稲垣吾郎・二階堂ふみ、ヌードシーンに躊躇なし『ばるぼら』記者会見



映像化不可能と言われていた手塚治虫原作の「ばるぼら」が、稲垣吾郎・二階堂ふみで実写化!「第32回東京国際映画祭」コンペティション部門にノミネートされた『ばるぼら』の記者会見に手塚眞監督が登壇した。(2019年11月3日 TOHOシネマズ 六本木ヒルズ)

手塚治虫マンガの中でも、異色かつ様々なタブーを描いている問題作。ヌードシーンも多く、独特な世界観から“映画化不可能”と言われていたが、生誕90周年を記念し、実息である手塚眞監督がメガホンを取った。作家・美倉洋介(稲垣吾郎)が、不思議な少女ばるぼら(二階堂ふみ)との出会いによって徐々に変化していく。周囲からの心配に耳を傾けず、快楽を求め合い、破滅へと堕ちる姿を幻想的に映し出している。

手塚監督は「本日11月3日は文化の日ですが、同時に漫画の日です。実は、手塚治虫の誕生日です。原作者手塚治虫の誕生日にこの映画をみなさんに観ていただけたこと、大変嬉しく思っています」と記念すべき日に上映できた喜びを含めて挨拶をした。

手塚治虫の原作漫画の実写化で大切にしたことを問われると「漫画の大事なテーマやモチーフは残しながら、作る方の考え方がしっかり表現されないとダメだと思います。かといって、漫画からまったく離れてしまっても、漫画を好きな方にとってはガッカリする結果になります。ですから、そのバランスは非常に難しいと思います」と映像化する難しさを語った。

裸体や濡れ場のシーンが非常に多い本作で、作家・美倉洋介役を稲垣吾郎、ばるぼらを二階堂ふみが演じており、キャスティングについて「日本の俳優の方は、裸体に対して非常にシャイな方が多い。脚本を読んで『これは自分にはできません』と、ずいぶん多くの俳優に断られました」と苦労を吐露。

「稲垣さんや二階堂さんもそこは気にはされたと思うんですけど、作品の意味を大変理解してくださり、誰が作るかということもちゃんとわかった上で、この役を受けていただけた」と話し、さらには「彼らが大変素晴らしいと思ったのは、一度その脚本で受けてくださった後は、まったくそれに対して躊躇がなかった。撮影の時もセンシティブな場面が沢山あったんですけど、躊躇なくやっていただきました」と2人の役者魂を讃えた。

過激な場面や不思議な世界観のある内容だが、手塚監督が原作の「ばるぼら」を初めて読んだのは10歳の頃と言い、「非常に印象的な漫画として思い出に残った。もしかしたら『鉄腕アトム』や『ブラックジャック』よりも印象的だった」と振り返り、映画化の経緯について「もし自分がこれを映画にするなら、その心構えができるまで、あるいは実力がつくまで待ってからやろうと思っていました。そろそろこれをやるべきかなと思いましたので企画しました」と実績を積んでようやく挑んだようす。

時代設定について問われると「結果的に現代にしました。もしこれを過去の話ということでやると、ノスタルジックな香りが強く出すぎてしまうんじゃないかと思いました」と原作の舞台である1970年代を無理に再現せず、現代の設定にしたことが明らかになった。最後に「もし、手塚治虫先生が本作を観たら何と言うか?」と聞かれると「きっと『俺だったらもっと面白くしたぞ』と言うと思います。大変負けず嫌いの人間でしたので」と笑顔で答えた。

取材・撮影 南野こずえ

『第32回東京国際映画祭』10月28日~11月5日

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