベント@渋谷


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「せんきょCAMP×『選挙2』」トークイベント@渋谷

7月11日、渋谷で「せんきょCAMP×『選挙2』」のトークイベントが開催された。主催のせんきょCAMPは、「他人ごと」になってしまっている政治や社会づくりを「自分ごと」にしていくために、オープンな対話の場を提供する活動を続けている。

映画『選挙』の公開から6年。最新作『選挙2』は、2011年4月の川崎市議会選挙を舞台に、“山さん”こと山内和彦氏が完全無所属で出馬した姿を追ったドキュメンタリー映画。想田和弘監督と山内和彦氏をゲストに招いて、せんきょCAMPとコラボしたイベントが実現した。会場では、選挙や政治の実態、ドキュメンタリー制作の裏話など、軽快なトークで笑いが起きながらも熱い議論が交わされた。

senkyo2sub1.jpg縁もゆかりもない地域で、落下傘候補としてドブ板選挙を戦った2005年川崎市議会補欠選挙とは違い、2011年川崎市議会選挙では、“カネなし、組織なし、看板なし”。震災直後にも関わらず、候補者が誰も原発に言及しなかったため、告示4日前に山内氏は“怒りの再出馬”を果たした。
2011年の選挙では、総額8万4720円で完全無所属だからこそストレートに自分の主張ができた山内氏。想田監督は「ローコストだからこそ、誰の意向も受けずに作れる」と、選挙と同様に映画でもお金をかけないことによるメリットを話す。

山内氏は「選挙に受かった後こそ大事」と、ツイッターやブログなど、インターネットを利用する若手議員に直接働きかける重要性を語った。「選挙は面白い!投票したい候補者がいなければ自分が出ることも選択肢」、選挙期間の「3ヶ月前から街頭演説はやった方が良い」と、自身の経験をもとに実践的なアドバイスを披露。

フェイスブックなどで情報発信する政治家が増えているなか、「人間は感情の生き物。映像に動かされる。」映画監督ならではの視点で政治家のイメージ戦略に嵌まる危険性が説かれた。また、今年の参議院選挙では斬新なスタイルの選挙活動を展開する候補者も出てきており、これからの選挙で新しいムーブメントが広がる可能性が話された。

senkyo2main本来は身近なものであるはずの政治や選挙。だが、投票率の低さが物語っているように、政治と有権者の心理的距離は遠く離れている。政治のサービスを消費するだけの「おまかせ民主主義」から「参加型民主主義」へ。主権者が政治の主体であるという認識が改めて問われている。今後、映画『選挙』『選挙2』は選挙前に観るべき作品として語り継がれていくに違いない。

取材:吉田遊介

『選挙2』
監督・製作・撮影・編集 想田和弘/製作補佐 柏木規与子
配給・宣伝 東風
(C)2013 Laboratory X,Inc.
公式サイト:http://www.senkyo2.com
7月6日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか
全国順次公開!!

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